『ファイアーエムブレム外伝』とは、1992年3月14日に任天堂から発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフトである。現在はニンテンドー3DSとWii Uのバーチャルコンソールでも配信されている。
なお、2017年4月20日に3DSにて本作のリメイク版にあたる『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』が発売された。そちらについては当該記事参照。
物語の舞台であるバレンシア大陸。この大陸には、力と欲望を司る神ドーマを信仰する北方のリゲル帝国と、優しさと自然を司る大地母神ミラを信仰するソフィア王国という2つの国があった。この両国は異なる神を信仰していながらも友好関係が結ばれており、適度な緊張の元で共存していた。
しかし、長い時が流れるにつれソフィア王国は腐敗。豊かな大地の恵みを享受していたにもかかわらず、凶作に苦しむリゲル帝国からの救援の訴えをにべもなく撥ねつけるようになった。
当然ながらリゲル帝国の国民は激怒し、ついにリゲル皇帝ルドルフによるソフィア王国への侵攻が始まった。
その結果大地母神ミラは封印され、ソフィア王家も皆殺しにされてしまう。大陸に広がる戦火の中、2人の若者が立ち上がった。
一人は英雄マイセンの孫アルム。レジスタンスのリーダーとなり、ソフィア王国を開放するため戦火に身を投じる。
一人は大地母神ミラに仕える神官セリカ。大地の恵みを失ったソフィア王国に何が起こったのかを知るため、ミラへの謁見を求めて旅を始める。
ファイアーエムブレム外伝 | |
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ジャンル | シミュレーションRPG |
開発元 | インテリジェントシステムズ |
販売元 | 任天堂 |
機種 | FC Wii(VC)(配信終了) 3DS(VC) WiiU(VC) |
発売日 配信日 |
FC:1992年3月14日 Wii:2009年11月4日 3DS:2013年4月3日 WiiU:2014年8月20日 |
価格 | 3DS/WiiU:524円 |
ゲームソフトテンプレート |
FEシリーズの第2作目。前作『暗黒竜と光の剣』、次回作『紋章の謎』と世界観・時間軸を共有しているが(時系列では前作と『紋章の謎』第二部「英雄戦争編」の中間の出来事)、タイトルである「ファイアーエムブレム」が登場していないため、位置付けは「(初代の)外伝」扱いとなっている。
ただし、単独でストーリーは完結しており、前作・次回作に登場するキャラクターが一部登場していたり、『紋章の謎』に繋がるイベントが存在していたりと、「関連作を知らなくても十分理解できるが、知っていればより楽しめる」程度に繋がりはある。
また、3DS用ソフト『ファイアーエムブレム覚醒』は、未来のアカネイア大陸・バレンシア大陸と思われる場所を舞台にしており、『覚醒』をプレイすることでシリーズを違う角度で楽しめるようになっている。
前作で確立したFEシリーズの基本は受け継ぎつつ、前作の反省点を活かしたシステムがいくつか搭載されている。
ワールドマップが表示され、マップ上の自軍シンボルを実際に動かすことができる。味方軍のシンボルを進めた先に敵軍のシンボルがあると戦闘に突入する。
マップには要塞やほこらといった施設が点在しており、拠点に敵が待機している場合、自軍シンボルをそこに移動させることで戦闘が始まる。また、中盤以降は敵拠点から「増援部隊」が出現し、自軍が動くのと同様に増援部隊も大陸を移動、自軍目がけて突撃してくる。
FE他シリーズの「章を1つクリアするごとに、強制的に次の舞台へと移動する」システムとは対照的で、「大陸全図を眺めてストーリーの大まかな流れを捉えられる」「一度クリアした場所なら戻れるため、敵が強いと感じたら、ほこら等の敵が無限沸きする場所で自軍を鍛えられるようになっている」といったメリットのある秀逸なシステムと言える。このシステムは後に加賀氏が監修した『ティアリングサーガ』、FEでは『聖魔の光石』『覚醒』に受け継がれた。
前作の武器・魔道書・杖には「耐久度」の概念が存在し、使い切ると消滅してしまうようになっていたが、本作では「耐久度」の概念が撤廃され、強力な武器が使い放題になっている。
主人公であるアルム専用職。
各ステータスがまんべんなく伸びる剣士系で、王家の剣やファルシオンといった優秀な専用武器が使える。
さらに勇者になると弓も扱えるようになる。
何の職にも就いていない、最下級のクラス。当然ながら戦闘力は最低。使用武器は剣。
ただし、Lv3まで上げると男性用下級職(ナイト、傭兵、ソルジャー、アーチャー、魔道士(男))にクラスチェンジできるようになる。
前作から引き続き登場する騎馬系クラス。使用武器は槍。
高い移動力とバランスのいいステータスで使いやすい。
前作から引き続き登場する剣士系クラス。使用武器は剣。
本作のバランスブレイカー筆頭。魔戦士になると魔防に+15の補正を受けられるのも強力だが、それ以上にヤバいのが「魔戦士Lv10で村人にクラスチェンジできるようになる」という点。村人に戻ってまた傭兵にクラスチェンジして…後はわかるな?
