敬意・感謝・絆 単語

ケイイカンシャキズナ

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敬意・感謝・絆とは、に見えないウイルスへの恐怖や不安な気持ちに打ち勝つため、そしてそういった恐怖や不安が他人への差別や排斥行動につながることを防ぐために大切であるとして、安倍晋三内閣総理大臣2020年5月4日記者会見にて述べたもののうち、3つを抜き出したものである。

しかし後述する経緯から、Twitter上などでは「ウイルスに打ち勝つためにオカルト的な精論を持ち出した」といった論調の誤った情報拡散され、嘲笑の的とされた。

概要

2019年12月中華人民共和国武漢で発見された、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)による感染症COVID-19」。この感染症2020年には全世界に広まるパンデミック状態となり、それは日本も例外ではなかった。

その状況において日本政府は、2020年4月7日に「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づく「緊急事態宣言」を行った。期限はゴールデンウィークの連休最終日となる同年5月6日までとされていた。

この緊急事態宣言に基づいた外出・営業・行などの自粛要請によって、人と人との接触を抑えることが可となり、感染者数の増加は抑制傾向となり始めた。

しかし未だ危険な域からは脱していない現状を鑑みて、2020年5月4日には「緊急事態宣言」について5月末まで期間を延長することが決定された。

そして安倍晋三内閣総理大臣はそのことを民に伝える記者会見を行った。その記者会見中の安倍総理の言葉の一節に含まれていたのが、この「敬意」「感謝」「」の3つのキーワードである。

該当部分

記者会見の該当部分を、首相官邸ホームページの該当ページexitから引用してみよう。太字や赤字による強調は引用者による。

 感染のおそれを感じながら、様々な行動制約の下での生活は緊を強いられるものです。に見えないウイルスに強い恐怖を感じる。これは私も皆さんと同じです。しかし、そうした不安な気持ちが、他の人への差別や、かを排斥しようとする行動につながることを強く恐れます。それは、ウイルスよりももっと大きな悪を私たちの社会に与えかねません。にでも感染リスクはあります。ですから、感染者やその家族偏見を持つのではなく、どうか支え合いの気持ちを持っていただきたいと思います。

 各地の病院で集団感染が発生している状況を大変憂慮しています。しかし、医師看護師、看護助手、そして病院スタッフの皆さんは、そのような感染リスク背中合わせの厳しい環境の下で、強い使命感を持って、今この間も頑ってくださっています。全ては私たちの命を救うためであります。医療従事者やその家族の皆さんへの差別など、決してあってはならない。共に心からの敬意を表したいと思います。

 緊急事態の下でも、スーパー薬局で働いている皆さん、物流を支えている皆さん、介護施設や保育所の職員の方々など、社会生活を様々な場所で支えてくださっている皆さん、そうした皆さんがいて、私たちの暮らしが成り立っています。めて、心か感謝申し上げます。私たちの暮らしを支えてくださっている皆さんへの敬意感謝、他の人たちへの支え合いの気持ち、そうした思いやりの気持ち、人と人とのきずながあれば、に見えないウイルスへの恐怖や不安な気持ちに必ずや打ち勝つことができる。私はそう信じています。

この引用が正確かどうかは、下記のニコニコ生放送タイムシフト再生から記者会見全体が視聴できるので確認されたい。該当部分は再生時間「18:20」より。

つまり要約すれば、この「敬意・感謝・絆」という部分は

ウイルスへの恐怖や不安が、他人への差別や排斥に繋がってはならない。感染者やその家族への偏見、医療従事者やその家族への差別などあってはならない。暮らしを支えている人々への敬意感謝などので、そういった恐怖や不安に打ち勝ち、差別や排斥などは行わないようにしましょう」

という呼びかけであったのだ。

この呼びかけは、新型コロナウイルスへの感染者やその家族、また医療従事者やその家族への偏見差別などが問題となりつつあったことを背景としていたと思われる。

歪んだ形での拡散、嘲笑

この記者会見報道各社でも生中継で放送されていた。その中で、TBS NEWSの中継では上記の該当部分を受けて「敬意・感謝・絆あればウイルス克服できる」という、められた内容のテロップを画面に映していた。

そして、このテロップが映り込んだ画面のスクリーンショット画像を元に、安倍晋三内閣総理大臣を嘲笑するようなツイートがなされ、拡散されていったのだ。

一方、以下のように、この「敬意・感謝・絆あればウイルス克服できる」というテロップが不正確なものであると摘したり、記者会見の該当部分を動画として貼り付けてたしなめるようなツイート皆無ではなかった。

しかし少数であり、埋もれた。「いいね」や「リツイート」の数を較してみれば一瞭然である。

なお、上記のたしなめるツイートをした人が「安倍総理自由民主党の支持者だから擁護ツイートをした」というわけでは決してない。政治的立場が異なっていても、普段から政治活動に熱心な人でなくとも、だれかが政治ネタで嘲笑されているときに「それは正確なのか?」と確認するがあった人が、このたしなめるツイートを行っていた。

例えば①のツイートをしたのは「小泉しゅうすけ」という立憲民主党所属の神奈川県寒川町の町議会議員(当時)であり、時には自由民主党安倍総理の政策に批判的意見も述べていた人。②のツイートをしたのは政治的なアカウントではなく音楽系のアカウント。③のツイートをしたのは「東條のと」という東条英機VTuber…えっ何それ…こわい……。

余談

ちなみに、上記の記者会見引用部分はこのように続いていた。

 今年は、大型連休中も不要不急の外出を避け、自宅での時間を過ごしてくださっている皆さんに、めて、衷心より御礼を申し上げます。友人同士でのオンラインでの交流など、インターネットSNSソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使って人と人とのを深め、楽しもうという、自宅での時間を楽しもうという方々がいらっしゃることに大変勇気づけられます。前向きな皆さんの存在が緊急事態を乗り越える大きなとなっています。

インターネットSNSソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、かを嘲笑するために使うのではなく……人と人とのを深め、楽しむために使おう。

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