異次元の古戦場-サルガッソとは、アニメ「遊☆戯☆王ゼアルⅡ」に登場するフィールド、カードである。
概要
皇の鍵の飛行船でバリアン世界へと向かおうとした遊馬たちがベクターによって送られた場所。アストラルの発言から、バリアン世界では無いようであり、ベクターに曰く「異世界の墓地」。サルガッソの名の通り、ぼろぼろになり打ち捨てられた船がいくつも異世界の中を漂っている。
フィールド魔法
※アニメ「遊☆戯☆王ゼアルⅡ」第96話による
モンスターエクシーズの特殊召喚に成功した時、
そのモンスターのコントローラーは500ポイントダメージを受ける。
モンスターエクシーズをコントロールしているプレイヤーは、
自分のエンドフェイズ毎に500ポイントダメージを受ける。
皇の鍵の飛行船ではるばるとバリアン世界へやってきた真月救出隊御一行に対し、ベクターは懐かしのモンスターを迎えにやり、サルガッソへと誘導。真月を目の前に出現させるファンサービスの後、デュエルがスタートした。
先攻1ターン目にいきなりエクシーズ召喚した遊馬、シャーク、カイトの3人に、ベクターからプレゼント、それぞれ500ポイントのダメージを受けた。ここでようやく遊馬たちはフィールド魔法の存在に気づく。
しかしダメージを避ける手段もないので、遊馬とシャークは仕方がなくすぐにターンエンド、さらに500ダメージを受けた。
その姿を見てカイトの身を案じるオービタル7。しかし、カイトは臆するなと言わんばかりの自身に満ちた様子で「輝光帝ギャラクシオン」の効果を発動、「銀河眼の光子竜」を特殊召喚し、カードを1枚伏せてターンエンド、500ポイントのダメージを受けた。あれ?
バリアン側にターンが回る。
「No.104 仮面魔踏士シャイニング」をエクシーズ召喚したベクター。サルガッソの効果が襲いかかるかと思われたが、ベクターは手札の「サルガッソの灯台」の効果で見事に回避した。ドルベも同様に回避したものの、ミザエルは同等の条件で戦うことを望み、あえて回避しなかった。
その後も事あるごとにダメージを与え続けたが、シャークはこのダメージを利用してライフを減らすことで「CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス」(アニメ版)のエクシーズ召喚につなげた。最終的には、遊馬の「RUM-ヌメロン・フォース」で無効化され、その後デュエルが終了した。
遊馬VSベクター戦以外は消化不良に終わっており、そちらでは最後まで特に破壊、無効化はされなかった。
デュエル終了後、新たなZEXALの力でサルガッソのバランスが崩れたために、他の二組のデュエルは中断。遊馬たちもバリアン組も皆退場したため、その後このフィールドがどうなったかは不明。
観光名所としてのサルガッソ
通常の交通手段で到達するのは困難な僻地にある。バリアン世界の住民はある程度行き方を知っているようだが、我々人間世界の住民が行く場合、皇の鍵の飛行船を使用したうえで、バリアン世界の住民に誘導してもらう必要がある。
無事に飛行船が出発すると、まずバリアン世界の住民が召喚したモンスターたちが歓迎してくれる。ここでは実際にそれらモンスターと戦うことになる。自分のエースモンスターを存分に活躍させられるため、デュエリストの間での評判は高い。能力の高さはある程度調整されており、近年の強力モンスターはあまりいないので、自分のモンスターの攻撃力が低めでもご心配なく。
しばらくすると、大通りを外れてブラックホールへ、いよいよサルガッソへと向かう。強制的に吸い込まれるので、間違ってバリアン世界まで行ってしまう心配もない。ただ、このあたりは気候が悪く、前述のアトラクションに夢中になって船外にいると危険なので、ある程度満足したらなるべく船内に戻るのが望ましい。
ちなみに、ブラックホールと呼称されてはいるものの、天文学用語としてのブラックホールとは異なると思われ、トップクリアマインドの境地に達せずとも、問題はない。
ブラックホールを抜けるとサルガッソに到着する。
一見すると大したものもない殺風景な場所だが、「異次元の古戦場」という名の通り、打ち捨てられた戦艦の数々は、遠い世界の戦争の残り香を感じさせるロマンがある。
到着すると、運がよければバリアン七皇直々の歓迎デュエルが行われる。異次元の古戦場という特殊な空間ゆえに、慣れていないこちらのほうが少々不利であるが、真のデュエリストならちょうどいいハンデである。
なお、この世界ではあまり新しい力などには目覚めないことが望ましい。元々あまり整備されていない場所なので、最悪、バランスを崩して崩壊してしまう危険がある。
また、突如サルガッソの周囲にブラックホールが発生して飲み込まれてしまう危険もあるが、これはバリアン七皇が所持する「サルガッソの灯台」によってコントロール可能。ただ、それをしてくれるかは向こう次第のため、できればバリアン七皇の気をあまり悪くさせないほうがいいだろう。
サルガッソとは
カード名のサルガッソは、キューバの北東あたりにある「サルガッソ海」(サルガッソー海)に由来する。
サルガッソ海のまわりの4つの海流が時計回りに大きな渦を巻くため、ここには浮遊物が集まりやすく、海藻が多く浮遊している。また、帆船の航行に適した風が吹きにくいという特徴もある。
そのため、帆船で航行していた時代には忌避すべき場所として考えられた。
そのようなこともあってか、サルガッソ海は「魔の海」、「船の墓場」と言われ、多くの船舶が沈没したり行方不明になるとされた。このカードも、そのイメージからデザインされたのだろう。
ただ、特別に事故が多い海域というわけでもなく、また、普通は一度入ったら抜け出せないという場所でもない。
OCG版
「JUDGMENT OF THE LIGHT」(2013年4月20日発売)でOCGに登場。
フィールド魔法
※「JUDGMENT OF THE LIGHT」収録のカード(JOTL-JP061)による
エクシーズ召喚に成功する度に、そのプレイヤーは500ポイントダメージを受ける。
また、エクシーズモンスターをコントロールしているプレイヤーは、
それぞれ自分のエンドフェイズ毎に500ポイントダメージを受ける。
アニメではエクシーズモンスターの特殊召喚全てに反応していたが、OCGではエクシーズ召喚のみになった。
相手がエクシーズ召喚を行えばその分だけダメージが入るが、ダメージ量が500と少ないため、ライフが4000しかないアニメならともかく、初期ライフが8000あるOCGルールではあまり効果的とは言い難い。相手が何度もエクシーズ召喚してくればダメージ量も稼げるが、相手がそこまでできるだけの力を持っているなら、このカードのダメージなどモノともせずに押し切ってくるか、すぐにこのカードが破壊されてしまう可能性が高い。
また、自分もダメージを受けてしまうのも難点。
エクシーズ召喚をあまり行わないデッキに入れればこのデメリットは回避できるが、このカードのために無理してエクシーズ召喚の比率を下げるのは避けたい。元々エクシーズ召喚しないデッキにアクセントとして入れるくらいか。
専用サポートとして「サルガッソの灯台」が存在するが、そもそもこのカードの効果自体があまり強力で無いので、このカードのためにさらにデッキの枠を割くのは少々つらい。
結局のところ、ベクターやドルベのファンデッキでもない限り、採用は厳しい。もう少しダメージ量がはじけていてくれればあるいは、というところであっただろうか。
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