前作で不遇だったアーマーナイトが大きくパワーアップを遂げて再登場。使用武器は槍。
HP、力、守備が極めて高く、クラス基本値でも物理攻撃に対しては非常に強い。
前作から引き続き登場する弓系クラスで、本作ではホースメンも統合された形となった。使用武器は弓。
歴代FEの中で最も優遇されている弓系。というのも「弓の攻撃射程が無装備時でも1~3マス、弓装備時もしくはボウナイト時は射程1~5」と非常に長く、さらにボウナイトはゴールドナイトに次いで移動力が高い。その上スナイパー・ボウナイトは敵と味方で違ったアニメーションパターンが用意されている凝りよう。
一応クラス基本値はボウナイトになっても低めのままなので敵の弓系はさほど脅威ではないのだが、味方ユニットの中にはいくらでも鍛えられる者がいるので…。
黒魔法(攻撃魔法)を使える、魔道士系ユニットの男版。賢者になると回復魔法「リカバー」を覚えて回復も担当できるようになり、さらにHP自動回復効果も獲得する。魔道士(女)と比較すると、耐久力で勝る分火力で劣る。
黒魔法は相手側の地形効果を無視して命中率計算をするため当てやすく、ダメ-ジも(守備と比較して抑えられている)魔防を参照するため安定している。代わりにHPを消費するためやっつけ負けしやすく、技を上げても命中率が上がらないという欠点もある。
黒魔法(攻撃魔法)を使える、魔道士系ユニットの女版。神官になるとリカバーを覚えて回復も担当できるようになるだけでなく、剣を使った無消費の物理攻撃を行えるようになる。黒魔法の特徴及び魔道士(男)との差異は前述のとおり。
主人公のセリカのみ、「初期状態でLv1神官、中盤でセリカ専用職のプリンセスにクラスチェンジする」という特別扱いとなっている(他の女性魔道士は神官止まり)。
白魔法(回復・補助魔法)と一部の黒魔法(リザイア、エンジェル)が使える、回復担当のクラス。
レベルアップで様々な補助魔法を習得し、さらに聖女になると上下左右4マスに待機した味方ユニットのHPを自動回復させる能力が備わる。
前作にも登場した飛行系ユニット。ただし、本作では上級職でドラゴンではなくファルコン(一角獣?)に騎乗する。使用武器は槍。
ファルコンナイトになると攻撃に魔物特効効果(「(力+武器の攻撃力)×3倍」という超威力)が付与され、魔物絶対殺すウーマンに変貌する。
なお、誤解されがちなのだが、本作にも弓の飛行系特効は存在する。ただし、「飛行系特効は『装備している武器の』攻撃力を3倍にする」という仕様と、(名前付きの)弓を装備している敵が皆無に近いことからほぼ機能していない。
序盤で登場する雑魚。得物は斧に代わり(ちなみに斧を使うのは盗賊だけ)、どちらかというと山賊・強盗に近い感じとなった。
敵版賢者的なクラス。敵専用黒魔法(ドーラ、スライムなど)とリカバーを使いこなす。
敵版魔道士(男)的なクラス。敵専用黒魔法だけでなく、召喚魔法「メサイア」を使い、魔物を際限なく呼び出してくる。Lvの高い祈祷師ほど強力な魔物を召喚するようになる。
バロンに相当する敵専用クラス。扱いとしては魔物に近いのだが、厳密には魔物ではないためファルコンナイトなどの魔物特効効果は発揮されない。
魔道士(女)に相当する敵専用クラス。
ターン消費なしのリワープ(自身を任意の場所にワープさせる)能力を有しており、突然の奇襲で味方がやられることもある、極めて厄介なクラス。さらにネームドボスの中には、魔女を召喚する能力を持つ者もいる。
HPだけは高いが、その他の能力は軒並み低い雑魚中の雑魚。
マミーは能力はゾンビとほぼ変わらないが、獲得経験値がずば抜けて高いはぐれメタルめいたボーナスキャラ。
やや守備が高い中級の魔物。
リッチーは終章ラストダンジョンで登場する上級スケルトン。
飛行能力を持つ魔物。ただし、特効は弓ではなく魔物特効が適用される。
バルログは終章ラストダンジョンで登場する上級ガーゴイル。
アーマー並みの攻撃力・耐久力に加え、飛行能力まで備える難敵。
