アルシャード/ALSとは、TRPGのシステム(ルール)の一つである。
概要
複数の世界を内包する多次元世界ユグドラシルにおける冒険を描いたRPGである。
初期は北欧神話風のファンタジーをベースに科学技術のガジェットをミックスした「ミッドガルド」と呼ばれる世界を冒険するものだったが、近年になってミッドガルド世界を引き継ぐ「アルシャードFF(フォルテッシモ)/ALF」、現代地球に似たブルースフィアと呼ばれる世界で行われる「アルシャードガイア/ALG」の2つのバージョンに分化した。
また2012/7に初版から10年を経て、第二版にあたる「アルシャードセイヴァー/AL2」が発売。基本ルールブックではブルースフィアを舞台とした設定となっており、サプリメントによってミッドガルドで遊ぶことができる。
上記の世界観と、転用・応用が可能な基本ルールから「新世紀スタンダードRPG」という勇気に溢れすぎたキャッチコピーがつけられており、そのため「これがスタンダードなものか!」と言いたい他のTRPGファンなどからの風当たりが強い。しかし、何だかんだと言われながらもその後の他のTRPGシステムに大きな影響を与えていることは事実である。
コンシューマゲーム的な世界観は、説明・共有しやすくライトユーザーや女性ユーザーにも間口が広く、出版社のプッシュもあってゲームマスター人口を増やした。(反面、伝統的な重厚なファンタジーを好むゲーマーには遊ぶ前から嫌悪されてしまうことも少なくない。)ただし、間口は広いが極め辛い。やたら出ている追加ルールを最初から全て導入しようとすると十中八九投げ出したくなるので、まずは基本ルールで遊んでみるのがお勧め。
あくまで「新世紀」スタンダードであり、スタンダードなRPGとはかなり違う。
尚、システムの根幹部分は「SRS(スタンダードRPGシステム)」とされ、オリジナルのTRPGシステムを製作する際のフォーマットとして使うことが許されている。
また、SRSを使用した作品としては「天羅WAR」「トリニティ×ヴィーナス」「風の聖痕RPG(ライトノベル原作)」、「神曲奏界ポリフォニカRPG(メディアミックスの一環として)」などが挙げられる。
アルシャードFF(ALF)
剣と魔法のファンタジー世界をベースに、バイクや銃器、軍隊、アンドロイド、挙句の果てには巨大ロボまで様々なSF的な要素をぶち込んだ世界「ミッドガルド」での冒険を行う作品である。
近年のファイナルファンタジーシリーズ等と同じく「ファンタジーとSFの融合」という共通項を持つ「新しいファンタジー」の世界設定を指して、「新世紀スタンダード」と詠ったとされている。
アルシャードガイア(ALG)
新世代スタンダードのファンタジーRPGと詠ったFFに対し、ガイアは「スタンダード現代魔法ファンタジー」とされている。
ポイントはクラス(キャラクター作成の際に用意された「特性」)のジャンルの豊富さで、複数のクラスの組み合わせによって、非常に多くのパターンのスタイルを作れること。
再現にこだわれば管理局の白い悪魔や聖闘士は言うに及ばず、サプリメントの追加データも利用すれば俺の歌を聞かせる人や勇者ロボまで可能だったりする。
アルシャードセイヴァー(AL2)
アルシャードガイアの世界観を中心にアルシャードFFの要素も加えて再構成された、アルシャードの第二版に当たる。
アリアンロッド2Eで導入されたムーブアクションが引き続き採用されたことが最大の変更点だが、基本クラスの再構成をはじめとして、細かい部分が変わっているものの、いろんなキャラが作れるという魅力はそのままである。
大まかな世界観はALGと同一のため、背景設定がALGの時間軸の経過によって少々変わったことを除けば、前作に引き続きプレイする分に困ることはほとんどないと言える。
関連商品
現行バージョンのルールブック
リプレイ
関連項目
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