メディアによる放火 単語

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メディアニヨルホウカ

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メディアによる放火とは、それほど炎上していないところをメディアが「炎上」などとして報道することで炎上させる行為である。

概要

2020年4月30日に枌氏がツイートした言葉。それ以前にもメディア放火する行為自体は昔からあり、「メディア放火魔になっている」というツイートも以前から存在する。関連する用として、鳥海不二夫氏などが言及している「非実在型炎上」も挙げられる。

以下のような流れで生み出される(一例)。引用元の文章を書いた徳氏は、この仕組みを「炎上ネガティブサイクル」と呼んでいる。

■1.賛否が分かれる内容がテレビで流れる

 ↓

■2.ツイッター上に批判的な投稿が、普段より多く投稿される

 ↓

■3.メディア批判的な投稿だけを拾い出して「炎上」と報道する

 ↓

■4.その記事が、ポータルサイト等を通じて多数の人に読まれる

 ↓

■5.「炎上」に関する記事を読んだ人が、賛否を投稿

 ↓

■6.賛否の投稿が増えて「炎上」が既成事実

 ↓

■7.他のメディアも、その既成事実を元にさらに記事化

 (→4に戻る)

徳力基彦「サザエさん炎上騒動で考える、テレビの話題に頼るネット報道の問題点」
(Yahoo!ニュース)より引用exit

サザエさんの”炎上”とされた騒動(2020年4月27日)

上記ツイート「メディアによる放火」のきっかけとなった騒動。2020年4月26日放送のアニメサザエさん」の「G.W.のBプラン」「お父さんのいない動物園」の内容に対して、「新型コロナウイルスが広まる中で外出する内容を放送するのは不謹慎」「自粛しろ」などの意見が挙がり、炎上した…と放送翌日の4月27日からネット上で多く話題に上がった。

下記のように、4月26日の放送中には特に炎上しておらずメディアが「炎上」として書いた記事が翌拡散されたことで騒ぎになってしまった。

「G.W.のBプラン」のストーリー参考exit

サザエさん一家ゴールデンウィークの計画を立てるというもの。「乗り物が混む」「観光地はゴミだらけ」ということで、最後には「にいる」ことを選ぶが、慢できずに外出してしまうというオチがついている。なお、新型コロナウイルスとは特に関係ない内容である。

「お父さんのいない動物園」のストーリー参考exit

仕事で行けない波平以外の家族動物園に行くという内容。こちらも新型コロナウイルスとは特に関係ない。

放送中の反応

これに対して意見が挙がったが、以下に大別できる。

  • 自粛しろよw」「自粛してなくて」「自粛してよー😂」など、さほど深刻に捉えていないツッコミ
  • 「この時勢で外出する内容はどうなのか、自粛した方がよいのでは」という深刻に捉えた意見
  • 「「自粛しろ」と言っている人は心が狭いのでは」という反論

(参考:2020/04/26 18:30~19:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイートexit

このタイミングTwitterのトレンドに「サザエさん」が入っているが、これは「自粛」とそれ以外の話題を含めてツイート数が増加したためである。毎週放送される日曜日の「サザエさん」を含むツイート数は普段が7000件程度で、4月26日当日は10000件程度である。おそらく毎週トレンド入りしている可性が高い。

また、この時点では個々の意見はさほど話題になっておらず、「様々な意見があった」程度の状況である。各ツイートリツイート・いいねの数は多くても3桁程度で、この時点では「炎上」と呼べるほどの規模ではなかった。

放送後、19時~22時の反応

自粛しろ」への反論が割合としてはやや大きくなる。しかし、「サザエさん」と「自粛」に触れる全体での30分あたりのツイート数は放送中より減少している。

(参考:2020/04/26 19:00~20:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイートexit
(参考:2020/04/26 20:00~21:00exit
(参考:2020/04/26 21:00~22:00exit

なお、この間に佐藤二朗氏が番組内容についてツイートしており、リツイート・いいねを多く獲得したが、特に炎上の文脈では述べていない。

また、放送開始から22時までの間に、深刻に捉えて「サザエさんの内容が不謹慎である」という旨のツイートをした人は11人であるとされる参考exitジョークリツイート等を含めても47件である。

放送当日の22時以降から翌朝にかけての反応

22:08にデイリースポーツの記事「「サザエさん」がまさかの“炎上”…実社会がコロナ禍の中でGWのレジャーは不謹慎とexit」がツイートされる(現在タイトルが変更されている)。

この記事がYahoo!ニュースなどのポータルサイトに掲載され、「自粛しろ」への批判が記事を伴っていっそう高まる。

(参考:2020/04/26 22:00~2020/04/27 06:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイートexit

さらに、27日午前8時にこの記事を添えて著名人が「自粛しろ」に対して批判する旨のツイート投稿したことが加わり、5桁のリツイート・いいねを獲得したことで一気に話題となった。上記の佐藤二朗氏のツイートについても、炎上を前提として書いたかのような見出しの記事exitが書かれてしまった。

(参考:2020/04/26 08:00~09:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイートexit

サザエさん」の内容に様々な意見が挙がっていたこと自体は事実だが、本来はここまで大騒動になるようなものではなかった。少なくともメディアが「炎上」として取り上げなければ、ここまで騒ぎが大きくなることはかったと思われる。

問題点

メディアによる放火とも言われているが、国民的アニメであるドラえもん手洗いうがいに関する啓放送を行い、クレヨンしんちゃん総集編に切り替えて、から外出しないエピソードを放送していたたちびまる子ちゃんはあくまで1970年代舞台としたアニメであり、アンパンマン舞台がそもそも日本じゃないため少々変わってくる)。一方、(現代劇と一応言っている)サザエさん元々朝日新聞4コマ漫画であり、こう言った時事ネタに乗っかる漫画であった。しかし、現実時事ネタに乗っかるどころか逆行した内容を放映していたため、フテレビ制作エイケンの姿勢に苦言を呈す人もいた(あくまで原作を知っているファンであり、原作アニメは別と割り切っている人やアニメファンからは擁護寄りが多い)。ちなみにエイケンの人く「季節はなのに焼き)の話を描いていた」という発言もあり、コロナに対応できなかったという事情もある。

余談であるが、フジテレビエイケンサザエさんの新作制作に難航したためか再放送が決定された(基本的に再放送は認めないが、オイルショックの時も再放送した過去がある)。くやれば良かったのに

注意

メディア」という言葉からはテレビ新聞などのマスメディアを連想しがちであり、「メディアによる放火」は「マスメディアによる放火」と理解されることが多いと思われる。しかし、「情報媒体」という広い意味では、まとめブログや、SNSの一アカウント、そしてもちろんニコニコ大百科を含む他のすべてWebサイト投稿メディアである。炎上しているように見せかけることはマスメディアでなくても可である。

また、々が過剰に反応する」ということもメディアによる炎上の一端になる。「炎上」「非難の」等と題された情報を見たときは、脊髄反射拡散したりコメントしたりせず、まず情報の出所を確認するか、それができないならば下手に介入せず無視するをつけておきたい。

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