2.5次元とは、イラスト・アニメ風2次元の世界と実際の人間・実写による3次元の世界の、何らかの狭間を指す単語である。2.5次元とは、2次元的なイメージの3次元への投影か、またはイメージ自体の錯覚的・部分的な3次元化に適用される。
ただし、一般には人物または人格が存在するイメージにしか適用されない。たとえばモビルスーツのプラモデルによるジオラマを2.5次元ということは少ない。
英語圏では3/4透視図法 (3/4 perspective) あるいは擬似3次元 (pseudo-3D) ともいう。
C&Aによるアフレコ動画「2.5次元シリーズ」については当該記事を参照の事。→2.5次元ラブライブ!
概要
コスプレ
2次元のイメージを、衣装または小道具・セットにより人間へ投射するもの。
まれに、コスプレ次元と別称されることがある。まるで次元大介のコスプレ姿を髣髴させるが多分そんなことはない。
フィギュア
2次元のイメージを、できる限りそのままに模型へ投射したもの。
「フィギュアもある意味3次元」という歌詞は、フィギュアを2次元と3次元の狭間と見なす証左である。
アニメの中の人(声優)
アニメなどの2次元のイメージを、そのイメージに声を割り当てる声優に投射するもの。
声優の場合、視聴者の要求と版権者の要求がイメージの実体化・商品化として重なるポイントに存在する場合ため、2.5次元とされてしまう場合がある。
3DCG
3DCGなので本来は3次元に分類されるべきところであるが、辞書とは違う意味での「2次元」、及びその対極としての「3次元」の意味が確立されると、(2Dアニメ風)3DCGは「3次元」とは一線を画し、むしろ「2次元」に近いものとして捉えられるようになり、この呼び名が用いられる場合が出てきた。
2.5次元ミュージカル
漫画・アニメ・ゲームなどの原作を、ミュージカルや舞台などの演劇作品化したものを指す「2.5次元ミュージカル」という呼称が、2011年ごろから広まってきている。
詳細は「2.5次元ミュージカル」の記事を参照。
関連項目
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コラム: 次元の定義の拡張(相似次元)
- 1次元の線だと ある線の長さが2倍になると、その線全体は、当然21=2倍。
- 2次元の面…たとえば正方形だと 1辺の長さが2倍になると、その面積は22=4倍。
- 3次元の立方体で考えると 1辺の長さが2倍になると、その体積は23=8倍。
以上のように、次元は「ある図形を一つの軸方向にa倍になるよう等比拡大したとき、その全体がan倍になるなら、その図形の次元はn次元である」と定義することができる。
これをnを自然数に限らないと考えると、フラクタルなど形の決められている図形において整数以外の次元も定義することができる。この話に納得のいかない方はメンガーのスポンジや相似次元について詳しく調べてみるとよい。
こうして定義された相似次元は「1.5849...次元」や「2.7268...次元」などと割り切れない無理数になることが多いが、「図形を2倍に拡大したときにその全体が22.5=4√2倍になる(=図形を4倍に拡大するとその全体は25=32倍になる)」ように図形を作ると、有理数である2.5次元を定義することもできる。→実例
例として身長160cmで6頭身のキャラを2.5次元においてフィギュア化した後に、1/16の10cmに縮小した場合を考えてみよう。上記定義を用いるとフィギュアが16-2.5になる。ところが、身長は16-1になることが決まっているので、前後径と横幅は16-(2.5-1)/2=16-0.75になる。(フィギュアの大きさは身長・前後径・横幅に比例する)
結果として幅は身長に対して16-0.75/16-1=160.25=2倍大きくなる。フィギュアである以上頭部の形は決められているので、身長に対して頭部の占める割合も2倍となり、全体としては6/2=3頭身になる。
フィギュア化に先立って縮小作業を2次元で行った(デフォルメともいう)場合に同様の計算を行うと、頭部の大きさは4倍になり、8頭身キャラでも2頭身になる。
このようにフィギュアによって頭身が変わってしまうことがあるのは、縮小作業を行う次元の違いによって説明できる。等身大フィギュアにおいては頭身が変わらないこともこの理論を用いれば説明可能である。
そして縮小作業を二つの異なる次元において行った場合を想定すれば、縮尺にずれが生じて次元の狭間から邪神が現れるということさえも容易に説明がつくのである。
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