Police Questとは、シエラエンターテイメントが販売したPC用アドベンチャーゲームである。1987年に発売されるとシリーズ化がされ、Police Questシリーズとして展開された。RTSやFPSで知られるSWATシリーズも、Pilice Questのシリーズ作品として発売された経緯がある。
この記事ではPolice Questの1~4作目を中心に記述する。SWATシリーズについてはSWATシリーズ(ゲーム)を参照の事。
1987年に1作目となるPolice Quest:Pursuit of The Death Angelが発売された。主人公はカリフォルニア州にあるリットンという架空の街の警察官で、プレイヤーはこの主人公を操作しパトロールや事件の捜査を行っていく。
この作品の特徴は警察官の活動をリアルに再現しようとしていることである。
例えば1作目のゲーム開始時において、主人公はパトカーに乗務するパトロール警官なのだが、ロッカールームで着替えをし無線機など必要な装備を受け取り、巡査部長のブリーフィングを受けてパトロールに出かける。街では交通違反の車を検挙して違反切符を切り、飲酒運転など悪質な違反者は逮捕。拘置施設である郡刑務所へ連行していった際には、施設に入る前にガンロッカーに銃を預ける。銃の発砲は厳しく規制されており、不用意に発砲するとゲームオーバーになってしまう。他にも沢山あるが、こういった細かい点にも拘ったことが評価され人気作品になっていく。
3作目まではリットンが舞台で、主人公は同一人物である。4作目はロサンゼルス市警察(LAPD)の殺人課刑事が主人公となり、舞台もロサンゼルスに移された。シリーズ通算で5作目となったのはDaryl'F Gates's Police Quest:SWAT。LAPDのSWATが題材となり、5作目のアドベンチャー、6作目のRTS、7作目のFPSと変化していった。舞台やシステムは変更されていったが、いずれも実際の警察活動や規則に基づいていると言う点では共通している。
作品をリアルにする為に警察官経験者をアドバイザーに招いており、1作目~3作目はカリフォルニアハイウェイパトロールの元警察官であるジム・ウォールズが、4作目とLAPD SWATシリーズではLAPDの元本部長であるダリル・ゲイツが、それぞれアドバイザーを務めた。
SWATシリーズに関してはSWATシリーズ(ゲーム)の記事を参照の事。
初代Police QuestとIIは、今では懐かしいコマンド入力式アドベンチャーであった。これは画面の一番下に入力欄があり、そこにコマンドを入力していくことでプレイヤーキャラが行動していくと言うもの。幾つか例を挙げると。
という具合で、上記のコマンドを全部こなさないとパトカーを動かすことができない。もちろん実際にはパトカーだけでなく、歩行や運転以外の様々なアクションをコマンドによって実行していく。
III以降はマウスカーソルを使ってコマンドを選択し対象を選んで実行すると言う、後の時代のアドベンチャーゲームやRTSで御なじみのインターフェイスに変更されている。操作は取っ付きやすくなったものの、コマンドの使い方や種類、実行の判断基準は警察官の活動を再現する事に重点を置いたものだった。
シリーズ全体を通じていえるのは、アドベンチャーではあるが警察官の活動をシミュレートしようとしており、かなり細かい作業や選択が求められている。故に細かいミスがゲームオーバーになってしまう。
など。
当然だが被疑者への対応を誤って殉職してゲームオーバーになるし、パトカーの運転操作を誤って事故死してゲームオーバーになり、正当防衛要件を満たさずに銃をぶっ放すと不当射撃でゲームオーバーなど、かなりシビアである。
こういったリアル且つ厳しい判定の有り方は、そのままSWATシリーズへと引き継がれた。
1~4までをまとめたPolice Quest CollectionがAmazonで入手できる他、同様のものがGOG.comでダウンロード販売されている。ダウンロード版は以下のリンク先を参照。パッケージ版は関連商品を参照。
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最終更新:2024/11/30(土) 00:00
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