速杉ホクトとは (ハヤスギホクトとは) [単語記事]

速杉ホクトとは、『新幹線変形ロボシンカリオン』に登場するキャラクターであり、シンカリオン 500こだま及びシンカリオン 923ドクターイエローの運転士である。

概要

主人公速杉ハヤトの父親。家族構成は妻サクラ、長男ハヤト、長女ハルカ。元は新幹線の運転士だったが、本編から11年前から八代イサブロウが設立した新幹線超進化研究所に所属。ただし、家族には大宮の鉄道博物館職員と伝えていた。本編スタート時には、超進化研究所大宮支部の指導長を務めている。指令長の出水シンペイは大学時代の後輩にあたり、お互いに信頼し合っており、周りから考えが読みづらい出水の良き理解者でもある。

職場では頼られる指導長である反面、日常生活ではだらしないため妻のサクラには頭が上がらない。だが、夫婦仲はまるで新婚カップルのようにラブラブで、左手薬指には常に結婚指輪をはめており、お互いを「サクラちゃん」「ホクトくん」と呼び合っている。息子のハヤトとの関係も同じ鉄道好きということもあって良好で、堅い信頼関係が築かれている。

ふとしたことから息子のハヤトがシンカリオンの運転士となり、息子を危険な目に遭わせることに苦悩していたが、三原フタバから「大人が子供を守る時代から子供と大人が共に守る時代に代わった」と言われたことからハヤトをバックアップすることを決断する。同時に、自分の仕事内容やハヤトがシンカリオンに乗って未知の敵と戦うことをサクラに告げ、理解を得る。

大宮支部に3人の運転士が揃ってからは、さらなる怪物体の脅威に備えて新たに立ちあげた超進化研究所京都支部へ単身赴任することになる。京都支部では、指導長として清洲リュウジ、霧島タカトラ、五ツ橋兄弟といった運転士を育てあげながら自身も訓練を積むことで適合率の低い大人でも操縦ができる500こだまの運転士となる。同時に指令長代理として京都支部の指揮を執っており、年末年始も自宅に戻れず、家族になかなか連絡することもできない程の多忙な日々を送る。そのため、家族で唯一シンカリオンのことを知らされていなかった娘のハルカから浮気を疑われる羽目に･･･。

妻のサクラとは大学生の頃から交際をしていたが、息子同様鉄道のことしか頭に無かったためデートはほとんど鉄道関連のもので不満を買っていた（このあたりはハヤトと上田アズサの関係に似ている）。鉄道が好きという理由で鉄道職員に就職していたが、自身が大学時代に書いた「超進化速度」の論文が八代の目に留まったことで超進化研究所に誘われ、サクラに背中を押されたこともあり、旧知の仲である出水、清洲チクマ、三島ヒビキ、小田原キントキらと共に研究所の立ち上げメンバーとなる。だが、ファーストエネミー襲来をきっかけに自分の考えた超進化速度が軍事利用されることとなり、八代や超進化研究所に対し不信感を持つようになる。

出水と同じく、キトラルザスの首領であるドクター・イザの正体に薄々感づいていたが、現実を直視できずに悩んでいた。だが、シンカリオン運転士たちの励ましもあって意を決し、ハヤト、出水と共に桜島地底に存在するキトラルザスの本拠地へ赴き、イザとの対面を果たす。

新シリーズでは、ブラックシンカリオンオーガに対抗するために開発された923ドクターイエローの運転士として登場する。

少年が主人公のロボットアニメでは、主人公の父親は家族をないがしろにするなどろくでもない父親が多いが、ホクトは家族を大切にしながら息子と一緒に出撃までする「戦うお父さん」であり、主人公の良き理解者として描かれている。さらに、親子が操縦するロボットが合体して敵と戦うというのは稀なケースであり、速杉親子の関係性は「子供と大人が協力して戦う」という本作品のテーマを象徴するものと言える。

少年時代の概要

劇場版において、敵勢力との交戦中に光の粒子に飲み込まれる形で行方不明となった速杉ホクトと入れ替わる形で9歳の姿のホクトがハヤトたちの前に現れる。この少年ホクトは、光の粒子の影響で21世紀の世界にタイムスリップしてきた過去のホクトであり、北海道新幹線の存在や青函トンネルの開通に驚いていた。

少年時代は眼鏡をかけており、短パン姿という1990年代のショタ小学生らしい服装。語尾に「～とおもわれ」「～なわけで」という説明口調の小声で話す娘のハルカと同じ口癖である。一人称は「自分」。持ち歩ているノートに200系新幹線の絵を描いており、ハヤトと同じく新幹線好きではあるが、中学受験のことを考えて趣味を自重している。後に超進化速度を考案しただけのことはあり、幼少の頃から理論的な考えをしており、性格もハヤトよりハルカのほうが近い。