絆の守護銃士 アンテロ

それは絆が導いた一度きりの“奇跡”――。

《絆の守護銃士 アンテロ》とは、TCG「カードファイト!! ヴァンガード」に登場するユニット（カード）である。

概要

Gユニット
クラン：ネオネクタール　種族：バイオロイド
グレード：4　パワー：なし　クリティカル：なし　シールド：15000
効果：【Ｇガーディアン】（お互いがグレード３以上で、あなたのＧゾーンの表のＧガーディアンが３枚以下なら使える） - 相手ターンのガードステップ - [あなたの手札から【治】を１枚選び、捨てる] 裏のこのカードを(G)にコールする。
自：[【SB(1)】] このユニットが(G)に登場した時、コストを払ってよい。払ったら、そのバトル中、このユニットのシールド＋5000し、さらに、あなたのリアガードが、１枚以下か４枚以上なら、このユニットのシールド＋15000。

エクストラブースターG2弾「The AWAKENING ZOO」で収録されるGガーディアン。
レアリティはRだが、性能自体はレアリティ不相応の凄まじいものを持っている。

ソウル1枚をコストにシールド+5000は、通常のGガーディアンとしてそこまで強くない能力である。
彼の真価は、その後の付与効果が十分に発揮された時にあり、自身のリアガードが1枚以下、或いは4枚以上でさらにシールドが+15000され、合計シールド35000。
そのガード値は、通常のヒールトリガーとの比較で3.5枚分と破格の数値になる。
リアガード4枚以上は展開力に優れたネオネクタールならまず自力で実現できるラインであり、条件達成のための展開自体は余裕で可能。
逆にリアガード1枚以下はどうかといえば、こちらはリアガード除去に長けたクランや、リアガードを呪縛カードに変えるリンクジョーカーを相手にすれば自然と達成出来うる。

ここまでのガード値があれば、通常のGユニットの攻撃でもこのカード1枚で止められることが多々ある。
純粋にガーディアンとして非常に優秀なGユニットである。
なお、彼は元々の所属故か「銃士」に属しており、《姫小百合の精華銃士 マイラ》のコストになることができる。
そのため、Gガーディアンとして使う機会がなくなった状態でも「銃士」ならばコストとして使用する選択肢は覚えておいたほうがいいだろう。

《竜胆の銃士 アンテロ》

クラン：ネオネクタール　種族：バイオロイド
グレード：2　パワー：9000　クリティカル：1　シールド：5000
効果：自【V/R】：[【CB(1)】] このユニットのアタックがヒットした時、このユニットと同名の他のあなたのリアガードがいるなら、コストを払ってよい。払ったら、１枚引く。

「貴様らを姫様の前にやるわけにはいかんのだ！」

キャラブースター「トライスリーNEXT」で収録されたユニット。
「絆の守護銃士」の元となったユニットのカードである。

カウンターコスト1で1枚ドローできる効果を、序盤に発動できる可能性がある。
ヒット時というのがマイナスだが、序盤では大してガードに力を割けないことが多く、結果としてこのカードのアタックはヒットしやすい。
ドローの条件として、同名のリアガードが要求されているが、リアガードの入れ替えが積極的に可能な「銃士」デッキならば難しくはない。

条件を満たせば、ヴァンガードでもリアガードでも効果は発動可能。
グレード2でこのカードにライドし、同名リアガードを置くことが出来れば、ヴァンガードでもヒット時効果を与えられる。
ただしその場合、リアガードとヴァンガードに1枚ずつでは、「他のリアガード」にユニットがいなくなるリアガード側は効果を発動できない。
理想盤面は、ヴァンガードと前列リアガードが全てアンテロであることであり、上手くいけば序盤でドローを安定化させ、攻防をさらに強化させることができる。

