同田貫(どうたぬき)とは、九州の地名であり、その地に関連した刀工の集団であり、彼らが鍛えた刀の総称でもある。
語感から一度は思いつくかも知れないが、タヌキ(動物)ではない。
同田貫(地名)
戦国時代からいた刀工たちの作った日本刀が有名なせいで、なかなか地名として覚えてもらえない場所の一つ。
ちなみに、2015年現在ではこの地名は(少なくとも公的な住所区分としては)現存しないっぽい。
同田貫(刀剣)
製作された刀は、装飾のない質素な造りだが厚みがあり丈夫で実用性の高い日本刀、「同田貫」として知られる。
しかし作りは無骨で、実用性一辺倒。美術性も求められている日本刀の中では、田舎くさく鑑賞価値が低いものとして扱われていたという。
なお戦国時代に菊池から玉名に移住したとのことで、「同田貫跡」の石碑(「同田貫刀鍛冶の墓」との案内板付き)などの史跡は菊池市ではなく玉名市にある。
著名な刀工は、同田貫正国(九州肥後同田貫藤原正国)。加藤清正のお抱え刀工だったとされる。
明治時代には、剣術家が同田貫による一振りを使用して兜に切り込みを入れることに成功した。この逸話は「天覧兜割り」という逸話として広まり、同田貫の知名度を上げた。
同田貫(創作)
似たような名前は時々あり、中には「胴を貫通して下の田んぼまで届くという」などそれらしい意味(設定)を持たせているものもあるが、実際の歴史書には存在しない。
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