三色チーズ牛丼顔 単語

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サンショクチーズギュウドンガオ

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三色チーズ牛丼顔とは、例の画像のような顔のことである。略称チー牛

3種のチーズ牛丼について

3種のチーズ牛丼2014年からはとろ~り3種のチーズ牛丼称)とは、大手牛丼チェーン店であるすき家提供している商品。

その名の通り通常の牛丼にとろ〜り3種のチーズ(モッツァレラ・エグモント・レッドチェダー)が牛丼に絡んだ一品である。味については想像通りのガッツリ系。カロリーもすさまじく高く、特盛だと圧巻の1354 kcalである。

なお、「3色チーズ牛丼」は誤り。確かにレッドチェダーは若干いが他の2種は判別不能である。

起源

元となったのはある絵師exitによる絵。画像検索すればすぐにヒットするのでそちらを参照。2008年の3月に描かれたものexitであり、絵師によると自画像として書かれたものらしいexit

絵師の絵柄とはかけ離れたタッチであることと、本人の弁から推定すると、いわゆるマンガ的なデフォルメ絵のような「似顔絵」ではなく、自分の顔を「実写調」で絵におこしたものであって、「あまりにもリアルすぎて面い」という反応を期待してネット上に開したものと思われる。

広まり

初出から10年以上経過したあと、2018年7月ごろに「なんJ ニート無職部」スレの>301に画像が貼られる。(該当スレexit閲覧注意)この時点ではどちらかと言えば自虐味の内容ではあるが多数のレスが付くなど好評であり、その後無職スレ発達障害スレを中心にコピペとともに画像が貼られるようになった。(この過程で各まとめブログに画像が転載される。絵師2018年10月に「自分の絵がまとめられてる」と反応している)

あまりにもたくさん貼られたため「例の画像」としてすっかり認知されたらしく、2019年4月ごろからぽつりぽつりとなんJに「3色チーズ牛丼」がタイトルに含まれるスレが立ち始める。そして6月ごろにふたば☆ちゃんねるで画像コラが流行。いかにも実際にいそうな顔として画像がさらに広まった。コミケでコスプレ(?)する者まで現れる始末であるexit

2020年に入ってからはさらに流行が加速。なんJで「チー牛」がスレタイに含まれるスレ4月の1か間だけで3000スレ以上が立てられるという異常事態となった。Googleトレンドでは、2019年6月を境にじわじわと人気度が上がっていく様子、2020年に入ってからの爆発的な流行が確認できる。exit2020年6月現在5chには「チー牛」をタイトルに含むスレが累計で15000件以上立てられたことがわかっている。Twitterでは、毎日数千件単位で「チー牛」という単語が呟かれていることが確認できる。特に6月5日は9405件と10000に迫る値をたたき出している。exit

爆発的流行を受けこの大百科の記事の初版4月に作成された。6月時点ではすき屋公式もこのワードを認知していたようで、元ネタである3種のチーズ牛丼や新商品のチーズカルビ丼のPRも忘れずに行っていた。

定義

「『三色チーズ牛丼ください』と注文している例の画像のような顔」、もしくは「例の画像のような人物その人」という意味の言葉である。(特に「チー牛」と省略形で用いられる時は、人物を対としていることが多い)

それ以上でもそれ以下でもない

ネット上の一般的な「定義」

しかし、当然ながらそれだけの意味ではここまで爆発的に流行することはない。実際にこの単が用いられる際にはもう少し複雑な文脈が存在する。

実はこの言葉にはWikipediaの記事exitが存在しており、以下のような特徴が定義として挙げられている。

オタク/陰キャ/クラ/メガネ/子供のような髪型/覇気のない顔/童顔/的に幼稚/ネットでは元気/現実では根暗

一応「専門的なプロファイリングではない」というただし書きがあるものの、上に述べたようにこの言葉は「例の顔」「例の顔のような人物」以上の意味合いは存在しない。要するに、ここで挙げられているのはWikipedia編集者、あるいはソース元のページの作成者が画像に対して抱いている偏見であるといえる。(この記事ではそれに加えて発達障害者アデノイド顔貌との関連性を摘するなど、失礼極まりない構成となっている。)

