概要
食肉目(ネコ目)イヌ亜目イタチ科カワウソ亜科の哺乳動物。
見た目的には「海にいるでかいイタチ」である。
「ラッコ」の名前の由来は、アイヌ語での名称「rakko」からきている。英語では”Sea otter”。
イタチ科の中で唯一海に完全に適応した種。
陸に上がらなくても暮らしていけるという意味で「完全に海に適応した」のである。
寒い海で暮らすために超高密度の長い体毛で完全武装をしている。この完全武装が独特のあの殺人的に可愛い見た目を作り出している。さらに海水から水分補給を行うため(=余分な塩分を排出するため)、強力な塩分除去機能を持つ腎臓を持つ。
毛皮は優れた保温効果を持ち、そのおかげで冷たい海中・海上でも平気で生活出来る。
この毛皮のせいで過去には乱獲され、20世紀初頭には絶滅寸前にまで至ったが、現在は法による保護を受けてゆるやかに回復しつつある。
食性は肉食性。海中に潜って貝やカニ、ウニ等の小型の海洋生物を捕食する。なんという贅沢な食生活。
ただし寒さに耐える為の消費カロリーが尋常でないため、驚くほど大量に餌を食べる。平均的な個体での一日の摂取カロリーは5000~6000kcalとされる。
「石を使って貝を割る」という行動が有名である。人間を含めたサル類以外で唯一道具を使うことを覚えた哺乳動物である。ラッコ恐るべし。
なお貝を割るための石や食べ残しは、脇腹のたるみを利用してしまっておく。石にはこだわりがあるようで、お気に入りの石をなくすと簡単には代替が利かず、エサをあまり食べなくなる例もある。
かと思えば実際には石でなくても別に良いらしく、別の貝殻を使ったり、やわらかい獲物が多くわざわざ硬い獲物の殻を割って食う必要がない地域のラッコはそもそも石を持ち歩かなかったりする。
さらに言えば別に腹の上で割る必要すらなく、飼育環境では壁などに貝を打ち付けて食べる例も散見され、叩きつけすぎて展示スペースの強化ガラスにひびを入れた例すらある。(そういう意味では叩きつける位置にこだわりを持っていたともいえるが)
そのほかにも
殺人的に可愛い見た目のラッコであるが、漁業関係者に取っては貝やカニ、ウニ等を食いまくるので害獣扱いされている。法によって捕獲する事は許されていない為、手出し出来ないのもストレスだとか。
でも水族館ではあの殺人的に可愛い見た目と仕草でトップアイドルの座を芸達者なアシカやアザラシ、ヒラヒラ可愛いクリオネと人気を争っている。
ただし、国内でラッコを見られる機会は減少しつつある。
過去にはアメリカやロシアから個体が輸入されていたが、野生のラッコの保護のために現在では輸入禁止となっている。更に人工交配による繁殖の難しさから、国内の水族館で飼育されているラッコの数はピーク時から9割減となってしまった。
野生のラッコの個体数が増え、アメリカでは欧州の水族館向けの輸出も徐々に行われつつあるため、今後の動静に注目である。
ラッコを元にしたキャラクターとして有名なのは、いがらしみきおの漫画「ぼのぼの」の主人公・ぼのぼの、ゲーム「ポケットモンスター」シリーズのミジュマルあたりであろうか。
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関連項目
- 動物
- 哺乳類
- イタチ
- カワウソ
- ラッセル(Happy Tree Friends)
- 殺人毛玉
- ラコスケ
- カリフォルニアラッコ(けものフレンズ)
- アラスカラッコ(けものフレンズ)
- ぼのぼの
- ミジュマル
- ゴールデンカムイ - 料理(ラッコ鍋)という形で登場。その効果は……
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