ノルウェイの森とは、
である。ここでは2について紹介する。
日本を代表する世界的な小説家、村上春樹初の恋愛小説にして代表作。
37歳の主人公が大学時代を回想する、1960年代末の若者の性と死・喪失と再生を描いたラブ・ストーリー。
1986年12月21日にギリシャのミコノス島のヴィラで執筆が開始され、1987年3月27日にイタリアのローマ郊外のアパートメントで書き上げられた。
累計発行部数は1000万部を突破しており、50以上の言語で翻訳がなされ世界中で愛読され続けているなど、20世紀を代表する小説の一つと位置付けられている。村上自身も「ノルウェイの森の大ヒットで孤独感を感じるようになった」と『遠い太鼓』内で述べているが、後に「自身にとっても特別な一作」と話すなど思い入れがある様子。
村上自身がラフスケッチを担当した鮮やかなクリスマスカラーの装丁も女性を中心に話題を呼んだ。
当初はドビュッシーのピアノ曲に由来する「雨の中の庭」というタイトルだった。
題名だけ見て外国の話だと思う人も多いだろうが主な舞台となるのはノルウェーの森ではなく東京や京都である。
2010年にはフランス語で本作を読み惚れこんだベトナム人監督トライ・アン・ユンにより、松山ケンイチ主演で映画化がなされた。ロケ地となった兵庫県の砥峰高原は聖地となっている。ちなみにフランス語版のタイトルは『不可能のバラード』。
高校時代に親友のキズキを失った僕は、それを引きずりつつ上京し街へ溶け込んでいく。
大学生活を送る中でキズキの恋人でよく三人で遊んでいた直子と再会し、デートを重ねるが、彼女は心を病み京都の療養所へ行ってしまい、世界との間にギクシャクした冷たい空気が入り込み始める。
ワタナベトオル
主人公かつ語り部。普通の家に生まれて普通に育って普通の顔をして普通の成績で普通のことを考えている。喋り方が小説家っぽい。割と物事をキチンと考える性格であまり人に好かれてこなかった。趣味は読書と一人旅。一番好きな本は『グレート・ギャッツビー』。
直子
トオルと同い年でありながらどことなく死の影を感じさせる女性。喋りたいときにハンカチで口を拭く癖がある。「言葉探し病」とも呼ぶべき奇病の罹患者。武蔵野のはずれにある女子大に通っていたが、後に大学を辞め京都の療養所で生活するようになる。ビートルズの曲、特に『ノルウェイの森』が大好き。
キズキ
トオルの高校時代の同級生で唯一の友人。直子とは幼馴染で付き合っていた。冷笑家だが基本的に親切で公平。高校三年の時、トオルと学校をさぼってビリヤードで遊んだ後に何の前触れもなく自宅のガレージで自殺した。
緑
トオルと同じ大学に通うごく普通の街のごく普通の本屋の娘。母はすでに亡くなっており、父はウルグアイに行ったらしい。頻繁に生理の話をするなど少し下品。タバコの銘柄はマルボロ。
石田玲子
直子が入居した療養所に長年住んでいる患者兼音楽の先生。元は将来有望なピアニストだったが何らかの心的要因で諦め、その後はピアノ教室を営みながら結婚するも、教え子にレズ疑惑を擦り付けられ離婚したという悲惨な過去がある。ギターも得意でよく直子のリクエストに応えている。
永沢
トオルと同じ寮に住む二学年上の東大法学部。死後三十年経っていない作家の本は読まない主義だがトオルとは『グレート・ギャッツビー』を通して仲良くなった。昔、上級生とのいざこざを収めるためにデカいナメクジを三匹のみ込んだことがある。ストイックな、良くも悪くも自分に正直な男。
ハツミ
永沢の彼女。特段美人ではないが無垢な情景を抱かせる特別な女性。特技はビリヤード。後に手首を切って自殺する。
突撃隊
トオルと学生寮で同室だった地理学専攻のあまり裕福とは言えない家庭のいささか真面目すぎる三男坊。突撃隊というのはその恰好から付けられたあだ名だが別に右翼ではない。生真面目な潔癖症ゆえユニークなエピソードをワタナベにもたらし、それらは彼の鉄板となって世界を幸せにしていたが、ある日突然退寮する。
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最終更新:2024/04/25(木) 19:00
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