概要
イスラエル・ミリタリー・インダストリー(IMI、現IWI)とマグナム・リサーチ社によって開発・生産された拳銃。
マグナム弾を使用するオートマチック(自動式)拳銃としてはもっとも、そしておそらく唯一商業的に成功した製品である。
リボルバー用の.357 .41 .44マグナム、オート用に開発された.41AE .50AEといった、拳銃としては最も大口径の部類に属する弾薬を使用して安定した射撃ができるため、射撃にパワーを求める一部の射撃ファンに人気を博している。特に.50AEはオートマチック(自動式)拳銃で使用できる銃弾としては現在でも世界最強の威力を誇る。
そのマッシブな外見とマグナムの存在感が好まれてか、映画やアニメ、ゲーム、漫画などフィクションでの露出も多く、実物を触ったことがなくてもその名前を知っている人も多いだろう。
特徴
本来は軍用・警察用の「一発でノックアウト能力の高い火器」というコンセプトだったらしいのだが、当然こんなゲテモノを大々的に採用する機関もなく、マグナム拳銃のファン層が一定数存在するアメリカでおもに普及している。
反動のきついマグナム弾を使用して安定した動作(排きょう・マガジンからの再装填)を行うため、通常のオート拳銃のようなブローニング式のショートリコイル機構(発射の反動を機械的に一瞬ロックする)にかえて、突撃銃のそれに近いガス圧作動(発射時の燃焼ガスを利用してスライドを後退させる)を採用している。
銃身にガスを導く穴が空いている関係上、ジャケットしていない(鉛がむき出しの)安価なリボルバー用弾を使用しないこと。鉛や潤滑剤が穴を詰まらせて作動不良の原因となる。
ブローニング式のように銃身が上下する必要がない関係上、銃身の交換も容易であり、オプションの長銃身も用意されているほか、部品の交換で使用する弾薬の変更も可能。
デザートイーグルはリボルバー用のマグナム弾薬がそのまま使用できる画期的な銃であったが、初期の357マグナム仕様には若干の作動不良問題を抱えていた。しかし徐々にそれも改善され.44マグナム .50AEとバリエーションが増えるにつれ、デザートイーグルの人気と知名度は高まっていった。
実用性?
デザートイーグルは上記の通り強力なマグナム弾を使用できる画期的な銃だが、人間相手にそこまでの威力が必要かと言うと若干の疑問が残る。一応、ボディアーマーや大型猟獣には有効だとされているが、基本的には趣味で撃つ銃の地位に留まっているのが現状であろう。まあ、これはマグナム拳銃全般に言えることではあるが。
銃なんて撃てて当たればいいんだ、とかおっかない海賊のお姉さんも言っていたが、こと銃に関する限りこれは基本的に真実である。
なんだかんだいっておっきい鉄砲ってかっこいいけどね!
こっちを向いてなければ。
姉妹品
同じくIMI(現IWI)製のジェリコ941と言う銃があって、これを「ベビーイーグル」と呼ぶことがある。
しかしベビーイーグルは外見の印象(スライドのデザインなど)を除けばデザートイーグルとは基本的に異なる銃であり、むしろCZ75をコピーしたイタリアのタンフォリオに強い影響を受けている。当然作動方式も、一般的なブローニングタイプである。
ま、要するにデザートイーグルのネームバリューを利用しようとしたマグナムリサーチの販売戦略の一環なのだが、「ベビー」とか言われるより「ジェリコ941」のほうがカッコイイ響きだと思うのは編集者の主観に過ぎない。
デザートイーグルが登場する作品
たぶんウィキペさんとこのほうが詳しいと思う。
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関連項目
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