吉野ヶ里遺跡とは、佐賀県神埼郡吉野ヶ里町と神埼市にまたがる「吉野ヶ里歴史公園」内にある遺跡である。
概要
吉野ヶ里遺跡 | |
佐賀県の東部に位置する。約700年間続いた「弥生時代」の全ての時期の遺構・遺物が昭和61年(1986年)の発掘調査で発見された学術的価値の高い遺跡である。
稲作農耕開始以来、日本列島の社会に古代国家成立の前提となる原始的国家が形成される過程を遺跡の変遷から捉えることのできる遺跡で、1800年前頃の吉野ヶ里の姿が復元されている。
遺跡の特徴である環壕集落は、大規模なV字形の外環壕によって囲まれ、さらに特別な空間である2つの内郭(北内郭・南内郭)を形成する。北内郭はまつりごとが行われていた場所、南内郭は「大人(だいじん)」が暮らしながら政治を執り行っていた場所と考えられている。これらの内郭には、物見櫓や高床倉庫と考えられる掘立柱建物群跡、大小の環壕跡、竪穴住居群跡など多くの建物があり、「魏志倭人伝」に出てくる邪馬台国を彷彿とさせる。
北内郭の北には歴代の王の墓である「北墳丘墓(後述)」がある。
弥生土器、銅戈、銅鏡、銅鐸など数多くの遺物を出土している。九州で銅鐸を出土するのはここが初めてだという。
国の特別史跡に指定、平成18年(2006年)には「日本100名城」に選ばれた。
北墳丘墓
吉野ヶ里遺跡北側の標高25mの段丘上に南北約40m、東西約27m、盛土の高さ2.5m(元来は4.5m以上)の巨大な平面隅丸長方形の墳丘墓が築かれている。ここから成人用の甕棺が14基発掘され、その多くから身分を示す銅剣や管玉が発見された。そのため、北墳丘墓は弥生時代中期の吉野ヶ里遺跡の歴代の王または首長など身分の高い人々が葬られていたと考えられている。
北墳丘墓の構造には、当時としては非常に高度な盛土技法が用いられている。少しずつ土を盛っては突き固めるという工程を繰り返す工法で、このような築造技法は中国から伝来したものと考えられている。
開園時間・入園料
開園時間は6月1日から8月31日は午前9時から午後6時、9月1日から翌年5月31日は午前9時から午後5時。休園日は12月31日、1月の第3月曜日及びその翌日。
入園料は以下の表の通り(試行期間中の金額)。
一般 | 団体 | 年間パスポート | |
大人(15歳以上) | 460円 | 280円 | 4,600円 |
大人2日間通し券 | 500円 | 340円 | - |
シルバー(65歳以上) | 200円 | 200円 | 2,000円 |
シルバー2日間通し券 | 240円 | 240円 | - |
※中学生以下は無料。
※大人・シルバーの団体料金は、小・中学生の方と合わせて20名以上から適用。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方で手帳の提示があった場合ご本人様と付添いの方1名が免除。
※年間パスポートは購入日より1年間有効。
アクセス
ギャラリー
大人の家と物見櫓 |
高床倉庫 |
主祭殿 |
弥生土器 |
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
- 3
- 0pt