出水市とは (イズミシとは) [単語記事]

出水市とは、鹿児島県北西部の市である。面積は330.0km²、人口約57,000人。現在の出水市は2006年の旧出水市・高尾野町・野田町の対等合併で誕生した。

概要

北西を八代海(不知火海)に臨み、西は阿久根市、東は伊佐市に接する。また、北東は矢筈岳・境川をもって熊本県水俣市との、南は紫尾山を主峰とする出水山地をもって薩摩川内市およびさつま町との境をなす。

全国的には、毎年10月頃にロシア・シベリアから飛来するツルが冬を越す、ツル渡来地(荘・荒崎)で有名。

山がちな鹿児島県では珍しく、平地(干拓地・扇状地)が広がっている地域で、水田の多さや道路の広さなどでは県内屈指。また、テレビやラジオなどは場所によって熊本など県外の電波を受信でき、熊本県葦北地方との交通の往来も多く、県本土の他市町とは少し異なった雰囲気を持つ地域。これは、古代、薩摩のうち最も早い時期に朝廷に服従し、肥後からの入植を多く受け入れた歴史にも起因するだろう。

2004年の九州新幹線部分開業で、出水駅と鹿児島中央駅が25分で結ばれるようになると、鹿児島市との往来も盛んになった。2011年に全線開通すると出水～博多間を最短1時間17分で結ぶとかなんとか。

島津藩にとって国防の要地であったため、出水麓集落などの武家屋敷群の町並みや、島津家初代島津忠久の命によって築かれた日本最古級の禅寺である感応寺などの歴史的建造物が観光の目玉。針原みかんやネーブルなどの柑橘類や、ソラマメ、ソバ、タバコなどの農産物、養鶏などの畜産、また植木などの生産も盛ん。