塩辛とは、魚介類の身や内臓などを加熱すること無く塩漬けにし、素材自体の持つ酵素及び微生物によって発酵させ、高濃度の食塩により保存性を高めた発酵食品である。
概要
スーパーなどで瓶詰になっているほか、関西を中心に展開する天ぷら屋「天ぷら まきの」など、自家製の塩辛を出す飲食店も少なくない。
単に塩辛といった場合、多くは「イカの塩辛」を指す。イカの塩辛の作り方は、大きく分けて、皮付きの赤造りと皮をむいた白造り、イカ墨を使用してつくる黒造りの3通りがある。基本的にスーパーで買えるものは赤造りがほとんど。
ご飯の付け合わせに用いられるほか、日本酒のおつまみとしても有名。
同じくねっとりした食べ物であるクリームチーズと合わせると、味と食感がよりまろやかになる。やはり酒飲みの間でビールのつまみとして好まれている。
パスタやジャガイモを使った料理に食材として投入されることも多いようだ。
見た目自体が少々グロいのに加え、その製造過程から欧米人からは忌避されることが多い。
食材の種類と鮮度にも左右されるが匂いもかなり独特。
元々の栄養価が非常に高く、特に塩分は保存食としての役割を果たすため多量に含まれているため、食べすぎには注意が必要。
いくつかの塩辛には、いわゆる「珍味」として特定の名前が付いているものもある。たとえばカツオなどの魚の内臓の塩辛である「酒盗」、サケの血腸(ちわた)の塩辛「めふん」、アユの内臓などの塩辛「うるか」、ナマコの内臓の塩辛「このわた」など。
イカの塩辛(赤造り)の作り方
- イカから内臓を取り出し、肝を切り離した後、スミ袋や汚れを取り除き、塩水でさっと洗う。
- 肝をバットに並べ、塩を振ってからラップをかけて冷蔵庫で7時間ほど置く。
- イカの足部分の付け根に切れ込みを入れて口と目を取り除く。硬い吸盤を包丁でこそぎ落とし、足の先端を数ミリ単位で切り落とす。胴は内側に手を入れて軟骨を抜き、開く。塩水で洗ってからペーパータオルに水分を吸収させる。
- イカの足と胴をザルに広げ、酒と塩を振りかけてから3時間ほど干す。
- 足と胴を細切りにする。
- 冷蔵庫から肝を取り出して水洗いした後、よく水気をふき取り、肝の薄皮に切り目を入れて中身を出してボウルに投入し酒と塩で味付け。
- 5.と6.をまんべんなく混ぜ合わせる。
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