ドム・トロピカルテストタイプ(YMS-09D)とは、メカニックデザイン企画「MSV」に登場するジオン公国軍のモビルスーツである。「局地戦闘型ドム」とも呼ばれる。
概要
YMS-09 プロトタイプドムの2号機に熱帯戦用のオプションを追加した機体。
アフリカにおいてもドムは高い戦果をたてて活躍していたが、砂漠などの高温下ではたびたび機体にトラブルが起こり充分にポテンシャルを発揮できずにいた。原因はYMS-09からの機構の簡略化とも言われる。そこでキャリフォルニアベースに送られたYMS-09の2号機を元に、アフリカ戦線からの要望に応えて仕様変更したのが本機である。
主に排熱量の強化が行われ、新たに頭頂部に排熱用パイプが設置されている。
背部と脛裏部の推進器は外に露出させることで排熱量の増加を狙っており、頭部の伝導ケーブルはプロトタイプドムと同じ外部に取り付ける方式を採用、通信機能強化のため、近距離通信用のアンテナが取り付けられた。
この機体の熱帯戦装備はオプション化されており、既に生産されているドムにも簡単な改造で装備できるように設計されている。本機のテストはアリゾナのスカラベ隊によって行われ良好な結果を残した。その後、カラカル隊に配備され、オデッサ作戦直前に実戦テストを行った。実戦データはドム・トローペンにも反映された。
本機は追加生産された機体も存在し、後に「ドム・キャノン」へと改修されている。
また、アリゾナで試験運用を行っていた機体がノイジー・フェアリー隊に回され、ミア・ブリンクマンが搭乗。こちらも改修を受け「ドム・ノーミーデス」となった。
武器はYMS-09のジャイアント・バズとヒートサーベルのみ、プロトタイプドムがベースなので胸部の拡散ビーム砲はない。もっとも、そもそもドムの胸部ビーム砲は低出力故に撹乱・幻惑程度の使い道しか無かったわけだが……(映像作品でドムが活躍するカットに演出で使用されるくらい)。
バリエーション
- MS-09 熱帯戦用ドム量産型/ ドム Dタイプ
- YMS-09Dの研究データを元に開発された熱帯オプションをドムに装備させた機体。MSVにて「MS-09D」として文字設定のみ存在し、ガシャポン戦士で「MS-09 熱帯戦用ドム量産型」としてデザインが描き起こされている。
- 実際の使用機は10機程度と言われるが、戦後にYMS-09Dと紹介されるなど混同が見られた。
なお、従来の設定ではMS-09Dは正式な型番ではなく、実戦投入されたYMS-09Dもすべて「MS-09」としての熱帯オプション仕様と言われていた。後付けのせいでかなり混沌としており、現状では下記の熱帯仕様と合わせて諸説あるという形になっている。 - MS-09D ドム熱帯仕様
- 『コードフェアリー(漫画版)』では「MS-09D ドム熱帯仕様」が登場するが、デザインは上記の熱帯仕様とも異なっている。
- MS-09K ドム・キャノン
- 『ハーモニー・オブ・ガンダム』で設定された。
自走砲としての運用に特化した機体で、YMS-09Dの追加生産機がベースとなっている。右肩にキャノン砲を装備しており、1門の単砲タイプ(MS-09K-1)と2門の複砲タイプ(MS-09K-2)がある。 - ドム・ノーミーデス
- 『コードフェアリー』に登場。ミア・ブリンクマン機の改修機であり、ミア自身のプランに沿って改修が施されている。
デメジエール・ソンネン少佐の遺体と共に回収された「ヒルドルブ」の30サンチ砲と「ギャロップ」の推進機関から成る大型ユニットを後部に連結させている。後部ユニットは姿勢制御用可動翼と武装プラットフォームを兼ね、様々な装備を懸架可能。
関連項目
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