ワンデイシューとは、お笑い芸人がシード権を持つコンテストに参加し、初戦敗退する事である。
M-1グランプリ、キングオブコントなどの全国規模のお笑いコンテストでは前年に好成績を残したコンビに対してシード権が与えられる。条件は様々だが、多いケースでは準決勝に進出したコンビには翌年1回戦免除という形でシードとなり、2回戦からの参加となる。この場合、2回戦で敗退する事をワンデイシューと言う。
発案者はハリウッドザコシショウ。
それなりに知名度・実績のあるコンビが本業以外の芸種の大会に参戦したり、あるいは大きなブランクがある状態で参戦した結果、1回戦敗退を喫する事もワンデイシューと呼ぶこともあるが、後述の経緯から厳密には誤りと思われる。しかし当のザコシショウは同様に後輩のゆっくんちゃん等が喫した1回戦落ちの事も「ワンデイシュー」となじっていたので、どうでもいいのかもしれない。
ワンデイシューの初出はソニー・ミュージックアーティスツに所属するコント師・だーりんずである。だーりんずはキングオブコント2016・2018で二度のファイナリストとなる程の実力者だったが、この2018年大会を最後に決勝進出は叶っていない。
しかもキングオブコントでは2017年大会より、ファイナリスト経験者は永続で1・2回戦免除となり、準々決勝からの予選参加という破格のシード権が与えられている(ちなみにM-1グランプリで唯一の永続シードは「優勝者が1回戦免除」のみ)。結果としてだーりんずは2019~2024大会で6年連続準々決勝敗退と字面だけ見れば立派な戦歴だが、実際の所は6年連続初戦敗退という悲惨な結果になっている。
キングオブコントは以上の経緯から準々決勝の出場組数が非常に多く、2~3年連続で初戦敗退をするファイナリスト経験者は結果的に珍しくないのだが、だーりんずが2022年に4年連続初戦敗退を喫した頃から事務所の先輩でだーりんず(特に松本りんす)をイジり倒しているザコシショウが、毎年繰り返される初戦敗退を「ワンデイシュー」と呼称し始めた。
「ワンデイ」は文字通り1日、「シュー」は本義では排尿音を差す。これは過去に松本りんすがザコシのバーター営業の打ち上げでビール6リットルを平らげ帰りのタクシー内で猛烈な尿意に襲われコンビニトイレの便器前で全てを漏らした痛ましい事件が元になっており、色んな意味で敗退をニュアンスも持っている。
自虐ネタとしての側面もあり、松本りんすが「アイアム、◯◯タイム、ワンデイシュー!」と絶叫するものである。◯◯には連続初戦敗退の年数が入り、6年連続初戦敗退の2024年現在の場合「アイアム、シックスタイム、ワンデイシュー!」となる。
なお、ザコシショウはキングオブコントのファイナリスト超優遇措置の事も「スーパーシード」と呼んでいる。
伝統的に最もワンデイシューが発生しやすい大会。初期のシード権は「前年の準決勝進出芸人」と狭い条件だったが、準決勝組数が初期のM-1と同じ70組前後と多かった事、M-1より予選階層が少ない事、M-1よりも容赦のない審査などが重なり、毎年5~10組と結構な数のワンデイシューが発生していた。
有名どころでは、既に複数回ファイナリストとなり、毎年優勝候補と目されていたさらば青春の光が2016年に試食ネタでスベった結果、容赦なく2回戦で敗退しており、ワンデイシュー経験者となっている。
しかし、拍車をかけたのが2017年のルール改定である。前年準決勝のコンビは1回戦免除というのは変わらないが、前述の通り決勝進出者は永続で2回戦免除という破格の扱いを受けることとなった。準々決勝→準決勝は通過率15~20%の狭き門であり、ファイナリスト経験者を持ってしても簡単なものではない。結果として毎年のように大量の有名コンビ初戦敗退が相次ぐ事となった。
ワンデイシューが2年、3年連続程度では当たり前のことなのでそれ程ネタにされることもないが、毎年のように参加し毎年敗退すると芸人仲間から陰険にイジられる事がままある。地味にだーりんずの他にも天竺鼠、にゃんこスターなどが5年連続ワンデイシューを喫しているが、これらは落ちても仕方ない芸風の為かあまり取り沙汰されない。
だーりんずと並んで頻繁にネタにされたのはしずるであり、2019~2023の5年連続でワンデイシューだったが、2024では準決勝に返り咲き、シックスタイム・ワンデイシューを回避した。
ちなみにアキナはだーりんず超えのセブンタイム・ワンデイシューを継続中である。
非常に多いのでスーパーシード導入の2017年以降、ファイナリスト経験者のみ。
比較的ワンデイシューが発生しにくい大会であり、特に2015年以降の通称「新M-1」では長らく発生しなかった(特例シードの2020年を除く)。シードの条件は「前年に準決勝進出」でシード権は1回戦免除、1年のみ有効である(たとえファイナリストでも1年不出場だと1回戦から)。M-1グランプリ2001~2009は準決勝が現在の準々決勝相当であり、進出組数が70組と多かったので、荒削りのコンビも紛れ込みワンデイシューが度々発生していた。
しかし、2010年に準々決勝が導入され準決勝の組数が30組前後と激減したにも関わらず、2015年にM-1が復活した際には相変わらずシード条件が「準決勝進出」のままだった。その為「前年のベスト30漫才師がいきなり2回戦落ち」という極端なケースのみがワンデイシューとなり、この様な事態は起きること無く新M-1ではワンデイシューは長らく発生しなかった。
しかし2023年大会から前年「準々決勝進出」が1回戦免除、というシードに緩和変更され、ワンデイシューが発生する事となった。なお、例外としてコロナ禍の2020年のみ特例で「過去に準決勝進出したコンビ」が1回戦免除となっており、優勝者には永続で1回戦免除の特典が与えられる。
2011年までは前年の準決勝進出者、2012年以降は一度でも準決勝に進出した者が永続で1回戦免除となる。風変わりな制度として「特別シード」というものがあり、大会サイドが予選を盛り上げるために一部芸人に出場を依頼することがあり、この様な場合は過去の戦歴に関わらず1回戦免除となる。
主要賞レースの中では最も実績度外視で落としまくる傾向が強く、シード権がそれほど強くないにも関わらずワンデイシューは発生しやすい。有名芸人に忖度のない大会と言える。また、強力なワンアイデアで勝ち進むことが不可能ではない事が要因の一つとも考えられる。最たる例は2021年に決勝進出した人力舎の土屋であり、世にも珍しい1回戦落ちの翌年にファイナリスト、その翌年に2回戦敗退(ワンデイシュー)という戦歴になっている。
第1回大会はM-1グランプリ、キングオブコント、R-1、ABCお笑いグランプリなど、主要お笑いコンテストのファイナリストに1回免除のシードを与えていた。その後は有効期間がまちまちであるものの、概ね前年の準決勝進出者が1回戦免除となっている。
前年のグランプリファイナルの進出者8組は、翌年の1回戦に相当する「選考会」の出場が免除され、2回戦に相当する「ノックアウトステージ32→16」からの出場となる。他のコンテストではメンバーの増減や変更があるとシード権を失うことになるが、今大会では1人減った超新塾がそのままシード権を得て選考会を免除となっている。
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最終更新:2025/12/05(金) 19:00
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