「正義」「誠実」の花言葉を持つ「竜胆」から生まれた花の銃士。「アーシャ」と同世代のバイオロイドであり、昔は身体が弱いことが原因でよく他の子にいじめられていた。その際、１度だけアーシャが助けに入ったことがあるらしく、勇気を出して抵抗することの大切さを教えてもらったのだという。残念ながらアーシャはそれを覚えていなかったのだが、「アンテロ」は彼女の警備を任されたことに運命を感じており、彼女を「姫様」と呼んで忠誠を誓っている。なお、冗談の類がまったく通じない生粋の堅物であり、下手にからかうと真っ二つにされかねないので注意。「ルアード」との決闘に敗北し、自分の弱さを責め続けた彼は、“ギアクロニクル”の調査員と接触したことで、水面下で協力者を募っている特別な作戦の存在を知る。さらなる力と知識を求め、作戦への参加を決意するアンテロ。その決断が、守るべき者の心に深い傷を残してしまうことを、この時の彼は知る由もない。

メディアミックスでの活躍

《竜胆の銃士 アンテロ》は、ユーロジュニアリーグ選手ミゲル・トルレスに憑依していた時空間憑依者（ディフライダー）である。
ギアクロニクルの調査員と接触した結果、「ディフライド」のことを知り、それに志願する形でアニメ世界の地球に進出。
ミゲルとの互いの合意により、意識を共有することとなった。

ディフライド後は、同じくディフライドされていた鬼丸カズミ＝《忍竜 シラヌイ》と会う。
偶然にも、チームメイト全員がディフライダーとなった「チーム・オーガ」の仲間であり、アンテロ（ミゲル）とのひと時は、シラヌイ（カズミ）にとって一つの大きなきっかけとなっていた。

その後、ミゲルの友人であったハイメ・アルカラスの紹介で、留学中の安城トコハに出会う。
それをきっかけに交流を持ち、彼女とは短い間であったが、特別な縁で結ばれる存在となった。

―――しかし、トコハとの間に出来た縁が何であるかを知る前に、ミゲルは呆気なく亡くなってしまった。
それは同時に、ディフライドしていた「アンテロ」自身の死をも意味する。
この死によって、ミゲルの友人であったハイメや、事情を知らないトコハは深い悲しみに包まれ、またシラヌイ（カズミ）もこの一件で人間に対してマイナスな考えを強めるようになってしまった。

これがアニメ第8期「カードファイト!!ヴァンガードG NEXT」序盤の顛末である。

……このように、アニメ世界では僅かな出番ながら非常に重要なキャラクターだったアンテロ。
しかし、このうちのトコハがアンテロの死を乗り越え、「GNEXT」作中で大きく成長していった。
直接の続編である「カードファイト!!ヴァンガードG Z」にて、仲間を助けようとしたトコハは、仲間の囚われている「レリクス」攻略のため、自身の内面の影としてのミゲルと対峙した。

そのレリクス破壊作戦「レリクス・クライシス」の果てに、唐突にトコハに一枚のジェネレーションカードが舞い込む。
諸々の描写から考えると、この《絆の守護銃士 アンテロ》こそがトコハに舞い込んだジェネレーションカードであると思われる。
「レリクス・クライシス」後、静養中のクロノを襲撃しに来た《炎熱猟兵 ダムジッド》とのファイトにてトコハはこのカードを初使用。
襲い来る《獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ》は、登場時相手リアガードを全てバインドするスキルを持つ。
そこで条件が満たされたことで、このカードのシールドは35000となる。
ドラクマの攻撃をジェネレーションガードで止めた際、一瞬だけトコハの前に「アンテロ」の幻影が現れ……。

「僕がトコハの事、ずっと見守るよ」

アンテロが生前、トコハに贈ったこの言葉。
アンテロは生きてトコハに会うことは叶わなかったが、ありえたかもしれない未来から、トコハを守るという想い一つで、彼女を守る存在となった。
その一度きりの“奇跡”がこのカードなのである。

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関連項目

• カードファイト!!ヴァンガードG NEXT / カードファイト!!ヴァンガードG Z
• 野島裕史 - （ミゲル・トルレスの）担当声優
• ネオネクタール
• 安城トコハ - 使用者。アンテロと僅かな邂逅を果たし、その出会いの奇跡がこのカードとして結実する。
• ハイメ・アルカラス - ミゲルの友人。誕生のきっかけを作った存在。
• 時空間憑依者
  • 忍竜 シラヌイ（鬼丸カズミ） - 共にディフライダーであり、憑依者同士はチームメイトだった。アンテロの死がシラヌイを狂わせることとなるが、同時にアンテロはシラヌイの希望となる存在だった。
• カードファイト!! ヴァンガードのユニット一覧