Wikipediaに限らず、ピクシブ百科事典exitやその他のページ、あるいは掲示板の書き込みにおいても、「チー牛とは○○のことである」とネガティブ定義しているものが散見されるが、これらも全て各個人が画像のような人物に対して抱いている偏見をさらけ出しているにすぎない。

(注)ただし、偏見であるとはいえ、この言葉を定義しようというネット上の試みのほとんどが「ネガティブな意味を持たせる」というものであることは否定できない事実である。(このことについて学術的に論じようにも、顔立ちと周囲の人々に与える感情についての研究はほとんど存在しないし、あったとしても信頼性に欠け、どこまで行っても偏見にすぎない。いわゆる「ルッキズム」としか表現できないものである)

(注)ここで重要なのは、この画像/単に対して何らかの悪意を感じた人、この単を使われると不快に思う人、この単を使う者は信用できないと考えている「否定」の人であっても、画像の人物に対してネガティブな印を持っているという点では「偏見を抱いている」と言わざるを得ないということである。

煽り・罵倒・侮蔑への使用例

以上に挙げた「もともとは自画像であり、悪意をもって描かれた画像ではない点」「単自体はただの商品名であり、やはり悪意を見出すことはできない点」「にもかかわらず多くの人々からネガティブな印を受ける画像/単である」という特徴は、煽り・罵倒・侮蔑といった的で使用されるのにもっとも適したものであると言える。

コミュニティ上で加害者Aが被害者Bに対し「チー牛」と発言した例を考えてみる。ここでBはコミュニティ管理者に対しAの投稿削除、Aに対する何らかのペナルティを要するが、管理者からすれば「自画像」「商品名」のみでは規制することが難しいためこの要は却下されることになる。

BはさらにAの悪意しなければならないが、この単悪意があるとすればするほど、実はB自身がネガティブな感情をこの画像のような人物に強く抱いているということの明になってしまう。これに気づいた時点でBは動揺し、あきらめて泣き寝入りするしかなくなってしまうだろう。

一方の加害者Aは、管理者からの制裁をいっさい気にすることなく、労せずして他者を攻撃することが可となる。相手に「効く」ならばもうけものだし、効かなかったところで特にデメリットがあるわけでもない。仮に相手がこの言葉に反応し咎めてきたとしても、上記のようなルッキズム摘すれば、さらに攻撃が成立することになる。もはやレスバトルにおいては「先に放った時点でこちらの勝ち」と言ってしまっていいほどの汎用性を持つようになってしまった。

まだまだ規制がそれほど強くなかった00年代10年代前半を経て、2010年代後半になるとSNS上のことばの規制が厳しくなってきた時期でもあった。直接的な表現ではないにもかかわらず他者を効率的に攻撃できる「チー牛」が爆発的に広まったのはこうした背景もあるのかもしれない。

実際の使用状況

もっとも、実際のところは上に記したものとはやや異なる環境となっている。管理者がただちに削除/規制しないのは正しいが、もしユーザーが「チー牛」という単を使用したのなら即座に人々からの信用を失うし、ゲーム会社の取締役が「チー牛」と発言しようものならすぐに謝罪会見が開かれるしニコニコ催の「ネット流行語大賞 2020exit」には100位にすらランクインしなかった。この単を使って攻撃する側もノーリスクとはいかず、捨てアカウント匿名掲示板を介して書き込むのが限界という状況である。大手を振って使用される場面と言えば自虐の場面くらいだろうか。

「この言葉を使ってはいけない」という合意が一般に存在することは確かであるが、使ってはいけない理由が「不快だから」というものである以上、結局ルッキズムという根本的な問題は変わらずあるというのも確かである。難しい問題である。

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