タイムボカンシリーズ ゼンダマンとは、タツノコプロの制作で1979年2月3日~1980年1月26日までフジテレビ系列で放映されたタイムボカンシリーズの第3作目であり、劇中に登場する「善意のカタマリ」の二人組の事でもある。全52話。
概要
2年の長きにわたって続いた人気の前作『ヤッターマン』に引き続いて、タイムボカンシリーズの第3作目として作られたのが本作である。
アニメ界のカリスマであった吉田竜夫の死後初めて企画されたタイムボカンシリーズ作品であり、本作からは制作者として2代目社長である吉田健二の名前がクレジットされている。
前作『ヤッターマン』と次回作『タイムパトロール隊オタスケマン』という2大人気作に挟まれて比較的印象が薄い本作であるが、シリーズも三作目という事で、「OPを歌っているのが山本正之ではない」という初の試みや「挿入歌で山本正之と共に、視聴者と同年代の素人の子供が歌っている」といった他にはない特徴や細かい工夫も備えている。良くも悪くも、ただ前作を繰り返したり、逆にやたらに目新しいだけの新要素で固めるのではなく、これまでの基本要素を整理してシリーズとしての骨子を明確にした本作があってこそ、タイムボカンシリーズは長寿シリーズたり得たと言えよう。
実のところ、病気療養で長く現場を離れていた小山高男が本格参加した最初のタイムボカンシリーズであるとか(病気療養以外にも、これ以前は独立したばかりの忙しさもあってなかなか思うように参加できなかった)、現場に赴く三悪+1が敵役の構成とか本当の意味での「タイムボカンシリーズの確立」が達成された記念すべき作品なのだが、やはり印象の薄さはいなめない。
登場人物・メカ
善側
- 鉄ちゃん / ゼンダマン1号(声:三ツ矢雄二)
紋者博士の助手で、「善意のカタマリ」ゼンダマン1号に変身する13歳の少年。
主にケンダマコルトやセンスソーサーを武器に戦い、ゼンダライオン達メカがピンチに陥ると「愛のムチ」で叩いて復活させる役目も持っている。 - さくらちゃん / ゼンダマン2号(声:滝沢久美子)
紋者博士の孫娘であり鉄ちゃんのガールフレンド。「善意のカタマリ」ゼンダマン2号に変身する12歳の少女。
主にペンシングというサーベル?で戦う(オープニングではピカリングの出番は多いが、劇中での出番は少ない)。
ちなみに二人は、オープニングではバク宙や(鉄ちゃん)、何回も横回転して(さくらちゃん)変身しているが、劇中では「衣替え」という地味な名前の割りには機材を使った大がかりな方法で変身している。
なお、名乗った後は必ず、二人で「Zのポーズ」をする。
- アマッタン(声:佐久間あい) ※第1話のみ麻上洋子
鉄ちゃんとさくらちゃんが作った、「~タン」という語尾が特徴的な車掌風小型ロボット(いわゆるマスコット)。
ゼンダライオンの復活後に「システムメカ」を組み立てる役目を持っているが、いつも部品が余るのも特徴。 - 紋者博士(声:宮内幸平)
さくらちゃんの祖父で、毎回「命のもと」の手がかりを探している博士。
…が、毎回それを騙されてアクダマンに奪われるのがオチ。 - ゼンダライオン(声:山本正之)
蒸気機関車とライオンを組み合わせたようなメカで、胸に輝くプレートは語呂合わせで「B-4416」。
タイムトンネルを走る際は、「ゼンダライオン」という持ち歌を熱唱している。
基本的に戦いは好きではないが、とりあえず武器としてたてがみから発射する熱線がある(オープニングにも登場)。
ピンチの際に「愛のムチ」で叩かれると、「効いた~、愛の目覚め~~~♪」と歌って復活し、アクダマンのメカをやっつけるための「システムメカ」を出す。 - ゼンダモグラ(声:宮村義人)
第3話で初登場したモグラ型の救助ロボットで、活躍の場は地中だが、空を飛ぶことも出来る。 - ゼンダビーバー(声:田中勝)
第4話で初登場したビーバー型の救助ロボットで、活躍の場は主に水中。 - ゼンダシロクマ(声:荒川保男)
第5話で初登場したシロクマ型の救助ロボットで、活躍の場は寒冷地。 - ゼンダゴリラ(声:飯塚昭三)
ゼンダライオンに変わって戦闘を担当するゴリラ型のメカ。初登場は第36話。
戦闘前に「リーララリララ~~、リーラーゴーリーラリラ~~~♪」と歌って踊った後にアクダマンのメカと戦う。
ムージョの色気に弱いという弱点を持ち、「悩ましポーズ」で「春の目覚め」に陥ってしまうが、やはり1号の「愛のムチ」で叩かれると「効いた~、野性の目覚め~~~♪」と復活して逆転する。 - ゼンダコトラ(声:山本正之)
子供の虎の姿をした救助ロボットで、ゼンダゴリラが故障した際に修理する。初登場は第36話。 - ゼンダワン(声:田中勝)
ダックスフンド型の救助ロボットで、ゼンダゴリラがエネルギー切れを起こしたときに補給する。初登場は第36話。
悪側
- ムージョ(声:小原乃梨子)
悪のカタマリの三人組「アクダマン」のリーダーで24歳。
その割りには、まだ12歳のゼンダマン2号のどちらが綺麗か張り合おうとする大人気ないところがある。
露出度が高さは歴代で女ボスで随一。色気もあるようで、ゼンダゴリラ登場後はゴリラを悩ませていた。 - トボッケー(声:八奈見乗児)
前作のボヤッキーと同じくメカの製造を担当する25歳。基本的にグロッキーやボヤッキーと同じ…かと。 - ドンジューロー(声:たてかべ和也)
前作のトンズラーと同じく怪力担当の30歳で、元プロレスラー。
基本的に影が薄いが、一度だけアクダマンをやめようと思ったことがあった。
なお、3人はゼンダマンが「Zのポーズ」を取った後、対抗して「Aのポーズ」を取ろうとするが毎回失敗している。 - ニャラボルタ(声:田中勝)
第1話で大金を見つけたことでアクダマンと行動を共にする喋るネコ。
基本的にムージョに取り入っており、気に入らないトボッケーとドンジューロー(主にトボッケー)をひっかくのがお約束となっている。しかしその正体は・・・ - 裁判マシーン(声:宮村義人)
アクダマンが作戦失敗した際に裁判で、誰かに何らかの刑罰を与えるためのメカ。
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関連項目
- タイムボカンシリーズ
- タツノコプロ
- ヤッターマン(前作)
- タイムパトロール隊オタスケマン(次回作)
- アニメ作品一覧
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