松木玖生(まつき くりゅう、2003年4月30日 - )とは、日本のプロサッカー選手である。
トルコ・スュペル・リグのギョズテペSK所属。
北海道室蘭市出身。兄もサッカーをやっており、6歳のときに兄が所属していた室蘭大沢FCの練習を母と見学に行ったときにクラブの監督から誘われたことがきっかけで入団。本格的にサッカーを始める。初めて試合に出場したのは小学2年のときだったが、このときのポジションはGKだった。3年になるとフィールドプレイヤーとしてプレーし始める。
中学生になると親元を離れ、名門校である青森山田中学に進学。入部してすぐに才能が認められメンバー入りを果たすと、2年生のときにはレギュラーとして全国中学校サッカー大会(全中)に出場し、大会史上初の4連覇達成に貢献。3年生になると背番号10とキャプテンを任される。この年の全中では準優勝と惜しくも5連覇は逃したが、U-15代表に選出されたり、高校年代の大会に出場するなどこの年代でも突出したプレイヤーとして注目される。
高校は青森山田高校へ進学すると、全国屈指の強豪校でも入部後すぐにレギュラーを獲得。1年生ながらも主力として高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグEASTに優勝。全国高等学校サッカー選手権大会(高校選手権)でも4得点をマークし、大会優秀選手に選出。2年生になると、背番号10を与えられ、上級生に物おじすることなく指示を出し2年連続で選手権準優勝。
3年生になった2021年にはチームのキャプテンに就任。8月のインターハイでは大会得点王となる5得点をマークし、チームを16年ぶりの優勝へと導く。プレミアリーグEASTでも8得点を記録し、優勝。実力・話題性の両面で高校サッカーのトップとなる。そして第100回高校選手権では、準決勝と決勝で2試合連続ゴールを決めるなど抜群の勝負強さを見せ、4得点2アシストという成績を残し、青森山田を2年ぶり3度目の優勝へと導く。高校時代からすでに海外でのプレーを希望しており、2021年にフランスのオリンピック・リヨンの練習にも参加している。
2022年にすでに内定していたJ1リーグのFC東京に正式に入団する。背番号は「44」。超高校級の大物ルーキーとして大きな期待と注目を集める中、2月18日J1リーグ開幕戦川崎フロンターレ戦でスタメンとして起用され、プロデビューを果たす。王者川崎を相手に堂々としたプレーを見せ、関係者からの高い評価を得るとその後も5試合連続でスタメンを飾る。J1第6節の横浜F・マリノス戦では後半30分にプロで初となる退場処分を受ける。5月3日、第11節アビスパ福岡戦でチームは1-5と大敗したが、前半24分にプロ初ゴールを決めている。その後も中盤の定位置を掴んだままシーズンを終え、公式戦33試合2得点3アシストと高卒1年目としては上出来すぎる成績を残す。
2023年からは背番号を「7」に変更。アンダー代表の活動が並行していたこともあってチームから離脱することも多かったが、低調なチームの中で中盤の主力として奮闘。だが、6月3日の第16節横浜F・マリノス戦では、途中出場から24分で一発退場になる失態を犯す。8月6日の第17節セレッソ大阪戦では決勝ゴールを決める活躍を見せる。だが、11位と不本意な成績に終わったチーム事情もあって1年目ほどはインパクトを残すことはできなかった。
2024年シーズンは4人のキャプテンのうちの1人に就任。4月3日の第6節浦和レッズ戦では、シーズン初ゴールとなる決勝ゴールを決める。4月7日の第7節鹿島アントラーズ戦では2アシストの活躍でチームの連勝に貢献。7月13日に海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のため、チームからの離脱が発表。同日に行なわれたJ1第23節・新潟戦に途中出場したのがFC東京での最後の試合となる。
2024年7月30日、イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンFCに完全移籍することが発表される。イギリスの就労ビザ取得の影響で2024-25シーズンはトルコ・スュペル・リグのギョズテペSKにレンタル移籍することも発表される。
