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ホストクラブとは、男性従業員（ホスト）が主に女性客を相手に飲食・会話・遊興で接待する店である。
似たような業態に女性従業員（ホステス・キャスト）が接待するクラブ・キャバクラがあるがシステムは大きく異なる。
風俗営業法の1号営業（従業員による接待と遊興を伴う飲食店）に該当する風俗店であり、18歳未満の入店は出来ない。また当然ながら20歳未満への酒類の提供は禁止されている。
概要
ホストクラブは、男性客層の営業形態であるキャバレーとクラブの料金体系を踏襲しており。
利用時間を40分・60分・90分といった単位に区切った席料の「セット料金」に、ホストの指名料、料理やフルーツ盛り、ドリンク・アルコールにシャンパン等の追加オプションを加算する料金体系である。
極端な話、何も追加サービスを頼まなければ安く楽しむ事も可能である。
だが、大抵はホストの機嫌を損ねる。
指名されなければ追加オプションのキックバックが一切入らないためホストのサービスもおざなりになり、横に座っての接待も無いため寂しい思いをするかもしれない。
そんな思いをしないよう客はボトルを頼んでそのお恵みをホストに分け与え、飢えたホスト共が喜び泣き叫ぶ様を眺めお愉しみ頂くのである。
料金体系
料金体系は北海道・関東・関西・その他地域で微妙に異なるが概ね以下の通りとなっている。
セット
時間単位の席料を意味する。
店舗・地域によってはセット料金とは別にテーブルチャージを取る所もある。キャバクラではセット料金にハウスドリンクの飲み放題が付く事が多いがホストクラブでは含まれない。
オプション
オプションは店舗毎に個性があり、本格的なフレンチを提供する所もあれば、バーテンダー資格を持つホストが腕を奮ったり、世界の美酒を取り揃える所もあるが、値段は総じて高めである。
ソフトドリンク類であっても1,000円～2,000円、ビール・チューハイ類は3,000円～6,000円、
フレシネ・ロジャーグラード・アスティ・カフェドパリ（市価2,000円前後）のボトルが30,000円～
モエ・エ・シャンドン / ヴーヴ・クリコ（市価7,000円前後）のボトルが60,000円～
調子に乗ってピンドン（市価5万円前後）とか頼むと30万は平気で飛んでしまうし、
どういうわけかホスト共がコールと共にイッキ！イッキ！と勢いよく飲み干してしまうとかなんとか。
アルコールが苦手な方にも配慮しモクテルやノンアルコールカクテルを豊富に揃える店舗もあれば、スワロフスキーとハローキティがあしらわれた豪華な六甲の水を頼む事も出来る。
当然この価格にはホストのインセンティブが含まれており、注文するとホスト共が泣いて喜ぶのである。
指名料
ホストを指名する際に課される料金である、詳細は指名の項目にて。
指名料は店舗・ホスト・ホストの人気度によってバラバラであり、安い所では1,000円から、某ランドのような超絶人気のホストであれば5分20,000円以上かかる事もある。
サービスチャージ
セット料金、オプション料金、指名料の合計額に課される。
東京都では飲食店で課される一般的なサービス料は10%から15%であるが、ホストクラブでは30%前後とする店舗が多い。また午後10時以降に入店する場合はさらに10%の「深夜料金」を課す店舗もある。
消費税
セット料金、オプション料金、指名料の合計額にサービスチャージ（+深夜料金）を課した額に、
さらに消費税が加算された料金が総額となる。
初回料金
ホストクラブの料金体系は複雑でありケースによっては非常に高額になるが、初めてその店に訪れた客に対し販促目的で行うサービスが初回料金である。
多くの場合、税・サービス料込で2,000円から4,000円程度といったセット料金と同額かやや高めの固定料金で、通常では付かないハウスドリンクの飲み放題も付く。さらに本指名を含む指名料も料金に含まれるので極端な話、何も追加サービスを頼まなければ初回料金だけで楽しむ事も可能である。
だが、2回目以降は当然ながら通常料金である。
指名
ホストクラブは一度本指名したホストが担当になる永久指名制を採用しており、担当ホストが辞めない限り原則客側都合での指名替えは出来ない。ただ初回入店時に必ずしも担当ホストを決める必要は無く、フリー接客での感触、場内指名や送り指名などで気になったホストを呼んでサービスしてもらうのも手である。
ただし指名料は担当ホストであっても必ず発生する。
指名の種類は概ね以下の通りに区分される。
- 本指名 … 担当となるホストを指名する。
- 場内指名 … 担当ホストが決まっていない場合、当日出勤しているホストを指名する。
- ヘルプ指名 … 担当ホストが出払っている時の相手として当日店に出勤しているホストを指名する。
また担当ホストの補助として気になるホストを指名する際にも使われる。 - 送り指名 … 会計後に見送るホストを指名する、担当がいる場合は担当ホストが見送る。
ただ最近は競争の激化からキャバクラと同様に自由指名を可能とするホストクラブも登場してきており、ホストも指名競争を勝ち抜く時代が近づいてきている。
売掛金
クラブでは「ツケ」と呼ばれ、料金を後日にまとめて支払う意味で使われる。
勘定科目としての意味は「商品やサービスの対価を顧客から受け取っていない未回収金」である。
売掛金を使えるかどうかは担当ホストの裁量次第であり売掛金営業をしないホストもいる。ただ認めた場合は客個人の支払い能力を大きく超えた売掛が可能となるため気づけば膨大な借金を背負う危険性もある。店舗からすればこうした売掛金は不良債権同然であり財務状況を圧迫する要因になるため、担当ホスト個人が一度立替えて店舗に代金を納め（実態は報酬天引きとする店舗が多い）客から代金を回収して相殺する方法を採っている。当然ホストは客から代金を回収できなければ借金を背負う事になるのであの手この手で回収しようと奔走する。
ホストクラブが永久指名制を採用しているのは、この売掛金の膨れ上がりを防ぐのが理由である。人気になり担当客が増えるほど売掛額が膨大になりホストが自制しようと動くからである。それでも近年の業界規模の増大と競争激化を受け、新規客に売掛金を引き受けるよと謳って必死にオプションを注文させ自爆営業をするホストが現れているのである。
ホストクラブでは大多数の店舗が売掛金を許している一方、キャバクラでは売掛金を禁止している所が多い。理由は単純明快で、女性層が客であるホストクラブは客である女性が風俗・売春という金を大きく稼げる手段を持っているためである。一方キャバクラはというと……男性は万一の際の換金化が困難である。
クラブの場合、顧客が大企業の社員・役員である事が多く取りっぱぐれが無いため「ツケ」が使われる。
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関連項目
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