ソロモン(スターリングホープ)

ソロモン(スターリングホープ)とは、1963年年生まれの日本の元競走馬である。鹿毛の牡馬。

生産地:浦河、調教師:柏谷富衛、馬主:藤原義久 → 西内

主な勝ち鞍
1965年:京都3歳ステークス(OP)

※当記事では馬齢は旧年齢で表記します。

概要

父ソロナウェーはアイルランド産輸入種牡馬で1966年の日本リーディングサイアー、現役時代は9戦6勝でアイリッシュ2000ギニーを制した。母トサモア―は阪神3歳ステークスと神戸杯を制し桜花賞と菊花賞で２着に入り、1955年啓衆社賞最優秀3歳牝馬にも選ばれた名牝。

当馬は1966年のダービーで波乱を演出した2頭の内の１頭。派手な顔^[1]がトレードマークだったらしい。

３歳

ソロモンは1965年7月４日札幌競馬場の3歳ダート1000ｍでデビュー、１番人気で１着と期待された存在だったようだ。次走をタマシユウホウの3着に敗れるも、その次は１番人気で１着と期待に応えた。10月は阪神に移って宝塚3歳ステークスに出走、初の芝だが人気通りの4着と微妙な結果となった。

11月は京都で楓ステークスに出走、アタマ差２着と惜敗。20日の京都3歳ステークスでは4番人気で見事勝利して賞金を積めたので来年春のクラシック戦線が視野に入った。２着に1番人気のテイトオーがいたのは運命の悪戯を感じる。12月は母子制覇を目指して重賞阪神3歳ステークスに3番人気で出走するも二ホンピローエースの４着と完敗。これで年内を終えた。

４歳

1966年は２月の弥生賞から始動。世代の実力馬が揃った事で一気に９番人気と厳しい評価を受けるもタマシユウホウの僅差の３着と大健闘。続くスプリングステークスではシヨウグンの５着とここまでは世代の有力馬の1頭であった。

そして皐月賞では８番人気の15着といきなり大敗。NHK盃では13番人気の９着とトップ層とは大分実力差があるなという印象に。

そして迎えた5月29日、日本ダービーではなんと18番人気！ギリギリで条件戦を勝ち上がってきて重賞初出走のテイトオーの12番人気より低いのだからどうかしている。レースは４番人気のシバハヤが逃げを打ち、それをテイトオーと二ホンピローエース、ナスノコトブキが追いかけ先行集団を形成、1番人気のシヨウグンは中断で脚を貯め、ソロモンは他の有力馬と共にシヨウグンをマークして中段に位置した。ところが、３コーナーを過ぎようというのに一向にシヨウグンが仕掛けようとしない。怪訝に感じた鞍上の古山良二は「精一、何をしているんだ。もう、行かないと間に合わないぞ」とシヨウグンの鞍上に問い掛けると「行きたいんだけどビ ッコで行けないんだよ」との返答が返ってきたので慌てて鞭を入れ、ここよりソロモン一世一代の大激走がはじまる。外を通って一気に先行集団をゴボウ抜き！後方勢は仕掛けが遅れ、先行勢は足色が鈍い。おそらく、鞍上古山の脳内にはダービーは最も運の良い馬が勝つという格言が浮かんだことだろう。後はあの見知った馬、テイトオーを抜けば栄光のダービー馬である。しかし、あと少しが遠い。結局、差が縮まらず４馬身差の2着に敗れ、栄光は遠のいた。

同年７月ソロモンは函館４歳以上1700ｍに出走。こんなところにダービー２着馬が来た！と1.1倍の圧倒的一番人気で当然の１着。80万下の善戦マン相手に１と3/4馬身差か、うーん…出る必要あった？

秋は10月の京都盃から始動して、５番人気の５着といつもの彼に戻っていた。そして、このレースを最後にソロモンの名は中央から見られなくなる。

7歳から8歳まで

なんと、ソロモンはスターリングホープと名を変え地方に移籍。1969年に地方でのデビュー戦を制し、その年を終了。

翌年は２戦して１着と３着になるも足が限界だったようで引退した。ダービー2着で全ての運を使い果たしてしまったようだ。

通算成績16戦5勝[5-2-2-7]

血統表

*ソロナウェー Solonaway 1946 鹿毛	Solferino 1940 鹿毛	Fairway	Phalaris
			Scapa Flow
		Sol Speranza	Ballyferis
			Sunbridge
	Anyway 1935 鹿毛	Grand Glacier	Grand Parade
			Graspia
		The Widow Murphy	Pomme-de-Terre
			Waterwitch
トサモア― 1953 鹿毛 FNo.3-1	トサミドリ 1946 鹿毛	*プリメロ Primero	Blandford
			Athas
		*フリツバンシー Flippancy	Flamboyant
			Slip
	第三スターリングモア 1944 鹿毛	月友	man o' War
			*星友 Alzada
		スターリングモア	シアンモア
			第九フロリースカツプ

クロス：Polymelus 5×5(6.25%)

関連項目

• 競馬
• 競走馬の一覧
• 1966年クラシック世代
  • テイトオー
  • シヨウグン
  • 二ホンピローエース
  • ナスノコトブキ
  • スピードシンボリ

脚注

1. *額から鼻まで伸びる白い線つまり作が位牌と呼ばれる程に太かった。