F6Fとは、主に第二次世界大戦中にアメリカ海軍で使用された艦上戦闘機のひとつである。アメリカ側での通称はヘルキャット。日本側からグラマンと呼ばれることが多かったようである。
概要
グラマン社が開発したF4Fワイルドキャットの直系後継機である。F4Fは防弾・武装(12.7ミリ機関銃6門)・頑丈さ、急降下速度において長所を持っていたが、1200馬力のエンジンと重い機体が喧嘩をするような恰好で運動性を低下させており、太平洋戦線(特に初期)では日本のゼロ戦などに対し格闘戦において劣勢であったとされる。
F6Fは零戦と真逆の設計思想といえる。F4Fの長所を殺さず、2000馬力級のエンジンを使用することで運動性能を含めた能力を底上げした戦闘機となった。加えてコックピットには100kg近い装甲が備えられた。そのおかげで生き延びたパイロットは質と量で完全に日本軍を凌駕するようになった。20mm機銃といった大口径の装備こそなかったが、装甲の薄い日本機を打ち落とすのであれば、12.7mmでも十分だった。大戦中盤以降の参戦であったこともあり、本機もまた日本を圧倒する要因の一つとなった。(ただしF6F参戦から終戦にかけて、対抗できた日本のベテラン搭乗員も少数程度は残っていたようである。)
日米最大の機動部隊決戦になったマリアナ沖海戦でもこの機体が迎撃任務で大いに活躍している。また、その後の日本本土への艦載機攻撃でも本機が投入されており、F6Fから機銃掃射を受けた民間人の方々も多い。
戦後はレシプロからジェットへの転換期でもあった事や、爆装量も多く、艦載機としての問題も解決されてたF4Uに立場を取られていった。そうして対日戦で多くの結果を残したF6Fはひっそりと退役していった。
1954年に退役。
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