蛾(ガ)とは、理不尽な目にあっている昆虫である。よく見ると可愛いものやカッコイイものもいると断言する。
鱗翅目(チョウ目)に属する昆虫の総称。一部をチョウともいう。
日本では鱗翅目はチョウとガに分けるという風習があるが、これは学問上はあまり意味がない。
チョウは鱗翅目の中で、カイコガ、シャクガ、スズメガなどと同じグループに含まれているためだ。
実際は鱗翅目を大きく分けると大蛾類(我々に馴染みのあるグループの多くはここに属す)と小蛾類などになる。
しかし、日本では近代よりガはいやな虫と勝手に思われ続け、
A「この幼虫は何ですか」
B「セスジスズメですね」
A「蛾なんですね…」
こんな風に差別されている。
チョウのマニア(コレクターなども同様)もガを嫌っていることが多い。
セセリチョウもガと思われて同様の扱いを受けることがしばしば。
セセリチョウ科は日本では確かに地味なものばかりだが、熱帯には鮮やかなものが多い(ラッフルズセセリなど。こいつがまた前後の翅をつなぐ翅棘(しきょく)と抱鉤(だきかぎ)という、普通は蛾にしかないものを持っているのでややこしい)。
色が地味、胴体が太い、触角の形が違う、夜飛ぶ、留まる時羽を畳むか否か…等、チョウとガを分ける全ての方法に例外がある。試しに「サツマニシキ」や「ツバメガ」でググってみよう。
一応分類学的にも蛾とチョウの境界線は引かれている。しかしチョウの側に含まれているシャクガモドキがどう見ても蛾なだけに、この分け方に無理に学問的な意味づけをすることもないだろう。
蛾に関する酷い誤解に、ガは毒の鱗粉をばらまくというのがある。
確かに毒針を持つ蛾は実在する。 一部のドクガ、カレハガやヒトリガ科のヤネホソバ、全てのイラガは幼虫に刺されると痛い。アオイラガやその近種は繭も危ない。
ドクガ科ドクガ属では成虫や卵にも幼虫の毒針毛があり、触るとかぶれる。他、毒のない毛虫に触ってかぶれた人もいる。
だが鱗粉に毒を持つ蛾というのはおらず、普通はオオスカシバの羽化直後を除いて触りもせずに鱗粉が取れることはない。
モスラやモルフォンのように羽ばたいて鱗粉が舞い散ることはないから、蛾が飛んでいても安心してほしい。
ちなみに、毒のあるチョウもたくさんいる。こちらは食べると毒。
ほとんどの種の幼虫が生きた植物を食べるため、農業害虫が多い。
成虫は花の蜜あるいは樹液を吸うものと、何も食べないものが多いが、クロメンガタスズメの成虫はミツバチの蜂蜜を盗むので害虫とされる。
照明に集まる昆虫は皆そうだが、夜、家屋に入られて迷惑に思う人が多い。 網戸があれば入りはしないが、大きな蛾がいて驚くこともあるかも。
チョウとはまた違った美しさ、立派さ、妖しさ、模様の繊細さを持ったものも少なくない。その素晴らしさがわかると、夜の公園や自動販売機などにホイホイ出かけるようになってしまうとてつもない昆虫である。
ニコニコ動画では、オオミズアオやオオスカシバなど有名な種が評価されているし、カイコガやヤママユなどの櫛髭は「ウサ耳」として人気である。
ウンモンスズメの迷彩模様やムラサキシャチホコ、ツマキシャチホコなどの擬態能力には目を見張るものがある。是非調べてみていただきたい。
掲示板
176 ななしのよっしん
2022/08/04(木) 21:30:06 ID: RJlpVP/Kla
動作遅い子が多いのか捕まえるのも簡単
そっと近づけば逃げずにいてくれる子も多い気がする
今日はコスズメを観察した、かわいいんだ
177 ななしのよっしん
2022/10/25(火) 20:13:43 ID: sUXHYnPvG+
178 917
2022/12/27(火) 08:19:24 ID: 0flk/hzQTf
蛾というか蛾の幼虫だけど、マイマイガの幼虫(ニャッキみたいな奴)が本当に生理的に無理で、姿を想像するだけで鳥肌が経つレベル
たぶん可愛いって思う人もいるんだろうなとは思うけど、自分からしたら一生理解できない考えだ…
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最終更新:2024/11/08(金) 03:00
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