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プロペラ
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プロペラ(英:Propeller)とは、次のものをす。

  1. 機械装置、推進器の一形式。
  2. アダルトゲームブランド。⇒propeller
  3. ロックバンド。⇒プロペラ|propeller official websiteexit

本記事では、に1.について述べる。

概要

プロペラとは、英語的には「前に進ませるもの」。このため、一般的なプロペラのイメージである「ネジ回転で周囲の空気を漕いで前方への推力を得る装置」(スクリュープロペラ)以外にも、いくつかの形式がある。しかし、前以外に推力を発生する装置や推進剤を放出して反力で推力を得る装置などはだいたい「スラスター」と呼ばれる。さしずめ、現在ではプロペラとは「軸の回転など力学仕事動力を得て周囲の流体を漕いで前方への推力を得る装置」として扱われる。

英語スペルは「Propeller」なので、伸ばし棒を付けた「プロペラー」も間違いではないがそう書かれることは稀。ローターやスラスターは伸ばし棒がある方が一般的なのに、不思議である。

主なプロペラ

スクリュープロペラ(英:Screw Propeller)

最も一般的なプロペラ。回転軸そのままの方向に推力を発生する。名前の由来は「ネジ」で、最初期のスクリュープロペラは本当にネジのようにスパイラルさせたで作成された。後に事故でこの割れて短くなった際に、を掻く面積が減ったのにの推力が向上した案件により、今のような複数の形状のを付ける形状に改良された。

略称スクリュー」だが、一般的には船舶に使うモノをスクリュー飛行機に使うモノをプロペラと呼ぶ傾向がある。船舶では後に示すシュナイダープロペラのような非スクリュープロペラが存在するので呼び分ける必要があるのに対し、飛行機では非スクリュープロペラはほぼい代わりに非プロペラで推力を得るジェット機が存在するので呼び分けのポイントが異なると思われる。

スクリュープロペラを体or機体の前に装備する方式をトラクター式、後に装備する方式をプッシャー式という。純な流体力学的理論上はトラクター式の方が推進効率に優り、飛行機ではトラクター式が一般的である。一方、首を波にかれる船舶ではスクリュープロペラを首に置くと破損リスクが高いことからプッシャー式がほぼ支配的であるほか、飛行機でも前方視界の確保や装備品の重量バランス、要される機体性等を加味してプッシャー式が採用されることもある。

最も一般的なプロペラであり、様々なが見られる。

固定ピッチプロペラ(英:Fixed Pitch Propeller, FPP)

プロペラの回転軸方向とプロペラの取付度が固定されているスクリュープロペラ。最も古くシンプルな形式でもある。スクリュープロペラにおいて「ピッチ」とはプロペラ1回転で進む距離のことで、ネジでいうとピッチではなくリードなので機械工学の初学者等は要注意。プロペラの中に駆動部がいので安価でもコンパクトかつ頑丈にできること、それに関連して最大速力でのプロペラの流体抵抗を低減できる長所がある。一方で、想定した最適速力(通常は最大速力)以外での推進効率に劣り、経済的に中速域で巡航する用途は苦手である。また、特にゼロ速力低速域では軸回転数も低いので推力そのものが弱く、その状況での操作性が劣る弱点もある。一時期は可変ピッチプロペラに押されてシェアを減らし、飛行機向けはほぼ全滅船舶向けもコスト重視の貨物向けか、騒音低減の為にハイスキュープロペラになった潜水艦向けに限られた。しかし、ポッド式プロペラorアジマススラスターのようなプロペラ回転数以外の推力制御手段がある新方式や、パワーエレクトロニクスの進歩による電気推進orモーター駆動の性向上により、操作性を補いやすくなったことで多少なり盛り返している。通常はプロペラ全体で一体構造だが、砕氷のようにプロペラを損傷しやすい用途の船舶では、固定ピッチプロペラであってもプロペラを個別に部品に別けて交換できるように工夫することもある。

可変ピッチプロペラ(英: Variable-Pitch Propeller, VPP またはControllable-Pitch Propeller, CPP)