4章ではアルム軍、セリカ軍とも大量のドラゴンゾンビと対決する場面があるので、それまでにファルコンナイトを育てておきたいところ。
白竜は終章ラストダンジョンで登場する上級ドラゴンゾンビ。
自己増殖能力を持つ一つ目の魔物。さらに上級魔物扱いなのでディルが効かない。
ドーマとジュダはメサイアでビグルを召喚できるので、ひどい時にはユニット数上限まで増え続けることも。しかし太陽目当ての際にはむしろ都合が良かったりする。
超絶レアアイテムの太陽を落とす、座標をいじるだけでいいので戦闘アニメーションが豊富、ラストバトル直前でセリカに絡みつく…と、なぜかネタが豊富。
本作のラスボスであるドーマ専用クラス。もとは力のある竜神であったのだろうが、信仰が薄れて力が衰えた結果、現在では体が腐りかけた無残な姿になってしまっている。
ラスボスにふさわしい高火力・高防御に加え、ファルシオン以外の攻撃ではトドメをさせない絶対防御能力をも持っている。しかし、たった一つの抜け穴があったばかりに…。
シリーズおなじみの技。ペガサスナイト3姉妹(パオラ・カチュア・エスト)で囲んで攻撃すると、攻撃力+5、必殺率100%された特殊攻撃「トライアングルアタック」を繰り出せる。
アルムとセリカを隣接させた状態だと、アルムの攻撃にトライアングルアタックと同様のボーナスが加わる。この技が使えるのはホントに最後の最後だがかなり強力。
後の「支援効果」のハシリとなった隠し仕様である。
魔物が隠し持つとされている伝説の槍「月光」「太陽」「流星」。
月光は所持者の攻撃に必中効果を付与し、太陽は攻撃力がとてつもなく高く、流星は必殺率+50%される…とどれもが非常に強力である。
しかし、その分ドロップ率もとてつもなく低く、なんと0.1%程しかない。「手に入れられるなら手に入れてみろ」と言わんばかりの超低確率である。公式攻略本では、手に入れた人に記念品を贈呈する企画も行われていた。
「ラスボスのドーマをアルムのファルシオンで倒す」というシチュエーションになんとしてでも持っていくため、スタッフは入念にテストプレイを行い、問題点を徹底的に洗い出して全て潰した。
…はずだったのだが、黒魔法「リザイア」だけは通用し、トドメもさせてしまう。これがスタッフのミスなのかハマリ防止対策なのか、今となっては不明。
アルム軍 |
セリカ軍 |
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ミラの加護とともに(セリカ軍:自軍フェイズBGM) | ファイアーエムブレム外伝掲示板#27 |
縛りプレイ多し。
ファイアーエムブレムシリーズ |
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掲示板
218 ななしのよっしん
2022/10/09(日) 02:16:02 ID: AHD0RGxM3+
最初の面をシルクだけでやったらあっさり死ぬ
あれまねたけど難しいってレベルじゃないね
219 ななしのよっしん
2022/10/09(日) 19:03:20 ID: 9gPvN4KdaP
外伝のリザイアは本来当たったらちょっと粘れてラッキーくらいの立ち位置だからなあ
220 ななしのよっしん
2024/05/15(水) 07:36:31 ID: 1AhcEhKLlP
3章までは面白かったけど色々自制できる大人向けって印象のゲーム
てんしのゆびわもレベル上げもできるんならやっちゃう人間だからついついヌルゲーにしちゃう
露骨過ぎる三姉妹ひいきも手伝ってセリカ軍の方は特に
なにクレアとのあの差
提供: 石野 蒼
提供: カミカゼ
提供: 草アイドル大好き
提供: すずくろ
提供: denden
急上昇ワード改
最終更新:2025/04/10(木) 16:00
最終更新:2025/04/10(木) 16:00
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