加入後、コンディション不良によって出遅れ、ポジションを掴めず、初スタメンとなった第9節エユプスポル戦では精彩を欠き、前半で交代となる。11月12日、第12節コンヤスポル戦に途中出場すると試合終了間際に初ゴールを決める。ちなみに相手GKはFC東京時代にチームメイトだったヤクブ・スウォビィクだった。
中学時代にはすでにU-15日本代表に選出されており、U-16代表として出場した2019年のU-16インターナショナルドリームカップではCBを務め、優勝を経験。しかし、2020年の新型コロナウィルス感染拡大の影響で国際大会を中止となった。
2021年には、高校生ながら飛び級でパリオリンピックを目指すU-21日本代表に選ばれ、2022年3月のドバイカップU-23では3連勝での優勝に貢献。6月にウズベキスタンで開催されたAFC U-23アジアカップでは控えとなったものの、スタメンで出場した2試合では1得点1アシストと結果を残しており、日本の3位入賞に貢献する。
2023年3月にはAFC U-20アジアカップに出場するU-20日本代表のメンバーに選出され、キャプテンに任命される。グループリーグ第3戦のサウジアラビア戦では2ゴールの活躍を見せるなど、文字通りチームの中心として君臨。攻撃面のみならず献身的な守備でもチームを牽引し、チームをU-20ワールドカップ出場権獲得に導く。
6月にアルゼンチンで開催されたFIFA U-20ワールドカップでもキャプテンとして出場。初戦のセネガル戦では強烈なミドルシュートを叩き込み、初戦の勝利に貢献する。しかし、続くコロンビア戦では逆転を許した後半38分に絶好の場面でPKを失敗。チームはそのまま敗れ、試合後には涙も見せていた。第3戦のイスラエル戦でも坂本一彩の先制ゴールをアシストするが、後半10人になったイスラエルを相手に痛恨の逆転負けを喫し、グループリーグ敗退。悔しさが残る大会となった。
9月からはU-22代表が主戦場となる。また、2023年のAFC年間最優秀ユース選手賞を受賞。2024年4月にカタールで開催されたAFC U-23アジアカップのU-23代表メンバーに選出されると、初戦の中国戦では技ありのボレーシュートを決め、勝利をもたらす。グループリーグ残り2試合は途中出場となり、準々決勝のカタール戦でスタメンに復帰するが、イエローカードを受けた影響で前半のみで交代となる。準決勝、決勝もスタメンで出場し、日本の2度目の優勝とパリオリンピック出場権獲得に貢献する。
パリオリンピック本大会のメンバーにも当然選出されると思われていたが、まさかの落選。理由としてJFAの山本昌邦代表ダイレクターは海外移籍で出場が不透明なことをほのめかした。
シーズン | 国 | クラブ | リーグ | 試合 | 得点 |
---|---|---|---|---|---|
2022 | FC東京 | J1リーグ | 31 | 2 | |
2023 | FC東京 | J1リーグ | 22 | 1 | |
2024 | FC東京 | J1リーグ | 18 | 2 | |
2024-25 | ギョズテペ(loan) | スュペル・リグ |
攻撃型のボランチであり、左足から繰り出すキックの精度を活かして得点に絡んでいく。視野が広く、ピッチ全体を把握しながら周囲を操り、自分で勝負を仕掛けることも選択肢に入っている。ゲームメイクだけでなく自らゴール前へ飛び出すボックス・トゥ・ボックスの動きも得意としており、得点力も高い。
フィジカルの強さと球際での強さも特徴的であり、ボランチの位置から前へと出てプレッシャーをかけ、強烈なプレスバックでボールを奪い取り、素早く攻撃に繋げるプレーを得意としている。
高校生の頃からすでに海外でのプレーを目標としており、海外志向も強い。高校卒業後にJ1リーグのFC東京を選んだのは、イタリアのインテルなど欧州の強豪チームに在籍した経験を持つ長友佑都の存在が大きかったと語っている。ちなみに、サッカー以外ではそれまで東京に行ったことはなかった。
メンタルの強さとリーダーシップに定評があり、高校生時代は上級生相手でも容赦なく指示を出していた。
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最終更新:2024/12/26(木) 23:00
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