ヴェスタリアサーガとは、Vestaria Projectが制作・フリーで公開中のWindows用シミュレーションRPGである。
ゲームクリエイターの加賀昭三氏が中心となって制作された。
SRPG Studioと言うツールで制作されており、加賀氏自らシナリオ・難易度調整を手掛けたとあって、熟練のゲーマーをも唸らせる練り込み具合が堪能できる。
2016年9月、第一作「ヴェスタリアサーガⅠ 亡国の騎士と星の巫女」が公開。全2部作の第1部にあたる作品であり、「作るかどうかは未定ですが2や外伝の構想もあります」とのこと。そちらの方の配布方法は確定していないが、「会員制」での配布を考えているとのこと。
2019年3月27日。第一作の後を描く「ヴェスタリアサーガ外伝 シルヴァビルヒの聖なる剣」及び、第一作の前日譚を描く「ヴェスタリアサーガ外伝 ルッカの英雄」が公開された。
概要
制作開始~公開までの経緯
2015年の初頭、「ベルウィックサーガが遊びたいなら自分で作ったら?」という何気ない一言から、加賀氏が個人的に制作していた同人ゲームのリプレイを公開したところ、「これ遊びたい!」というファンの声が殺到。2015年5月より、加賀氏を中心として有志が集い、SRPG Studioを使用しての制作が始まった。
制作・テスターにはベルウィックサーガ制作スタッフやプロの絵師たち、熟練のゲーマーたちが集い、「完成まで漕ぎ着けるのは月に行くより難しい」と言う冗談交じりの発言から約2年。2016年9月に完成・公開へと漕ぎ着けた。現在、公式ページから無料でダウンロード出来る(バージョン1.05)。
ゲーム概要
章クリア型のシミュレーションRPGである。
プレイヤーは主人公ゼイドリースとその仲間たちを操作し、敵を撃破し、時には敵から逃げ、街を解放し、戦乱の核心へと迫っていく。
難易度も非常に高く練り込まれており、プロデューサーの加賀氏自ら
- 絵やシステムに拘らない「古き良き時代のゲーム」を求める方向け
- クリアを急いで無理をしても「楽しくありません」、合わない人は早々にやめたほうがいい
- 「体力、知力、集中力、根気」をフル稼働しないとクリアできない仕様
とまで言う内容であり、攻略情報なしでノーリセット・ノーミスクリアはほぼ不可能。5ターン毎にセーブ可能なことをフル活用し、ひたすらに試行錯誤を繰り返す歯ごたえガッチガチのゲームである。加賀氏が自ら「救済」モードを急遽入れるほどの難しさだが、そのぶんクリア出来たときの達成感は病みつきになること請け合い。
また、シナリオの関係上「強制出撃」となるキャラクターも多く、特定のキャラクターを鍛えそこねるとゲーム後半で詰むことも。そのため、全軍をまんべんなく鍛え上げる必要がある。
物語
舞台は大帝国ソルヴィアが存在するセルロン大陸より、北西に浮かぶヴェスタリア島。
その南東に領土を構えるメレダ王国の船が、ソルヴィア帝国の船を襲撃したことが明らかになる。ソルヴィア側はメレダに事情を問い質すも、メレダは埒の開かない対応に終始する。業を煮やした帝国は名将アイアースを長とする大戦力の派遣に踏み切り、メレダ王国は帝国軍の知勇と部下の裏切りによって滅亡の時を迎えていた。
その陥落しつつあるメレダ王都に、属邦レデッサ公国の公子が二人いた。兄公子・ゼクスリアスは、婚約者でもある最後のメレダ王女・アトルフィスを弟・ゼイドリースに託す。妹のベアトリスが嫁いだ西方のベネキアに逃れ、アトル王女を助けるよう弟に頼んだゼクスリアスは、戦火に包まれる王都で姿を消した。
わずかな手勢と共に、アトル王女を託されたゼイド公子。
亡国の騎士たちが歩む苦難の道程の果てに、戦乱の核心が明らかになっていく…
登場キャラクター
加賀氏の手がける戦記物ゲームらしく登場人物は多数にわたり、仲間だけでも最終的に30名を超える。
関連動画
関連静画
関連商品
商業ゲームに携わり続けた手練たちが作り上げた「同人ゲーム」であるが、ゲームそのものは無料でダウンロードできる。また加賀氏は、公式ページ(こちら)にて
であることを明言している。ただし、本作BGMを担当した齋藤博人氏(ベルウィックサーガのBGMを担当)よりサウンドトラックが作製・発売されている。SRPG Studioのデフォルト曲以外を網羅した全70曲、豪華3枚組構成である。取扱サイトはこちら。
関連項目
関連リンク
- ヴェスタリアサーガ 公式ページ (借り物、とのこと。ゲーム本体はこちらからダウンロード可能)
- Ks_vestaria (twitterアカウント。設定や裏話が満載なのでネタバレ注意)
- D's ノート (本作のプロデューサー、加賀昭三氏本人のブログ。同じくネタバレ注意)
- 7
- 0pt