水星ってお堅いのね こっちじゃ全然ありよとは、アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の第1話「魔女と花嫁」Bパート内で発せられたセリフである。発言者はミオリネ・レンブラン。
なお、第一話放送時の字幕では「水星ってお固いのね こっちじゃ全然ありよ」と表記されていたが、後日放送された振り返り特番やネット配信された振り返りSPでは「水星ってお堅いのね こっちじゃ全然ありよ」に修正されていた。
概要
ミオリネ・レンブランは婚約者のグエル・ジェターク、そしてミオリネ自身の意志とは関係なく物事が決定される学園生活に嫌気が差し、学園(コロニー)の外へ脱出を試みた。
入学のために水星から学園にやってきた主人公 スレッタ・マーキュリーは、偶然宇宙空間を漂うミオリネを発見。救助が必要と誤解しミオリネを助けたのだが、せっかくのチャンスを台無しにされてしまったミオリネは「アンタのせいで台無し! 責任、とってよね!」と激怒する。
編入手続きを終えたスレッタはミオリネと再会。ミオリネの菜園にまでやってきて謝罪しようとするスレッタと、それをあしらおうとするミオリネ。そこへグエルが乗り込んでくる。
婚約者として認めようとしないミオリネに苛立つグエルは、菜園をめちゃくちゃにしようと暴れ始める。グエルはジェターク社の御曹司であるばかりかホルダー所持者、すなわち「決闘の勝敗が全てを決める」学園内でトップの男。付き人も取り巻きの生徒も、グエルの暴行を咎めようとしない。ただ一人、編入生のスレッタを除いて―。
スレッタはグエルを叱責するが、グエルは冗談交じりに「意見を通したいならMSでの決闘で俺に勝ってみせろ」と豪語。だがグエルの予想に反し、スレッタは決闘に応じると宣言する。
一方、やはり勝手に話が進むことに苛立つミオリネは、スレッタのMS-ガンダム・エアリアルに勝手に乗り込みグエルとの決闘に挑む。だがMS素人のミオリネが学園エースのグエルに敵うはずもなく、あっさりのされてしまう。
そこへスレッタが乱入し、エアリアルに乗り込む。勝手にエアリアルを使われたことに怒りながらも、スレッタはエアリアルを巧みに操り、見事グエルに勝利して見せる。
戦いを終え、コクピットハッチに並び立つスレッタとミオリネ。ミオリネがスレッタの学生証でスレッタのパイロットスーツをタッチすると、スレッタのパイロットスーツの色が変化する。
驚くスレッタに「ホルダーのグエルを倒し、スレッタが次のホルダーになった証」とミオリネは語る。そして「それは同時に、ミオリネの婚約者の証でもある」と続ける。
「私、女です...けど!?」と慌てふためくスレッタに、ミオリネはすまし顔で返す。
「水星ってお堅いのね こっちじゃ全然ありよ よろしくね、花婿さん」
この台詞を最後にOPが流れ、第一話が終了する。
放映前から(賛否や揶揄も含めて)百合やLGBTを盛り込んだ、ポリコレに屈したなどと話題になっていた本作だったが、第一話の締めに同性愛を仄めかす台詞が本当に登場したことは視聴者に大きなインパクトを与えた。責任とってよねってそういう...。
ちなみに「遅れてる」とは言わず、堅いとあらわしているので別段水星の文化を否定しているわけではない。
もっとも、この台詞の時点ではまだ第一話なので、今後の展開がどうなるかはまだわからないことは留意したい。この台詞についても「スレッタの勇気にミオリネがガチ惚れした」という見方もできれば、「単に政略結婚から逃れる言い訳としてスレッタを利用したい」とも見れる。同性愛っぽいとは評されるもののそれはこの台詞くらいであり、第一話時点でイチャついたりしているわけではない。
第一話では他にも「学園独自のルール」や「転校生がスクールカースト上位キャラに戦いを挑む」「身分に辟易するお嬢様と主人公が出会う」など(これまでのガンダムシリーズではあまり見られなかった)学園ものらしい描写がされた。一方、裏では企業間の確執、さらにPROLOGUEではガンダム(GUND-ARM)を巡る悲劇など、ガンダムらしいシリアスな背景が提示されている。全体としてみると、別に百合一辺倒というわけでもない。
水星の魔女が楽しい学園モノとして進むのか、ガンダムらしい血塗れの戦いになるのか、それらをうまく組み合わせた独特のストーリーになるのか、果たして―。
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