栗本薫(くりもと かおる)とは、日本の小説家。評論家としての名義は中島梓(なかじま あずさ)。
デビューは評論家としての方が先で、1976年に商業誌デビュー。同年、第2回幻影城新人賞評論部門を受賞。最初は「栗本薫」名義で評論をしていたが、後に評論の名義は「中島梓」の方に切り替えられた。
小説家としては1978年に『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(実際はそれ以前に「京堂司」という名義で幻影城にショートショートを書いていたことがある)。翌年から「全100巻」の構想を掲げた大河ファンタジー『グイン・サーガ』の刊行を開始。以降、ファンタジー、ミステリー、伝奇、ホラーからBLまで様々なジャンルで作品を量産し続けた作家。30年間の作家活動で著作は400冊近くにのぼる。
代表作は『ぼくら』シリーズ、『グイン・サーガ』、『魔界水滸伝』、伊集院大介シリーズ、『終わりのないラブソング』他多数。雑誌「小説JUNE」の創刊に関わるなど、ボーイズラブというジャンルの実質的な創始者でもある。クイズ番組『ヒントでピント』のレギュラー解答者として80年代のお茶の間でもおなじみだった。
2009年5月26日、膵臓癌のため56歳で死去。当初の構想の100巻を超え継続中だった『グイン・サーガ』は正伝130巻・外伝22巻をもって断筆、未完となったが、その後続刊が他の作家によって書き継がれている。
初期作品の評価は総じて高く、様々なジャンルで後進に与えた影響は計り知れない。『グイン・サーガ』が30年に渡ってシリーズを続け読者を獲得し続けたのも、開始当初は紛れもなく日本のファンタジー史上に燦然と輝く名作だったからに他ならない。文学賞の類とはあまり縁は無かったが、様々なジャンルでベストセラーを生み出した巨人であったことは確かである。
一方晩年では、特に『グイン』は巻が進むにつれて物語の進行速度の低下や(結局100巻で終わらなかった)、作者が特定のキャラに入れ込みすぎたりして読者から批判を浴びることも多かった。
蓮池さんには「あたりまえの日本の平凡な大学生」としての青春は戻ってこない、それは不当に奪われたのですが、そのかわりに蓮池さんは「拉致された人」としてのたぐいまれな悲劇的な運命を 20年以上も生きてくることができたわけで、それは「平凡に大学を卒業して平凡に就職して平凡なサラリーマン」になることにくらべてそんなに悲劇的なことでしょうか。
また、著作のあとがきでの「腐ったトマトを投げて来る人達」(自作への批判意見を表明する人たちを指して)、サイトの日記での「500円払ったくらいで、好きなことが言えるとは思わないで欲しい」などの発言や、晩年の作品の質の低下(特に『グイン・サーガ』の)から2ちゃんねるなどでは「御大」をもじって「温帯」と呼ばれていた。
他にも日本SF大賞の選評で「「この作品が推されたら機関銃を乱射して選考委員と編集者を皆殺しにして逃走しよう」と考えていた」(小林泰三『ΑΩ』に対して)などと言っていたりする。
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最終更新:2023/12/04(月) 13:00
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