プロペラの回転軸方向とプロペラの取付度が操作可なスクリュープロペラ。航空機向けプロペラとして期に発展し、遅れて船舶でも用いられるようになった。プロペラを旋回させる機構を必要とし、どうしても複雑で高コストになりがちで強度面でもリスクを抱えやすい弱点がある。しかし、多様な速度域、回転数域で任意に最適なピッチ度を選択可なことから、広い運転領域で良好な推進効率を発揮可である。特に、低速ゼロ速力後進までをプロペラ度だけで制御可であり操作性に優れることと、プロペラに繋がるエンジンを逆回転させなくても良いことから、有人飛行機のプロペラやガスタービンエンジンを搭載した軍艦等のスクリューでは、ほぼ必須の形式となっている。

ハイスキュープロペラ(英:High Skew Propeller)

プロペラが根元から先端に向かってカーブを付けられたプロペラをスキュープロペラという。プロペラ軸中心から各距離でのプロペラの前端と後端の中央点を繋いだ線をスキュー線といい、このスキュー線がプロペラ軸中心から見てどれくらいの度に前後しているか、その開きをスキューという。一般的に、低速で使用されるプロペラはスキューいか小さく、高速になるほどスキューが大きくなる。特にスキューが25°以上になるものをハイスキュープロペラという。通常は飛行機の後退のようにプロペラの根元から先端に向けて後ろにスキューが加わるが、飛行機でも前進があるようにプロペラでも前に向けてスキューが加わる形式も研究されている。更に、可変ピッチプロペラで大きなスキューを確保する為に、プロペラの根元側では前に向けてスキューして、中程から先で「く」の字に折れ曲がって後ろにスキューするものが実用化されている。

キューを設けるのは、飛行機の後退と同様に面上での気流・流の急変を緩和する効果を得るためである。飛行機用プロペラは気流の急加速に伴う音速突破とそれに付随する衝撃波の発生を抑えることを的とするため、マッハ数M≦0.3(≒速度102m/s≒367km/h)以下で飛行する航空機ではほとんど必要とされない。プロペラに大きなスキューが付けられた飛行機と言えばエアバスA400Mが代表的だが、A400Mの巡航速度780km/hはマッハ数M≒0.64であり衝撃波対策を考慮する必要がある性となっている。

船舶用プロペラは流の急変に伴う減圧によるの突沸現象である「キャビテーション」現象を抑えることを的とするが、航空機衝撃波較するとキャビテーションは非常に発生しやすい。キャビテーションは突沸で生じた蒸気の泡が潰れる間に大きな振動と騒音焦点では4,000°Kを越える高温と閃光、更にの電離による水素イオン化物イオンまで発生し、これらが総出でプロペラの材料にぶつかる「エロジョン」という破壊腐食現象を引き起こす。これを防ぐため、船舶用プロペラはよほどの低速船舶用でない限りは、ほとんどのプロペラにスキューが設けられている。とりわけ、振動と騒音は隠密行動が命綱となる軍用潜水艦では死活問題で、ハイスキュープロペラの中でも潜水艦用プロペラが最もスキューが大きいと言われる。

スーパーキャビテーションプロペラ(英:Supercavitation Propeller)

船舶用プロペラにおけるキャビテーションの恐ろしさは先に述べたとおりだが、実はキャビテーションが発生することによって流の急変が少しだけ緩和され、をかくことができず推進効率は低下するものの、流体抵抗力もわずかに低減することが知られている。また、キャビテーションによるエロジョンはキャビテーションの蒸気泡が発生する場所ではなく潰れる場所で発生することから、蒸気泡が潰れる条件の発生を遅らせてプロペラ表面から離れた場所で蒸気泡が潰れるように工夫すると、キャビテーションが発生してもプロペラにエロジョンが起こらずに済む。この二つの考えを推し進めて「プロペラ面の約半分をキャビテーションの蒸気泡で覆い、更に蒸気泡そのものをプロペラの延長に利用することで、高速域でプロペラの推進効率を低下しにくくする」手法が産み出された。これこそが「スーパーキャビテーションプロペラ」である。スーパーキャビテーションプロペラはキャビテーションの発生によってはじめて所与の性を発揮することから、低くても30ノットを越えるような相当な高速舟艇のプロペラとして用いられる。

環状プロペラ(英:Toroidal Propeller)

