概要
在日韓国・朝鮮人が有するとされる特権の廃止を主張する団体で、国内外の公的機関やメディアから極右[1]排外主義[2][3][4]組織と評されることもある国内最大級の右派系市民団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の地方支部に所属していた活動家らが2014年3月に結成した分派組織の一つ。
同会の広島支部・福岡支部・大分支部の運営スタッフらが一斉に支部役職を辞任し、それぞれ新団体を設立した上で、それらの団体による共闘組織として立ち上げられた。集団辞任の背景には運営方針を巡る先崎玲副会長との対立があったとされるが[5]、詳細は不明である。ただし在特会と完全に決別したわけではなく、同会が開設した活動カレンダー[6]への活動予定の掲載は続けられている。
2014年7月時点で上記3支部の元運営らが設立した4団体が加盟しており、いずれも加盟団体の代表を務める川上直四郎(元広島支部長)・沢村直樹(元福岡支部長)・松原政義(元大分支部長)の3人による共同代表制を敷いている。現在のところ活動領域は広島・福岡のみで、街宣を主体とした活動を展開している。
「嫌中憎韓、リベラル・左派勢力の糾弾」という在特会時代の基本姿勢を継承しつつ、保守勢力が推進するTPP・道州制・移民受け入れなどの政策についても「日本の解体に繋がるという点で中韓・リベラル左派の主張と同根」と位置づけ、これらへの批判活動にも積極的に取り組む姿勢を示している。特に移民受け入れ反対を最重点課題としている点は日本の右派系市民団体の中でも異彩を放っており、むしろ西欧型極右に近いと言える[7]。
加盟団体
- 反日と闘う会
- 在特会広島支部の旧運営陣が設立した団体。代表は元同支部支部長の川上直四郎。
- 広島支部時代は月1回ペースで街宣を行っており、デモ行進は8月6日にしか行っていない。勿論行政交渉も皆無である。被爆者らによる平和運動を「反日平和カルト」と糾弾して平和記念公園や原爆ドームの解体を訴えるなどの発言をしていたが当時の運営よりも知名度は低かった。川上代表は在特会時代に福岡に遠征に行き、街宣時にまんまと福岡県警の転び公妨にはまり逮捕されるという大失態を犯す。[8]。
- 日本人が本気で怒る会
- 在特会福岡支部の旧運営陣が設立した団体。代表は元同支部支部長の沢村直樹。
- 福岡支部は全国でも最も活動が活発だった支部の一つであり、勉強会からデモまで様々な活動に取り組んでいた。一方、沢村の個人的スタンスからTPP推進や消費税増税を理由に安倍晋三首相を糾弾対象にすることも多く、支持基盤である右派系ネットユーザー(いわゆる「ネット右翼」)の不興を買う場面も見られた。それだけに留まらず支部運営陣からも不興を買うこととなり、支部運営の退任が続出した。その結果福岡支部は今までの勢いを失い衰退の一歩を辿ることになる。
- 早乙女会
- 2014年発足 代表は元在特会福岡支部運営の石上ねねこ 発足当時は日本保守同盟チーム零と共闘していたが2015年7月に脱会 原因は沢村直樹氏との政治思想の違いによる決裂とされている 主に在日特権をめぐる諸問題やマスメディアの偏向報道への抗議街宣 朝鮮人慰霊碑問題での行政交渉やNPO法人ムグンファの会への直接抗議など活動を行っている
- トンスラー撲滅委員会
- 在特会大分支部の旧運営陣が設立した団体。代表は元同支部支部長の松原政義。
- 大分支部時代は数カ月に1回のペースでポスティングや街宣を行っていた。新団体立ち上げ後の地元での活動は確認されていない。なお「トンスラー」とは人糞を原材料とした韓国のマイナーな薬用酒「トンスル」に由来する用語で、ネット右翼らが侮蔑の意を込めて朝鮮人を呼ぶ際にしばしば用いられている。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
- 日本保守同盟_チーム零
- 公式サイト - 反日と闘う会 hannichiBustersHiroshima
- 同会公式サイト - 日本人が本気で怒る会
- 同上 - 早乙女会
- 同上 - トンスラー撲滅委員会
- 同上
脚注
- *米国国務省民主主義・人権・労働局 2013年国別人権報告書

- *公安調査庁「内外情勢の回顧と展望(平成26年1月)」
65頁。 - *警察庁「治安の回顧と展望(平成25年度版)」
20頁。 - *在特会などの過激化に懸念 25年版「治安の回顧と展望」 - MSN産経ニュース

- *3月16日「反日と闘う会」 HnnichiBustersHiroshima 始動街宣! : 反日と闘う会 hannichiBustersHiroshima

- *行動する保守運動のカレンダー全国版

- *移民反対の姿勢自体はほぼ全ての右派系市民団体や支持基盤であるネット右翼層に共通して見られるが、最優先課題として挙げられることは少なく、むしろ既存の在日韓国・朝鮮人の排斥や国内のリベラル・左派勢力の糾弾の方により力を注ぐ傾向が見られる。他方で西欧の極右勢力は移民流入による国内労働者の失業や文化の変容に対するカウンターとして台頭した経緯もあり、移民反対を非常に重要なテーマとして共有している。
- *公務執行妨害:容疑の男逮捕−−中央署 /福岡- 毎日jp(毎日新聞)

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