不遇絵師とは、数多くのメジャーな絵師と比べても全く遜色の無い卓越した画力を持ちながらも、
原画を担当するゲーム(主にエロゲ)の悉くが「シナリオが悪い」「システムが悪い」等の理由で
人気を得られず(いわゆる地雷ゲー)、
その影響でいまいちメジャーになりきれないという不幸な境遇にあるエロゲ原画家、
イラストレーター等にファンなどから同情の念をこめて贈られる不名誉な称号である。
(だが、絵自体は評価されてるということなので、ある意味では名誉…なのか?)
彼らが担当するゲーム全てに共通する合い言葉は、「絵はいいのに…」「絵だけゲー」等々。
三大不遇絵師
ここでは、その不遇絵師の中でも特に「三大不遇絵師」とまで称される三人の代表的な絵師について
箇条書きで簡単に説明する。
Tony(トニー)
- おそらく、 三大不遇絵師の中では比較的最も恵まれた境遇にあると思われる絵師。
- 美術専門学校、広告デザインを経てイラストレーターに転向。
- アダルトゲーム以外でも、「シャイニング・ティアーズ」等の一般向けゲームも担当した。
- 自ら立ち上げた「有限会社アールピーエム」の代表取締役でもある。
- よく、「Tonyの絵はうまいけど顔が皆同じ」と言われる事が多いが、本人によるとそれは「わざと」似たような顔つきばかり描いているからであり、ある深い考えというかこだわりゆえのものらしい。(「メガミマガジンクリエイターズ」でのインタビュー参照)
- 記事主の個人的な意見だが、この人の同人誌のカラーイラスト等は毎回素晴らしいクオリティなのでオススメ。
- 一応アニメ化も果たした一般向けゲーム、「シャイニング・ティアーズ」のキャラクターデザイナーだし、知名度や人気から言ってもイラストレーターとしてはそこまで不遇では無いのかもしれないが、エロゲ原画家としては間違いなく不遇。(原画を担当したエロゲ7作のほぼ全てが『シナリオのせいで』地雷認定。)
- しかし、2004年の「新章 幻夢館」以来(?)となる久々のTony原画担当エロゲ、「仏蘭西少女 〜Une fille blanche〜」(PIL)(2009年春発売予定?)では、シナリオ担当に「遥かに仰ぎ、麗しの」などで有名な丸谷秀人氏を起用!とうとう不遇絵師の汚名返上なるか…?期待が高まるところである。
(HP名:T2 ART WORKS)
さのとしひで(旧名義:佐野俊英)
- 株式会社テックアーツのアダルトゲームブランド「G.J?」にてキャリアスタート。
- 美術・デザイン学校、前述のテックアーツのグラフィッカーを経てエロゲ原画家に。
- 日本で五指に入る「お姉さん系」絵師。
- その柔らかく繊細で緻密なタッチの線画・色彩に加え、「佐野乳」(さのちち)とまで称される豊満かつ美しい乳描写や、艶やかで性的な唇の描写に定評がある。
- 男キャラや劇画、リアルタッチの絵に加えデフォルメ絵も描けるオールマイティーな絵師である。
- また個人的な話で申し訳ないが、記事主は昔この人の絵を見たのがキッカケでエロゲ原画家を目指した。
- 1998年の「化粧桜 〜けしょうざくら〜」から2008年の「魔女道 〜あの散り際の美しさ〜」まで、実に約20作ほどのエロゲの原画を担当しているが、そのほぼ全てが地雷認定という、Tony以上の(ある意味)神懸り的な不遇っぷり。 (ごくたまに『地雷とまではいかない作品』があっても、それは『抜きゲー』としての評価であり、シナリオやゲーム全体の評価は…)
Tonyにとっての丸谷秀人のような存在が早く現れてくれることを切に願う次第である。 - 2015年~2017年頃、前述の「G.J?」解散。それに伴い、2017年よりLILITH(ゲームブランド)傘下のBLACK LiLiTHに参加、名義も佐野俊英→さのとしひでへと変更。
- DMM運営の「対魔忍アサギ決戦アリーナ」での一部キャラデザを皮切りに、「ママは対魔忍」では原画・キャラクターデザイン全般を手掛けた。
- クソゲー地獄からの脱出本当におめでとう御座います。
INO(いの)
(※ニコニコ大百科内に既に「INO」の記事があるので、詳しい詳細は省略。)
- この人も実に19作ほどのエロゲ原画を担当しているが(そして当然その殆どが地r)、記事主の個人的な見解を言わせてもらうと、INOの場合はその担当するゲームによって画風や塗りを変えたり抑えたりしているように思える。
そして、そのINOの本領が発揮された一例として、ニコ動に本人の手によりうpされた描いてみた動画、「イヤースピーカー描いてみた」がある。
(関連動画を参照)
(HP名:にせWhiteBoard )
関連動画
INO
Tony
佐野俊英
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関連項目
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