ルーシー・スティールとは (ルーシースティールとは) [単語記事]

ルーシー・スティールとは、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の第7部「スティール・ボール・ラン」の登場人物である。

とてもあなたはみずぼらしかったけれども、純粋な雰囲気で、細い体でニコニコ大百科か何かをひっぱって行きそうでした。だから話しかけました。

ジョジョの奇妙な冒険・第7部のタイトルでもありストーリーの主軸でもある大陸横断レース『スティール・ボール・ラン』(以降SBR)。
その主催者であるスティーブン・スティールの妻たる女性である。

実家はオクラホマの小さな農家で、ルーシーはその長女として6人兄弟の2番目に生まれた。
ちなみに旧姓はペンドルトンといい、第1部のヒロインたるエリナと同じ姓である。
14歳の幼な妻であり、夫のスティーブンとは親子以上に年齢が離れている歳の差夫婦（35歳差）。
幼少時のルーシーが、プロデュース事業に失敗し落ちぶれていたスティーブンへ言葉をかけた事がきっかけで立ち直ったスティーブンは彼女に恩返しがしたいと考えるようになる。数年後、ルーシーの父が借金地獄へ陥った際にルーシーが借金の形に出されるとスティーブンは彼女の実家を訪れ、父親に「借金の決着を付けさせてもらいたい」と申し出る事でルーシーをマフィアから救出、それからは親子とも友人同士ともはたまた教師と教え子とも違う奇妙な信頼関係のもと生活を共にするようになり、やがて結婚。
また、SBR レース参加者にして保安官を務めるマウンテン・ティムからは純粋に、一人の女性として好意を寄せられていた。

スタンド能力を持たない一般人で、当初は大統領がSBR レース開催に協力した真の目的を知りスティーブンが大統領に利用されている事を偶然知ると、「遺体の在り処が書かれたメモ」を盗み出し、追っ手から逃げ延びながらも「聖人の脊椎」をジャイロ達へ渡す。
その後、レースが終わったら自分達が口封じに始末される事を知るとメソメソ泣き崩れるばかりだったが、「幸せになりたければ自分の手で勝ち取れ」というジャイロの叱咤激励を受け、彼の持っていた「聖人の眼球（右目）」を譲り受けると、ジャイロ達と分かれたのち自分と夫を守るために大統領一派に戦いを挑む。
やがてはホット・パンツの協力で、大統領夫人スカーレット・ヴァレンタインの姿になって大統領が所有していた聖人の遺体を奪う事に成功するが、過程をスカーレットに見られてしまい銃を向けられたため、やむを得ず彼女を殺害。スカーレットに成りすまして大統領に近づくも、正体がバレてしまい危機に瀕したルーシーは大統領を殺害。するも、すぐに大統領がスタンド能力で復活を果たしピンチに陥るが、胎内に宿していたらしい「遺体の頭部」と聖人の遺体が全て集まった事で後述のスタンド能力が発現、ルーシー自身も聖人の遺体そのものに等しい状態となる。
そしてジョニィ達が、聖人の遺体の力を味方につけた大統領を倒した事で遺体と分離、元の身体に戻って夫のスティーブンと再会した。その後、大統領が並行世界から召喚したディエゴがジョニィを破る事を懸念して、列車事故の現場から「この世界のディエゴの」頭部を切断し持ち運び、大統領が用意した遺体格納用シェルターへ先回りした事でジョニィとSBRに完全勝利を収めたディエゴをこの世界から消滅させる、という最後の大活躍を見せた。

SBRの実質メインヒロインにしてお色気担当でもあり、単行本13巻では上半身裸で写った扇情的な表紙イラストを披露、読者を驚かせた。また作中でも運命に翻弄され酷い目に遭ったり、スカーレットには好意を寄せられ顔面騎乗までねだられたほか命の危機のみならず、大統領やディエゴ相手には貞操の危機にも瀕している。
だがしかし、上述の通りスカーレットを殺害し窮地を脱したりディエゴに最後の反撃を試みたりと彼女の活躍の場面も少なくなく、第4部に登場した小学生の川尻早人と合わせて「ジョジョに登場する一般人を舐めてはいけない」という好例の1つとなった。

名前の由来は、イギリスのロックバンド「The Beatles(ザ・ビートルズ)」の楽曲「Lucy in the Sky with Diamonds(ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ)」より。

スタンドを傷つけるな！冬のナマズみたいにおとなしくさせろッ！

涙の乗車券（チケット・ゥ・ライド） 【破壊力：E / スピード：E / 射程距離：E / 持続力：C / 精密動作性：E / 成長性：C】: 全てのパーツが揃った聖人の遺体がルーシーの身体に宿り同化した事で発現した、ルーシーのスタンド能力。
「ルーシーの流した涙が固形化し、それを顔から剥がす事で板状の刃物を形成する」能力を持つ。これに切りつけられても肉体には一切ダメージは無いが、切りつけられた相手は運命を操られているが如く、負傷した部分へ次々と「不幸」が押し寄せてくる。
例えばルーシーを取り押さえようとした冬のナマズ担当医師は左目を切りつけられた事で、左目にガラスが刺さったりドアの縁に左目を打ち付け、最後はルーシーを追いかけようとした拍子に転倒しドアノブで左目を突き刺され絶命した。また、ルーシーに注射を打とうとしたもう1人の医師は警備兵の首に誤って注射針を打ち込んでしまい、そのまま彼の銃の引き金を持つ手が滑った事で右目を撃たれ死亡するという同士討ちを引き起こした。他にも馬車の運転手がルーシーを追って馬車を降りてもやはり何度も何度も負傷して、馬車へ戻らざるを得ないようになるなど、誰一人ルーシーの邪魔は出来ない様相を成している。
スタンド覚醒時はルーシーの意識の中から「切ルンダ・・・　切レ・・・」という謎のささやき声が聞こえていた（正体は遺体を通して語りかける大統領だったが）。
大統領が死亡し遺体がルーシーの肉体から分離した後も、そして第7部完結時点でもこの能力が使用可能であるかは不明。というより、厳密にこの能力が彼女のスタンド能力であると本当の意味で言えるかに関しても甚だ疑問が残る。; スタンド名の由来は、こちらも「The Beatles(ザ・ビートルズ)」の楽曲「Ticket to ride(涙の乗車券)」より。