サラ・ザビアロフとは (サラザビアロフとは) [単語記事]

CV:水谷優子（テレビ版）、池脇千鶴（劇場版 II）、島村香織（劇場版 III）

概要

パプテマス・シロッコの直属の部下であるティターンズの女性 MS パイロット。15歳。ニュータイプの素質を持つ少女であり、ティターンズにその才を認められて入隊。小説版によると幼い頃はサイド7の孤児院で育ち、その後若くしてハンバーガー・ショップの店長になった特異な才能がティターンズの目に留まったとされている。

当初はシロッコの命令でジェリドの部下として配属されるが、その後シロッコ直属の部下となる。初出撃では共に出撃したシドレーが戦死し、戦場のプレッシャーに恐怖して勝手に逃げ出してしまう。

「シロッコのためであれば死んでもいい」と思うほど、彼を心底尊敬すると共に恋愛感情にも似た思いを持っている。本来は戦いに身を置くような人間ではなく、年相応の少女であるが、シロッコの命令であればアーガマへのスパイ活動という危険な任務やフォン・ブラウンへの破壊工作というテロ行為までおこなってしまう。純粋すぎるが故にシロッコの言うことは全て正しいと妄信する危うさがあり、その純粋さをシロッコに利用されたと言える。
ちなみに登場人物をファーストネームで呼び合うのが基本設定の富野作品で例外的にファミリーネームで呼ばれているシロッコだが、劇中を通してサラのみ「パプティマス様」とファーストネームで呼んでいる。

アーガマにスパイとして潜入した際はカツ・コバヤシから好意を寄せられるが、彼の好意を利用する形で騙して脱出しており、結果的にカツを人間不信に陥らせている。一人の女の子として一途に純粋な好意を向けるカツに対して好印象を持っているが、シロッコに対する忠誠心が揺らぐことはなかった。ファン・ブラウンに爆弾を仕掛けた際に偶然カミーユ・ビダンと遭遇。このときは普通の女の子への願望も心に秘めていることが描写されている。

その後、シロッコに惹かれてティターンズに寝返ったレコア・ロンドに対抗意識を持ち、焦りが見られるようになる。シロッコ、レコアと共にハマーン・カーンのキュベレイと交戦した際、突然シロッコを狙って乱入してきたカツの攻撃からシロッコを庇い戦死。サラの死にシロッコが激昂しカツを殺そうとするが、幻影としてシロッコの前に現れ自分に優しくしてくれたカツを逃す。

死後もシロッコへの忠誠心は薄れておらず、シロッコを倒そうとするカミーユの前に幻影となって立ちはだかる。だが、同じく死して幻影となったカツの説得によってようやく心を開き、カミーユに全てを委ねることを決意する。皮肉にも、生きているうちはすれ違い続けた二人だったが、死後になってようやく分かり合えるたのだった。

作中で搭乗したMS

RMS-108 マラサイ
初陣で使用。しかし戦場のプレッシャーに耐えきれず、勝手に撤退してしまう。
RMS-106 ハイザック
ジェリド、マウアー・ファラオとの共同作戦で使用。本人いわく相性の良い機体。
PMX-000 メッサーラ
フォン・ブラウン市に潜入する際に搭乗。
PMX-002 ボリノーク・サマーン
シロッコから与えられた専用機。なのだが、初出撃のときにZガンダムに敗れて捕縛され、キュベレイと一騎討ちをおこなうジ・Oを狙撃するGディフェンサーのロング・ライフルの射線上に立ちふさがり、盾となって撃破されなど、たいした活躍ができずに終わった。