吹田総合車両所とは (スイタソウゴウシャリョウジョとは) [単語記事]

吹田総合車両所（旧：吹田工場）とは、JR西日本の車両基地である。

概要

元々はJR西日本近畿統括本部（京都支社）の車両工場で、略号は「近スイ」。吹田工場を出場した車両には「吹田工」などと記されたプレートが付く。
近畿統括本部京都支社には京都総合運転所（近キト）があるが、他支社のように車両所と工場が統合される事なく今に至っていた。

東海道本線沿いにあり、最寄り駅は吹田駅。吹田工場時代は高槻には派出所がありかつては207系も所属していたが、営業列車は所属していなかった（現在所属しているのは牽引車のクモヤ145形のみ）。

近畿統括本部の工場ではあるが他支社や他社の車両も取り扱っており、金沢・福知山・岡山支社の車両や嵯峨野観光鉄道の車両も入場する。加えて、北陸新幹線敦賀延伸に際して松任工場（旧・金沢総合車両所本所）が閉鎖されたため北陸エリアの第三セクター車両も引き受けているが、キャパオーバーのため当所で検査予定の車両が玉突きで幡生（下関総合車両所本所）に検査回送されたり、車両リニューアル工事を米子（後藤総合車両所）に移管することもある。
また、改造や廃車も吹田工場で行われるのだが、ノーマルな改造ではつまらないのか時々いろんな意味で面白い改造をしてくれる為、「吹田の匠ならきっと何かやらかしてくれる！」と期待する人も稀によくいる。

2012年 6月の組織改正に伴い吹田工場から吹田総合車両所へ名称が変更された。これにより京都総合運転所は吹田総合車両所の支所に変更されており、高槻派出所は網干総合車両所明石支所の派出所に変更されている。
吹田総合車両所の支所は京都の他に森ノ宮・奈良・日根野があり、奈良支所には王寺派出所が、日根野支所には新在家派出所・鳳派出所がある。現在は更に組織改正が行われた結果、亀山鉄道部が京都支所の派出所となり、福知山管理部（旧：福知山支社）の福知山・豊岡も吹田総合車両所の下部組織となった。

現在創設から約100年が経過し建物等の老朽化が進んでおり、新世代車両に対応する設備ではないため、大規模な設備更新を行うとともに、新世代車両の特徴を活かした新たな検修（検査および修繕）ラインにリニューアルする。工期は2019年度から2028年度末までを予定している。

以前は年一くらいで無料で一般公開が行われていたがコロナ禍で中断した後2022年以降は数ヶ月に一回1万円程のツアーで見学するスタイルになった。