DOS/V 単語


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ドスブイ

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DOS/V(ドスブイ)とは、日本語の表示、処理機を追加したPC-DOSIBM DOS)、MS-DOSの名称である。

また、これに対応したIBM-PC/AT互換機をDOS/Vパソコンと呼ぶこともあった。 

概要

英語版IBM-DOS日本語処理の補助プログラムを追加したものである。「ベースとなった英語版DOSには手を加えていない」というのがポイントで、英語版IBM-PC(互換機)に読み込ませれば、そのまま日本語を扱うパソコンになる(キーボードについては日本語仕様の「DOS/V用(OADG仕様キーボード」が新たに用意された)。[1]

DOS/Vはベース英語版DOSなので、英語版DOSモードを切り替えることで、海外ソフトも利用することができる。

DOS/Vという名称については、もともとはVGA(640×480ドット1677万7216色中16色表示ができるグラフィック規格)に対応したPC-DOSという意味だったが、後に可変的(Variable)という意味も含まれるようになった。

日本語環境

PCを起動させるとibmbio.comibmdos.com読み込まれて基本DOS環境が整えられる。その後config.sys読み込んで環境を構築するが、DOS/Vではこのconfig.sysに「日本語フォント」「日本語表示ドライバ」「日本語入力ドライバ」「日本語キーボードドライバ」が記述されており、これらを読み込むことで日本語環境が構築され、その後にcommand.comが実行されて入力待ちとなる。

もしconfig.sys削除すれば、DOS日本語環境を構築せずにそのまま英語DOSとして起動する。

歴史

もともとアメリカパソコンであるIBM-PCでは日本語表示には対応していないので、DOS/V登場以前は専用の漢字ROM日本語変換機を持ったハードウェアを組み込まなければいけなかった。

しかしそうすると、メモリーの一部を占有していたためにアメリカなどの海外ソフトが利用できないという致命的な問題を抱えていた。

その後、CPUi386などの高速処理が出来るCPUが一般的になり、メモリーも1MB以上が一般的になりつつあったことで、ソフトウェア日本語表示、変換機を実現させたDOS/Vが登場した。

バージョン5.0になると、拡スロットビデオメモリー向けに確保されていたアッパーメモリー領域(UMB)や、1MBえるメモリーを搭載したときにきが発生する領域(HMA)にデバイスドライバーを組み込むことで、ユーザー領域を確保することもできた。

i486クラスになると、CPU処理が高速になったことで、PC-98シリーズべても遜色ない表示、処理力を実現した。

DOS/Vに対応した日本ソフトウェアは少なかったものの、日本語入力がしやすくなった日本語キーボードの登場と、ハードウェア規格を統一するOADG(PCオープン・アーキテクチャー推進協議会)の発足と統一化、同時期に登場したWindows 3.0/3.1でもソフトウェアによる日本語表示に対応するようになったことで、IBM-PC/AT互換機の普及の追いとなった。 

3.1までのWindowsではDOSの上でなければ動作しない拡張機能でしかなかったため、日本語で動作環境の構築をする上ではDOS/Vが必要となった。

年表

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関連項目

脚注

  1. *「DOS/Vパソコンがよくわかる本」飯島HBJ出版局 1992 pp.12-16
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