白痴(はくち)とは、
本項では3.について記述する。
『わが青春に悔なし』以来久々に原節子をヒロインに迎え、前年の『羅生門』にも出演した森雅之、三船敏郎が本作にも引き続いて登場する。
ストーリーは原作のロシアを日本に置き換えたもの。
戦争により精神に障害を負って「白痴」と呼ばれるようになった無垢な男性と復員途中で知り合った金持ちの男が、ある日札幌の写真館で見た美しい女性の姿に一目惚れしてしまう。しかしその女性はある男性の妾となっていて、この曰くつきの女と二人を巡って周囲を巻き込んだ赤裸々なドラマが展開される、というもの。
当初は4時間26分の作品だったが、現在は2時間46分の版が一般的になっている(後述)。
かねてよりこの作品のファンだった黒澤は撮影中も映画化へのプレッシャーによって自殺騒ぎまでおこしかけたらしい。
先に述べたとおり、この作品は元々4時間以上ある大作だった。
元々は第一部、第二部と分割して公開するという構想であったそうな。
しかし、松竹首脳陣はこの映画が当たるとは考えておらず、カットを要請。
そして出来上がったのが3時間2分の版だったが、あまりの評判の悪さのため3日で打ち切る映画館も出てきてしまう。
そこで興行的な収入を得るために更なるカットを要請。
この際に黒澤は「これ以上切るならフィルムを縦に切れ」と言ったと言われる。
そして出来上がったのが、今日知られる2時間46分の版となる。
この当時の黒澤明は、まだ「世界のクロサワ」などと呼ばれる前で国内ではゲテモノ監督としての評判の方が多いくらい(つまるところ、今で言う北野武監督みたいな感じだった)で、この作品の文化的な価値などはまったく考えられていなかった。(現在でもあまり黒澤映画としては省みられることのない存在でもある)
しかし、黒澤が亡くなった1998年に熊井啓監督が独自の調査により『4時間26分の完全版の所在を確認した』と発表。このことは「キネマ旬報’98 10月下旬秋の特別号」に詳しい。
この4時間版は黒澤プロも所有者を把握していると言われるが、少々キナ臭い話があり、「もしこの4時間版が現存するとすれば、それはプリント直後のものを誰かが盗んだのではないのか?」という疑惑がある。
そのためか、DVDなどの説明文にも公式にはこの完全版は存在しないことになっており、黒澤作品の著作権が存在している限り、完全版が発売される可能性は極めて低いといえよう。
今でも、この映画の完全版は存在するともしないとも言われており、一種の都市伝説の類として語られることも多い。
掲示板
15 ななしのよっしん
2022/09/25(日) 15:06:48 ID: OsKlogyixd
確かに廃れた言葉だとは思うけど、自分も>>7の言うアカギって麻雀漫画で
「ああ、そういう意味の精神障碍者を指す言葉があるんだなあ」と何となく知った
アラフォーの自分から見た感想だが
確かに池沼やガイジに比べたら白痴ってマシな言葉に聞こえちゃうわ
でもまあ漢字の「痴」を使ってる時点で悪い意味なのは伝わるか
特定単語にどの程度の悪意が内包されてるかなんて客観的には証明不能だけど
過去に差別用語として使われてた事を知ってる人間がいる以上は
公式文書や広報やアナウンサーみたく幅広いフォーマルな場では使えない単語だろうな
16 削除しました
削除しました ID: mG2ANCOI2/
削除しました
17 ななしのよっしん
2024/04/04(木) 02:12:53 ID: UWswKtCsRL
白痴は実は中古中国語で、日本に渡来してきた
白には空とか中身がないという意味がある
つまり白痴は中途半端な馬鹿が元々の意味で、ニュアンスから記事の意味へなっていったものと思われる
白痴が廃れていったのは、戦後に漢文の素養が失われていったこともありそうだ
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最終更新:2024/12/20(金) 15:00
最終更新:2024/12/20(金) 14:00
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