イスキュープロペラの原理と構造を更に拡し、後退側にスキューのついたプロペラと前進側にスキューのついたプロペラとを、端で結合してループ構造としたプロペラ。端が閉構造となることから端渦が発生しにくいこととの剛性が向上できることが特徴で、推進効率の向上や騒音低減の効果があるとされる。航空分野ではJAXAMITがドローン向けに開発中船舶分野ではアメリカにて「シャロエンジニアリング(英:Sharrow Engineering)社」が小ボート向けに一般販売を開始している。

二重反転プロペラ(英:Contra-Rotating Propellers, CRP)

詳しくは個別記事を参照。⇒二重反転プロペラ

推進効率は高いものの構造が非常に複雑になる弱点がある。航空機向けはだいたい可変ピッチプロペラだが、船舶向けはどちらかというと固定ピッチプロペラの方が多い傾向が見られる。

ポッド式プロペラ(英:Pod Propeller) / アジマススラスター(英:Azimuth Thruster)

プロペラと駆動力を供給する歯車装置またはモーターを小ポッドに詰めて体から分離した推進システム。ほぼ船舶専用で、強いて言えばローターとエンジンポッドを上方←→前方に傾けることができるティルトローターが、航空機において類似する装置。ポッド部分をと一体化することができ、360°全方位への推力が得られる。厳密な使い分けは特にいが、体から軸回転力を受けてプロペラを回す方式がアジマススラスター、ポッド内にモーターを内蔵してプロペラに直接回転力を送るのがポッド式プロペラと呼ばれることが多い。取り付けるプロペラは通常の固定ピッチプロペラが一般的だが、可変ピッチプロペラも採用される。近年では、二重反転プロペラの採用事例が増加している。ポッドに対してプロペラはトラクター式に装備される方がやや多いが、プッシャー式もそれほどしくない。また、ポッドの前後両方にプロペラを置いて二重反転させる方式も存在する。

ハイブリッド型CRPポッド推進システム / タンデムCRP推進システム

船舶用推進装置の一形式で、可変ピッチプロペラと二重反転プロペラポッド式プロペラのよくばり全部盛りセットハイブリッドCRPポッド推進システム三菱重工の、タンデムCRP推進システムがナカシマプロペラの登録商標だが、基本形式はだいたい同じ。体後部に取り付けた可変ピッチプロペラと、その後方に据えたトラクターポッドのプロペラを互いに向かい合わせて二重反転プロペラを構成させる。三菱重工ハイブリッドCRPポッド推進システムではポッド内にモーターが内蔵されたアジポッドを使用するのに対し、ナカシマプロペラのタンデムCRP推進システム体から駆動軸が繋がっているアジマススラスターを使用する。

 

シュナイダープロペラ(独:Schneider Propeller)

船舶用推進器の一種。1920年代にオーストリア人のエルンスト・シュナイダー(独:Ernst Schneider)氏が発明し、ドイツのフォイト(独:Voith)社に売り込んで1928年に同社が特許獲得した。それまでのスクリュープロペラとは異なり、円盤形のプロペラボスの外周に沿ってプロペラ回転軸と行にプロペラを取り付けた、籠っぽい形状をしている。プロペラの回転時に、この行に並べられたプロペラの迎えを個々に制御することで、回転軸に直な2方向に自由に推力を発生させることができる。ただし推進効率ではスクリューに劣ることから、長距離の移動をせず港湾内で小回りを効かせる必要があるタグボートのプロペラとして広く使われた。近年は推進効率に優れたアジマススラスターにシェアを奪われ気味。現在でもフォイト社が特許保有しており、フォイト・シュナイダープロペラ(独:Voith Schneider Propeller, VSP)という商標で販売されている。

航空機向けには推力と揚力の両方を生み出す「サイクロジャイロローター」として研究され、実用化に向けた開発が進められている。

 

賢者のプロペラ

機械装置ではなく、「ミュージシャン平沢進による楽曲名およびアルバム名」。頭痛に効くとの俗説がある。

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1 ななしのよっしん
2022/10/27(木) 20:58:04 ID: QaKdiiyKxX
>>sm39028763exit_nicovideo

昔ので使われてた外輪なんかは「プロペラ」には含まれないんかな?
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2 ななしのよっしん
2023/10/04(水) 21:56:22 ID: 5d1z/J6EfL
原義的にはわからんが一般的には「paddlewheeler」はパドル推進で、スクリュープロペラ推進のと区別されるんじゃないかな?
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