トルカータータッソ 単語

5件

トルカータータッソ

3.3千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

トルカータータッソ(Torquator Tasso)とは、2017年生まれのドイツ競走馬である。

な勝ち
2020年:ベルリン大賞(G1)
2021年:バーデン大賞(G1)、凱旋門賞(G1)

概要

Adlerflug、Tijuana、Toylsomeという血統。は独ダービー2020年の独リーディングサイアージャパンカップに出走したItoIquitosでもあるが2021年に急死している。は未勝利だが、4代Urban Seaや*キングベストを産んだ名Allegrettaであり、GalileoSea the Starsとも同じファミリーAllegrettaの全Alyaの孫なので3×4の全姉妹クロスが発生しており、ファミリーラインがこれでもかと強調されている。英国GI1勝(フォレ賞)。総じて日本では染みの薄い、いかにもドイツの生産理論で構築されたという血統である。

名の由来はイタリアの叙事詩人トルクァート・タッソ(1544~1595)からであるが、手続き時のミスで「Torquator Tasso」という衍字が入った名になった。

デビューは3歳5月と遅く、4着に敗れたが2戦で初勝利。3戦のドイチェスダービーは同のIn Swoopにこそ敗れたが9番人気で2着と善戦する。続くバーデン大賞では1番人気ながら3着に敗れたが、GIベルリン大賞でイン突きめ先頭から押し切る強気の競馬GI勝利を手にする。その後GIバイエルン大賞を2着として3歳を終える。

4歳初戦のGIIRPグルッペ大賞では6着と大敗してしまうが、続くGIIハンザ大賞ではきっちり巻き返して勝利GIベルリン大賞では末脚が間に合わず2着となり連覇を逃してしまうが、バーデン大賞ではめ先頭から同年の独ダービーSisfahanを退け勝利。この勝利営は凱旋門賞遠征を決行する。

しかし本は13番人気(JRAと現地オッズで倍率は結構違うが13番人気だったのは同じ)。出走は14頭だったのでブービー人気である。AdayarHurricane LaneTarnawaSnowfallなど欧州有数の実力う中で、GI2勝とはいえ英より一枚落ちるドイツ、しかも外に出たことがなく力関係もトドメに上のレネ・ピーヒュレク騎手凱旋門賞の騎乗経験ゼロとあっては致し方ないことではあった。

10月3日、この日は東西ドイツ再統一の日のロンシャン。重馬場の中開催された第100凱旋門賞。トルカータータッソは12番からスタートし、なりの中団外に落ち着く。レース人気Adayarが引っり、日本クロノジェネシスが続く展開。トルカータータッソはじっと控え、フォルスストレートを抜けたコーナーから仕掛ける。残り300mで末脚に火がつき、100mあまりでトップスピードまで加速。力尽きたAdayarクロノジェネシスが後退するのを待ってましたと言わんばかりに突っ込んできた人気TarnawaHurricane Laneの外から猛然と襲いかかる。内2頭も譲らず叩き合いになったが、最後に力強く前に出たトルカータータッソがそのまま押し切って勝利ブービー人気からの大金星を挙げた。

「これはすばらしい、すばらしい」レースが終わった後マルセルヴァイス調教師奮気味に語った。ピーヒュレク騎手イギリスのアン王女からトロフィーを受け取るとき「彼はレース始終とても落ち着いていて最後の直線に入るとすぐトップギアに入ったよ」と語った。

ドイツ凱旋門賞制覇は2011年の*デインドリーム以来10年ぶり、東西ドイツ時代も含めて3頭という快挙となった。丁度この年は1年延期となった東京五輪ドイツ勢が術競技にて3個の金メダルを獲得。人馬一体術王であるドイツ競走馬でも世界に誇る勲章を手に入れた、と言ってもいいだろう。

レース後はジャパンカップ参戦プランもあったが、最終的には年内は出走せず休養することとなった。

5歳初戦は前年と同じくRPグルッペ大賞から始動したが、やはり休み明けが良くないのか伸びが見られず7頭中6着に敗戦した。

7月初頭のGIIハンザ大賞では3番手の好位置から最終コーナーで仕掛けると直線で大外の外ラチ沿いから一気に先行を交わし、そのまま2着に3身半差つけてゴール。去年と同じローテーションで復活を果たした。

続けてイギリスに遠征しキングジョージVI世&クイーンエリザベスS(GI)に出走。6頭中4番人気での出走となったが、直線外から追い込み、勝ったPyledriverにこそ2身3/4差で及ばなかったものの3着Mishriff以下を8身離しての2着に健闘した。

に戻り、連覇をしてバーデン大賞に出走したが、ここでピーヒュレク騎手が専属契約を結んでいるハンス=ゲルト・ウェルニッケという馬主の所有馬で前年のバイエルン大賞の2着であるMendocinoに騎乗することになり、本ランフランコ・デットーリ騎手に乗り替わった。5頭立ての予定から1頭スクラッチして4頭立てとなり、本が1.4倍、当年のドイチェスダービーSammarcoが3.2倍、本の3走前のレースであるRPグルッペ大賞で勝利したAlter Adlerが6倍、Mendocinoが7.9倍となった。
レースでは2番手で先行して800m地点から自ら動き、直線ヨレながらも一抜け出したが、そこへ大外からMendocinoが強襲。本も止まりはしなかったが最後は相手の伸びが勝り、アタマ差の2着に惜敗した。レース後、デットーリ騎手は「このには重い馬場で前が止まることが必要。悪くはなかったが、4頭立てのレースではなくて彼のスタイルに合ったレースの方が良い。レースを作る上で出来る限りのことはした」と語った。なお、デットーリ騎手は直線で規定回数を1回上回る6発のムチを入れたことが原因で9月18日10月1日の14日間の騎乗停止処分を受けている。

次走は10月2日凱旋門賞。ピーヒュレク騎手契約上の理由で再びMendocinoに騎乗するため、本もデットーリ騎手が続けて騎乗することになった。レースは後方から進め、最後の直線で大外から追い上げたが、前を行くAlpinistaVadeniを捕まえきれず3着。引退レースとしてジャパンカップに出走する可性も示唆されていたが、結局このレースを最後に引退することが発表された。通算16戦6勝・GI3勝。

血統表

Adlerflug
2004 栗毛
In the Wings
1986 鹿毛
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
High Hawk Shirley Heights
Sunbittern
Aiyana
1993 鹿毛
*ラストタイクー *トライマイベスト
Mill Princess
Alya Lombard
Anatevka
Tijuana
2011 栗毛
FNo.9-h
Toylsome
1999 栗毛
Cadeaux Genereux Young Generation
Smarten Up
Treasure Trove The Minstrel
River Jig
Tucana
1999 栗毛
Acatenango Surumu
Aggravate
Turbaine Trempolino
Allegretta
競走馬の4代血統表

クロス:Alya=Allegretta 3×4(18.75%)Northern Dancer 4×5×5(12.5%)、Mill Reef 5×5(12.5%)、Sharpen Up 5×5(12.5%)

関連動画

関連コミュニティ

関連リンク

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
天外魔境II[単語]

提供: ズンドコベロンチョ

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/03/08(土) 15:00

ほめられた記事

最終更新:2025/03/08(土) 14:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP