恋空(こいぞら)とは
本項では1について述べる。2と3は同じく書籍化されている事もあってか間違われやすい様である。
概要
- 美嘉(作者)が自分自身の体験をもとにして執筆したケータイ小説である。
一部の女子中高生にウケてベストセラーになった。 - インターネットで読めるが、スターツ出版から単行本(上巻・下巻・君空)も発売されている。
上下巻あわせて発行部数は140万部以上。 - 映画化・ドラマ化・漫画化された。映画が興行収入39億円とヒットした反面、ドラマはゴールデンタイムに放送されたにも関わらず平均視聴率6.4%(最低:1話の5.6%、最高:5話の7.6%)と映画に比べると不調に終わった。(視聴率はビデオリサーチ社、関東地方調べ)
- 映画、ドラマともにTBSが制作している(キャストは映画版・ドラマ版で別々である)。
漫画版の作画は羽田伊吹。単行本8巻が発売されている。 - 男女の恋愛を描いた小説である。
この作品のもう一つの顔
- 容易に展開の分かるベタな人間ドラマ、多数の誤字脱字、不自然な言語表現、内容の過激さ(強姦含む頻繁な性交渉など)、医学的な知識不足、そして現実にはありえない描写をしながら当初実話として発表していたことにより、多くの批判がネット界隈で噴出した(なお、その後「実話」から「実話をもとに」という表現に切り替えられた)。
更には本作が商業的に大ヒットし、そして複数のメディアへ展開したことで、嫌儲意識が強いネットユーザーの神経を逆撫でする状況へと発展したことも、批判祭りが起こってしまった一因かと思われる。
また、この現象によって、携帯中心のネットユーザーとPC中心のネットユーザーの「人種」が違うこと、正確には趣味趣向が著しく噛み合わないことが浮き彫りとなった。 - Amazonのユーザーレビュー
には、内容に殆ど触れていないものや本作を通じて国の将来を心配するものなど、もはや書評になっていないレビューが多い上、それらに「参考になった」と何人も投票しており、ネタ前提の盛り上がりを見せた。「レビュー」というには非常に不幸で不健全な状況と言わざるを得ない。
なお、Amazonにはニコニコ動画と同じように商品にタグをつける機能があり、恋空につけられた筆頭タグは「切り倒された木に土下座しろ」(2009/8/1現在)となっている。 - こうした経緯から、インターネット上では「スターツ出版」は「スイーツ出版」、恋空を読んで感動した人たちは「スイーツ(笑)」と呼ばれ揶揄されている。
- 「忍空かと思った」「風助はどこなの?」「恋空は忍空の続編らしい」「作風変わったな」などと、忍空に似た字面もネタにされた。
- 批評家の東浩紀はテレビ番組「ザ☆ネットスター」において、従来のメディア等によって勝手に作られた境界を壊すものとしてネットが存在しているのに、ネットの住人が「面白い、つまらない」といった評価を踏み越えて、「これは小説じゃない、文学じゃない」と言い出すのは滑稽である、といった趣旨の発言をしている。
なお、東氏自身は恋空肯定派のようで「美少女ゲームのキャラに脳内変換すればおk」とのこと。
要は「おまいらの好きな美少女ゲームのプロットだって結構似たようなモンだろうがゴルァ」ということだろうか。
関連動画
関連項目
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