劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーションミュウと波導の勇者ルカリオとは (ゲキジョウバンポケットモンスターアドバンスジェネレーションミュウトハドウノユウシャルカリオとは) [単語記事]

『劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーションミュウと波導の勇者ルカリオ』とは、テレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版第8作である。2005年 7月16日公開。

概要

本作の前売り券では第3世代の全ソフトを対象に「ミュウ」がゲットできたため、前売り券の売上は前作をさらに上回る175 万枚を記録、興行収入は43.0億円となった。

本作で初公表となったポケモン「ルカリオ」は、話の中心となったポケモンとしては映画シリーズで初めて伝説・幻のポケモンではない通常のポケモンである。また、映画シリーズとしては珍しく、ストーリー中に明確な悪役が登場しないものとなった。

あらすじ

今から数百年前、世界を二分する大きな争いが起きようとしていた。「アーロン」とともに争いを止めようとする「ルカリオ」だが、アーロンによって杖の石飾りの中に閉じ込められてしまう。その後、世界に平和が訪れ、争いを止めたアーロンは伝説の「波導の勇者」として称えられるのだった。

「波導伝説」が語り継がれているロータの町で開催されたポケモンバトルに出場したサトシは、みごと優勝し、アーロンの杖を手にする。杖の石飾りから聞こえてくる声に気がついたサトシの前に、数百年もの封印を解かれたルカリオが現われる。そして、そのとき突然幻のポケモン「ミュウ」が現れ、なんとピカチュウを連れ去ってしまった！サトシはルカリオとともにピカチュウを探すため、ミュウが棲む「世界のはじまりの樹」を目指し出発する。果たしてサトシはピカチュウと再会できるのか？そしてルカリオの隠された過去と「波導伝説」の真実とは？

―ポケットモンスターオフィシャルサイトより引用

ゲストキャラクター

ポケモン

ルカリオ
CV:浪川大輔: 「波導の力」を持ったポケモン。かつては伝説の波導使い・アーロンと共に修行をしていた。心眼を使うことができ、目が見えなくても相手の動きや障害物を察知することができる上に、テレパシーで人間と意思の疎通を図ることも可能。; サトシによって現代に蘇るまでは、アーロンの手によって杖の石飾りに封印されていた。サトシとは最初は反りが合わず、かつての主人であるアーロンに対しても自分を見捨てたと思い込んでいた。しかし、衝突を繰り返していくうちにサトシと打ち解けてゆき、「時間の花」の幻影でアーロンが自身を封印した所以も知ることとなった。; ちなみに劇中ではマサトからチョコレートをもらって食べており、その美味しさに驚いていた。この事から、ファンからはルカリオはチョコ好きとされることも多い（当時発売されたポケモンパンにも「ルカリオのチョコレートパン」が存在していた）。
ミュウ
CV:こおろぎさとみ: 「世界のはじまりの樹」に生息する幻のポケモン。無邪気でいたずら好きな性格で、オルドラン城から勝手におもちゃを盗み出したり、他のポケモンに変身してピカチュウたちと遊んでいたが、突如ピカチュウとニャースをさらってしまう。; 幻のポケモンとしては初の2作品目の登場となった（前作は『ミュウツーの逆襲』で、この個体とは別のもの）。
レジロック・レジアイス・レジスチル
CV:宮下栄治（レジロック）、河本邦弘（レジアイス）、梯篤司（レジスチル）: 世界のはじまりの樹に生息する伝説のポケモン。世界のはじまりの樹を守衛するために生きており、ミュウとはじまりの樹の意思によって行動する。; 侵入者であるサトシたちを襲撃するが、ミュウがサトシを敵ではないと判断したため攻撃を止め撤退した。
マニューラ
CV:阪口大助、福島潤: キッド・サマーズのポケモンで、劇中では2体登場した。バトルになるとムキになる癖がある。; ゲームでは第4世代のポケモンだが、ルカリオと同じく先行登場を果たした新ポケモンで、本作が初公開となった。
マネネ
CV:伊東みやこ: アイリーンのポケモンで、物真似が得意。; ゲームでは第4世代のポケモンだが、ルカリオ・マニューラと同じく先行登場を果たした新ポケモンで、本作が初公開となった。後にテレビアニメ版でコジロウの手持ちとなるものとは別個体。
ウソハチ
CV:梶原雄太（キングコング）: 嘘泣きが得意なポケモン。一行の食べ物を盗んではタケシに怒られていた。; ゲームでは第4世代のポケモンだが、ルカリオ・マニューラ・マネネと同じく先行登場を果たした新ポケモンで、本作が初公開となった。後にテレビアニメ版でタケシの手持ちとなるものとは別個体。

人間

アーロン
CV:山寺宏一: 伝説として伝えられている数百年前の「波導の勇者」。女王リーンに仕え、ロータ地方の平穏を揺るがす争いを鎮めるために活躍した。; 最期は戦争を止めるため、世界のはじまりの樹に赴き全ての波導の力を使い果たした。この時に、ルカリオが後追いしないように手持ちの杖に封印している。
キッド・サマーズ
CV:ベッキー: 世界を股に掛けて活動する女性冒険家。どんな危険な場面でも大胆不敵に行動し、世界のはじまりの樹までも着いてきた。手持ちポケモンは2体のマニューラで、バトルの実力もめっぽう強い。
アイリーン
CV:菊池桃子: オルドラン城に住む女王。優しさと威厳を兼ね備えており、国民からの支持も高い。手持ちポケモンはマネネ。ご先祖様・リーンに瓜二つの姿をしており、ルカリオにリーンだと間違えられた。
ジェニー
CV:岡江久美子: アイリーンの乳母を務めた女性で、オルドラン城のご意見番。
フレディ
CV:西野亮廣（キングコング）: 冒頭の舞踏会に参加していた美青年で、ハルカやムサシが一緒に踊った。

主題歌


オープニングテーマ『バトルフロンティア（映画バージョン）』
作詞・作曲:Rie、編曲:高梨康治、歌:髙屋亜希那: 『アドバンスジェネレーション』の劇場版では唯一のオープニングかつ映画用アレンジ。
エンディングテーマ『はじまりのうた』
作詞・歌:PUFFY、作曲・編曲:Andy St uemer: その他、「ポケモンぬりえ&イラストコンテスト」のテーマ曲として、テレビ版のエンディングにも使われた『ポケモンかぞえうた』が使用されている。

余談

ゲーム『ダイヤモンド・パール』『プラチナ』には、彼にそっくりな姿をした男性・ゲンが登場している。アーロンと同じくルカリオを連れているが、関連性は不明。
その後ルカリオは『大乱闘スマッシュブラザーズX』にファイターとして参戦することになるのだが、その際のルカリオの個体ベースはこの映画が基になっており、同様に声優も浪川氏が起用されている。
本作の冒頭でアーロンの童話を読んでいた母親（CV:日髙のり子）と娘（CV:半場友恵）であるが、この2人は本作以降の映画作品にも毎回登場している。興味のある方は探してみるのもいかがだろうか。