ヨーロッパ戦線とは、1991年に光栄（現・コーエー）から発売されたウォー・シミュレーションゲーム。第二次世界大戦を題材にした「WWIIゲームシリーズ」の第2作である。
ゲーム概要
第二次世界大戦を題材とした作品。提督の決断についで発表されたがこちらはヨーロッパと北アフリカを戦場としており、提督の決断とは異なり続編が作られることはなかったため光栄ゲームの中でも独自色の強い作品となっている。
ゲームモードは枢軸軍（ただし、シナリオ2を除き実質はドイツ軍単独）または連合軍を選び史実通りの戦場で相対するシナリオモードと、枢軸軍で6つのシナリオを戦い抜くキャンペーンモードの2種類。キャンペーンモードではシナリオクリアーごとに兵器がバージョンアップ（逆に弱いユニットに変わることもあり）されるが、シナリオモードでは与えられた兵器で戦い抜くことを強いられる。また、生産概念がなく、兵器の補充や増援は参謀本部への「要請」と言う形で行われる。断られることもしばしばあり、後述の裏技を使わなければまさしく戦術級または現場主義的なゲームと言える。
シナリオ
シナリオは「フランス侵攻戦」から「ベルリン攻防戦」までの6本となっている。登場兵器は戦車、野砲を中心に約130種と第2次欧州戦ゲームとしては少なめで、実戦配備されなかった「E-100」や「マウス」等は登場しない。
シナリオ1 「フランス侵攻戦」 シナリオ開始日時：1940年5月10日0時
史実における黄色作戦。ドイツはアルデンヌの森林地帯を越えてセダンを伺う位置にある。戦車戦力は数では豊富だが、1号や2号はもちろん、3号4号ともに初期型でありフランス戦車には劣る。対するフランス軍は機甲部隊が遠く南部にあり、すぐさまに反撃できる位置になく数も見劣りする。前線の75mm対戦車砲と地雷で足止めを行いつつ、補充・増援で戦力を整えてから反撃に移るのがベストか。どうでもいいけど、何故か司令官がアイゼンハワー（笑）。
シナリオ2 「北アフリカ戦」 シナリオ開始日時：1942年5月26日0時
史実におけるガザラの戦い。ドイツ・イタリアは北部から南部にかけて非常に長い戦線を形成しており、片翼包囲の状態にある。戦車戦力はシナリオ1に比べれば改善はあるがやや頼りない。空挺を使ってドブルクを攻略するのが賢明。対するイギリスは初期状態で大量の地雷を敷設しており、都市も豊富なため非常に守りやすい。反面、戦車戦力や空挺ではドイツに劣る。戦力をできるだけ集中し、各個撃破したいところ。非常に天候が変わりやすく、砂漠では移動速度が制限されるため戦場としては過酷なシナリオ。
シナリオ3 「クルスク機甲戦」 シナリオ開始日時：1943年7月5日0時
史実におけるクルスクの戦いの南部戦線。ドイツは南部から北部にかけて攻勢準備の態勢にある。このシナリオからティーガーやパンターが登場し、やっと質的にも量的にも戦車が戦力となる。一方、ソ連軍もT34からKV2まで非常に強力な戦車を有しており、初期状態で地雷が埋設されているため防御面ではドイツを圧倒している。多点で突破またはそれを阻止し各個撃破できるかが勝敗を分ける。パルチザンはドイツ軍にとってウゼェーの一言。
シナリオ4 「ノルマンディーの戦い」 シナリオ開始日時：1944年6月6日0時
史実におけるノルマンディーの戦い。上陸作戦ではなく上陸後の戦い。ドイツ軍は戦車戦力では質的に上だが初期配置は分散しており即座の反撃は難しい。アメリカ・イギリス軍は物量では圧倒しており、特に空軍、艦砲射撃（ただしランダム）とレジスタンス（ただしランダムで効果は些細）は地味にありがたい。ただし、ティーガーシリーズにはまともに対抗できる戦車は初期状態ではないため、まずは地雷敷設を急ぎつつ補充によりM36など強力な兵器を整えたい。
シナリオ5 「バルジの戦い」 シナリオ開始日時：1944年12月16日0時
史実におけるバルジの戦いのうち、クレルヴォー～バストニュー間の戦い。ドイツ軍の状態は前シナリオと同様で、さらに最強の戦闘車両であるヤークトティーガーと最良の自走ロケット砲マウティールが配備済み。空軍は全く使えないが、雪が降っていることが多く敵も使えないため比較的有利と言える。アメリカ軍は反面、最初期は相当に厳しくおそらく東部の部隊や都市は守れないだろう。幸い、バストーニュはドイツ軍の初期位置からは離れているため、まずは橋を落として地雷を敷設して行きたい。天候は時折回復するので、あきらめずに空爆を要請しよう。シナリオ4同様アメリカ軍にレジスタンスによる援護あり。
シナリオ6 「ベルリン攻防戦」 シナリオ開始日時：1945年4月16日0時
史実におけるベルリン攻防戦…ではなく、ベルリン前面のオーデル川やキュストリンをめぐる戦い。ドイツ軍は質・量ともに厳しく、唯一の利点はまだソ連軍がオーデル川を渡り切っていないことだが橋を落とすのは困難だろう。とにかくリロードを繰り返して地雷を敷設し各個撃破。ソ連軍は全委任でもおそらく楽勝。JS2はかなり鬼畜。なお勝利条件の都市であるフランクフルトとストラスブルグはドイツ西部や現フランスにある街のことではなくベルリンの東部にある街。
裏技
シナリオ終了時、微量ではあるが部隊数が一定数を下回った大隊は回復する。これを利用し
↓
部隊数1の大隊を編成で大隊数の限度まで作りシナリオクリア。（自動車化歩兵や歩兵など使えない部隊は都市に捨てるもしくは捨て駒に）
↓
次のシナリオ開始時に概ね部隊数20~40程の大隊が出来上がっている
↓
これを同種の兵器同士で編成し、余った端数でまた部隊数1の大隊を作る
↓
以下繰り返し
これを続けると、概ねシナリオ3の時点では部隊数99の戦車または野砲大隊がいくつも存在する最強の軍団に成長させることができる。どうしてもクリアできないまたは俺tueeをやってみたい方は利用してみると良いだろう。
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