メディアによる放火とは、それほど炎上していないところをメディアが「炎上」などとして報道することで炎上させる行為である。
2020年4月30日に枌谷力氏がツイートした言葉。それ以前にもメディアが放火する行為自体は昔からあり、「メディアが放火魔になっている」というツイートも以前から存在する。関連する用語として、鳥海不二夫氏などが言及している「非実在型炎上」も挙げられる。
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https://twitter.com/sogitani_baigie/status/1255645846323904514
以下のような流れで生み出される(一例)。引用元の文章を書いた徳力基彦氏は、この仕組みを「炎上のネガティブサイクル」と呼んでいる。
■1.賛否が分かれる内容がテレビで流れる
↓
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■3.メディアが批判的な投稿だけを拾い出して「炎上」と報道する
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■4.その記事が、ポータルサイト等を通じて多数の人に読まれる
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(→4に戻る)
上記ツイート「メディアによる放火」のきっかけとなった騒動。2020年4月26日放送のアニメ「サザエさん」の「G.W.のBプラン」「お父さんのいない動物園」の内容に対して、「新型コロナウイルスが広まる中で外出する内容を放送するのは不謹慎」「自粛しろ」などの意見が挙がり、炎上した…と放送翌日の4月27日朝からネット上で多く話題に上がった。
下記のように、4月26日の放送中には特に炎上しておらず、メディアが「炎上」として書いた記事が翌朝に拡散されたことで騒ぎになってしまった。
サザエさん一家がゴールデンウィークの計画を立てるというもの。「乗り物が混む」「観光地はゴミだらけ」ということで、最後には「家にいる」ことを選ぶが、我慢できずに外出してしまうというオチがついている。なお、新型コロナウイルスとは特に関係ない内容である。
仕事で行けない波平以外の家族で動物園に行くという内容。こちらも新型コロナウイルスとは特に関係ない。
これに対して意見が挙がったが、以下に大別できる。
(参考:2020/04/26 18:30~19:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイート)
このタイミングでTwitterのトレンドに「サザエさん」が入っているが、これは「自粛」とそれ以外の話題を含めてツイート数が増加したためである。毎週放送される日曜日の「サザエさん」を含むツイート数は普段が7000件程度で、4月26日当日は10000件程度である。おそらく毎週トレンド入りしている可能性が高い。
また、この時点では個々の意見はさほど話題になっておらず、「様々な意見があった」程度の状況である。各ツイートのリツイート・いいねの数は多くても3桁程度で、この時点では「炎上」と呼べるほどの規模ではなかった。
「自粛しろ」への反論が割合としてはやや大きくなる。しかし、「サザエさん」と「自粛」に触れる全体での30分あたりのツイート数は放送中より減少している。
(参考:2020/04/26 19:00~20:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイート)
(参考:2020/04/26 20:00~21:00)
(参考:2020/04/26 21:00~22:00)
なお、この間に佐藤二朗氏が番組内容についてツイートしており、リツイート・いいねを多く獲得したが、特に炎上の文脈では述べていない。
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https://twitter.com/actor_satojiro/status/1254361583355957248
また、放送開始から22時までの間に、深刻に捉えて「サザエさんの内容が不謹慎である」という旨のツイートをした人は11人であるとされる(参考)。ジョークやリツイート等を含めても47件である。
22:08にデイリースポーツの記事「「サザエさん」がまさかの“炎上”…実社会がコロナ禍の中でGWのレジャーは不謹慎と」がツイートされる(現在はタイトルが変更されている)。
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https://twitter.com/Daily_Online/status/1254397033139462144
この記事がYahoo!ニュースなどのポータルサイトに掲載され、「自粛しろ」への批判の声が記事を伴っていっそう高まる。
(参考:2020/04/26 22:00~2020/04/27 06:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイート)
さらに、27日午前8時にこの記事を添えて著名人が「自粛しろ」に対して批判する旨のツイートを投稿したことが加わり、5桁のリツイート・いいねを獲得したことで一気に話題となった。上記の佐藤二朗氏のツイートについても、炎上を前提として書いたかのような見出しの記事が書かれてしまった。
(参考:2020/04/26 08:00~09:00の「サザエさん」「自粛」を含むツイート)
「サザエさん」の内容に様々な意見が挙がっていたこと自体は事実だが、本来はここまで大騒動になるようなものではなかった。少なくともメディアが「炎上」として取り上げなければ、ここまで騒ぎが大きくなることは無かったと思われる。
メディアによる放火とも言われているが、国民的アニメであるドラえもんは手洗い、うがいに関する啓蒙放送を行い、クレヨンしんちゃんは総集編に切り替えて、家から外出しないエピソードを放送していたた(ちびまる子ちゃんはあくまで1970年代を舞台としたアニメであり、アンパンマンは舞台がそもそも日本じゃないため少々変わってくる)。一方、(現代劇と一応言っている)サザエさんは元々朝日新聞の4コマ漫画であり、こう言った時事ネタに乗っかる漫画であった。しかし、現実は時事ネタに乗っかるどころか逆行した内容を放映していたため、フジテレビと制作のエイケンの姿勢に苦言を呈す人もいた(あくまで原作を知っているファンであり、原作とアニメは別と割り切っている人やアニメファンからは擁護寄りが多い)。ちなみにエイケンの人曰く「季節は夏なのに焼き芋(秋~冬)の話を描いていた」という発言もあり、コロナに対応できなかったという事情もある。
余談であるが、フジテレビとエイケンもサザエさんの新作制作に難航したためか再放送が決定された(基本的に再放送は認めないが、オイルショックの時も再放送した過去がある)。早くやれば良かったのに
「メディア」という言葉からはテレビや新聞などのマスメディアを連想しがちであり、「メディアによる放火」は「マスメディアによる放火」と理解されることが多いと思われる。しかし、「情報媒体」という広い意味では、まとめブログや、SNSの一アカウント、そしてもちろんニコニコ大百科を含む他のすべてWebサイト・投稿もメディアである。炎上しているように見せかけることはマスメディアでなくても可能である。
また、「我々が過剰に反応する」ということもメディアによる炎上の一端になる。「炎上」「非難の声」等と題された情報を見たときは、脊髄反射で拡散したりコメントしたりせず、まず情報の出所を確認するか、それができないならば下手に介入せず無視する癖をつけておきたい。
掲示板
117 ななしのよっしん
2023/03/27(月) 13:08:51 ID: U7B9oWzf2a
118 ななしのよっしん
2023/03/28(火) 03:02:12 ID: 9Xndj/qVMP
>>117
維新の音喜多や立憲のなんか無名な女が普通に国会で燃やしてたんだよなあ・・・
これに関しちゃメディアは拡散しただけよ
119 ななしのよっしん
2023/04/27(木) 22:51:30 ID: U7B9oWzf2a
>>118 そうか。ならメディアじゃなくて議員による放火だな
今やってるうな丼なんかもコレ
火のない所に野党が放火して煙が立つ
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最終更新:2024/04/23(火) 21:00
最終更新:2024/04/23(火) 21:00
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