同人とは、個人あるいはグループ※脚注1が趣味で作成した本やCD、ゲームなどを販売することを指す。「同人誌」のように、制作媒体の頭に同人とつけて「同人○○」と呼称する事が一般的である、
かつては小説や俳諧の世界で流行していた。現代ではサブカルチャーの一翼を担う存在として無数の同人グループが活動しており、その風潮は1970年代以降から形成されたものと言われる。
昨今のメディアでの取り上げ方などにより、「同人誌=18禁漫画」や「同人=版権モノの二次創作」としばしば勘違いされる向きがある。あくまでも一ジャンルとしてエロパロコンテンツが存在しているわけであり、主体と捉えるべきではない (ただし最大与党であることは事実である) 。また、商業作家(漫画家・イラストレーター・ゲームクリエイター)が自身の仕事とは別に個人製作として同人誌・同人ゲームを製作することも多く(例:東方Projectはタイトー社員であるZUN氏の個人製作)、必ずしもアマチュア作家が製作しているわけではない。
また、「同人作家=(他人の著作物で)ぼろ儲けしてる」というイメージも強いが、実際の所はあくまでも趣味・ファン活動のレベルということもあり大半の作家は「収益-制作費」だけで計算しても大部分のサークルは赤字で、ぼろ儲けとはほど遠いのが実情である。少額でも黒字が出れせるようになれば万々歳、とも言われるレベルである。さらに遠方のサークルだと交通費や輸送費も嵩み、そのような諸経費まで含めてすべてペイできるサークルとなるとさらにサークル数は少なくなる。
それこそ「ぼろ儲け」できるレベルのサークルはプロスポーツ界で言えばスター選手レベルと言えるぐらい、限られた人間だけなのである。
昨今オン(Pixivを初めとするイラストSNS界隈)とオフ(同人市場)の区別がつかなくなっている絵描きが多くなっており、前者において高い閲覧数・評価点・ブクマ数を誇る者が、同人イベントに参加した際に大量在庫を抱えて自爆するケースが散見される。
これは「アマチュアの作品を評価・尊重する事に重きを置く」というイラストSNS独自の理念・思想を自己の(絵の)評価の根幹に据えている人ほど起こしやすい勘違いである。(特にオフで活動もしていないのに、プロフ欄に仕事募集中と明記している人)また、ノヤやりおしーらを初めとするニコ動から一気にブレイクし、短期間で大手・商業進出を果たした絵師が存在する事にも少なからず起因する。
同人イベントは少額ながら金銭の移動が発生する1つの市場であり、そちらでは無名の人間がいきなり大手サークルさながらにフルカラー本と各種グッズに大判紙袋まで用意した所で注目を浴びる事はできるが、参加者の心の琴線を動かせはしない。
そもそもグッズ等の需要はすでに大手サークルが過多ともいえるほどに満たしており、島中を練り歩く参加者は自分の愛するキャラ・ジャンルを描いた良質な作品のみを求めているため、中手や大手のような振る舞いはキャラ・ジャンル愛よりも商売っ気の方が前に出てしまい逆に引かれてしまう。(それでも需要がないわけではないが、分相応の振る舞いは大事である) それだけでなく、そういった商売っ気の強いサークルの作品には厳しい評価の目が向けられるため、オンの華であるアマチュアらしさが逆に悪目立ちし、悪い意味で名前を覚えられてしまう事もある。(最悪同人ゴロと誤解される事も)
どれだけオンで人気があろうともイベント参加暦が短いうちは、マンガやイラスト本を小部数(30~50部が妥当)頒布する事を心がけてもらいたい。
また、将来的に商業進出や大手サークルを志しているのならば、大なり小なり同人イベントに定期的に参加し、オフならではの思想・理念に慣れていく事を推奨する。
オン専のままプロになろうなどと言う甘い考えは絶対に持たないようにしよう。
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最終更新:2024/05/04(土) 20:00
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