概要
手首から肘までの長さが起源と言われる長さの単位。1尺は10寸、10尺は1丈。
長さや定規という意味でも使われる。例:尺が短い、尺を取る。
日本の(曲尺の)尺 | 1尺 = 1000/33 cm ≒ 30.3cm |
日本の(鯨尺の)尺 | 1尺 = 2500/66 cm ≒ 37.9cm |
中国の市制の尺 | 1尺 = 100/3 cm ≒ 33.3cm |
ほかに、尺(さか)という単位もあり、約30cmである。1杖の10分の1。
漢字として
- 意味
- 長さの単位であり、ほかに物差し、長さ、ちょっとした、という意味がある。
- 〔説文解字・巻八〕には「十寸なり。人の手、十分を卻(しりぞ)きたる動衇(脈)を寸口と爲す。十寸を尺と爲す。尺、䂓榘(キク)の事を指尺(シセキ)する所以なり」「周の制、寸、尺、咫、尋、常、仞の諸度量、皆な人の體を以って法と爲すなり」とある。
- 字形
- 人の親指と人差し指を広げた象形である。長さとしてその幅のことを指した。日本でいう咫(あた)にあたる。その後、漢の時代に、分がキビ一粒の幅を指すようになり、その100倍の長さに定められた。
- 〔説文〕は「尸に從ひ、乙に從ふ。乙は、識(しる)す所なり」と、尸に印を付けた指事としている。
- 音訓
- 音読みはセキ(漢音)、シャク(呉音)、訓読みは、ものさし、さし、さか。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校6年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 尺は〔説文解字〕では部首である。ほかに咫を録する。
- 語彙
- 尺一・尺角・尺蠖・尺貫法・尺縑・尺骨・尺書・尺進尋退・尺寸・尺素・尺地・尺楮・尺鉄・尺度・尺牘・尺八・尺六
- 参考
- 尺は、旁に現れる睪の略に用いられる。釋→釈、澤→沢など。これは尺と釋の音が似ているため。
関連項目
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