近鉄百貨店 単語

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近鉄百貨店とは、近畿日本鉄道グループ百貨店である。かつて大手十社の一つに数えられ、今も上位に入る。

東急百貨店と同様、電百貨店屋系百貨店の双方の性格を持っていたが、屋系列の店舗は子会社化された後、全した。

概要

前身は、京都市発祥の百貨店丸物」(まるぶつ)、大阪市上本町で開業した「大軌百貨店」、大阪市阿倍野区発祥の「大鉄百貨店」である。[1]大阪電気大阪鉄道などが合併し関西急行鉄道となった際、両社の持っていた百貨店も統合されて関急百貨店となった。さらに関急が近畿日本鉄道となった後に南海電気鉄道の分離を経て、1948年現在近鉄百貨店となっている。

一方の丸物は最盛期には池袋東京丸物、現・パルコ)や新宿三丁北九州市にも店舗があった。しかし、創業者逝去後より経営が悪化し、1962年伊藤忠商事1966年近畿日本鉄道の出資を受けた。1977年から近鉄百貨店下となり京都近鉄百貨店称し、一時は経営が安定した。しかし、ジェイアール京都伊勢丹ジェイアール名古屋タカシマヤの出店やその対策のため経営不振になり、2001年には近鉄百貨店本体に吸収合併された。丸物時代に開店した京都店・岐阜店・枚方店は2012年までに全て閉店している。

近鉄百貨店の子会社であった四日市店や和歌山店は後に装が奏功して地域一番店となり直営店化され、世の趨勢とは逆の経歴を辿っている。これは通常、強化エリア外の地方店舗は運営方針の相違から子会社化されることが多いが、近鉄の場合地盤の営業強化エリア子会社があったため)。

また、丸物のみならず、近鉄百貨店も関西以外では吉祥寺1975年開業の東京近鉄百貨店)や大分県別府市にあった。「ひらかた丸物」や現存する和歌山店同様、瀬戸内海周辺エリアとした全展開のためである。吉祥寺東京店を2001年閉店し、関西東海のみの百貨店となった。関連会社で山口県周南市所在した近鉄松下百貨店2013年閉店している。

主な店舗

あべのハルカス近鉄本店(元:あべの橋本店)

大阪市阿倍野区天王寺あべの橋エリアに位置する旗艦店。その名の通り、暫定日本一超高層ビルである「あべのハルカス」の下層階を占める巨大百貨店。売り場面積は10万メートルと、それまで最大だった松坂屋名古屋店を抜いた。なお、装以前から売上1000億円をえる店舗である。

しかし、しばらくは店舗面積の割に売上が振るわず、幾度となくテコ入れが行われたが、ミナミの混雑ぶりに嫌気が刺した中国人観光客のシフトなどで、急速に売上が伸び、回復した。

上本町店

天王寺区上本町六丁目(上六)にある。大鉄百貨店を前身とする百貨店であり、本社が置かれている(かつては本店だった)。内競合他店の増床などがあるが、上本町界内屈バスターミナルとして活用され、富裕層が多く、一定の顧客と売上が見込めているため、閉店の話は全く出ていない。増床も全く行っていなかったが、専門店ビルYUFURAを増結した。

奈良店

地域店舗の代表的存在で、場所はセレブが多い大和西大寺駅前にある(近鉄奈良駅前ではない)。元々からの直営店であり、店舗面積も約3万メートルそれなりに広い。また、奈良県内には他に橿原大和八木)、生駒にもあるなど全に近鉄テリトリーであるそごうの出る幕なんてなかった)

四日市店

元は中部近鉄百貨店の店舗であったが2009年に直営店化。近鉄四日市駅ビル内にあり、売上は三重県内で一番高い。また、三重県は名桔梗が丘にもあったが、都心回帰や郊外店舗との競争などで売上が減少し、閉店した。

和歌山店

元は子会社和歌山近鉄百貨店であったが、からワンブロック離れていたため、万年二番手に甘んじていた。1987年に移転、大幅増床を実施してからはそれまで地域一番店の丸正百貨店(本町、現在破産)を追い抜き、和歌山の商業勢図を本町から前に塗り替えた。売上も奈良店に遜色ない規模となり、2009年には直営店になり現在に至る。

現在和歌山市一の百貨店であるが、和歌山私鉄バス会社など南海グループテリトリーである。なのに、関連の深い高島屋和歌山市駅ビルにあった)でも、関西地盤の大丸(本町三丁にあった)でもなく、細々とやってきた近鉄だけが残るという不思議な現が起きてしまった。

草津店

滋賀県草津は、今や県庁所在地大津市ぐ勢いで発展しており、その核となる商業施設。JR草津駅前にあり、西武テリトリー(創業者の出身地ゆえ、滋賀西武グループが強い)の滋賀に殴り込んでいる。かつての「京都近鉄百貨店」の京都店・岐阜店の空白域を埋めることや草津には近鉄グループの関係者が多く住むことが出店理由と言われている。実際、京都近鉄百貨店の子会社が出店したため、「丸物」の末裔ともいえる。

近鉄パッセ

名古屋市名駅エリアにある近鉄名古屋駅のターミナル専門店ビル現在運営は近鉄百貨店が行っているが、1999年装によって専門店となった。

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関連項目

脚注

  1. *大軌百貨店開業前には「三笠百貨店」という百貨店が同所に所在していた。これは近鉄の前身である大阪電気運営していたわけではなく、大軌上本町駅ビルにテナントとして貸していた別資本の企業である。テナント貸借時に「大軌側の都合でいつでも契約解除できる」という内容の契約を結んでおり、三笠百貨店の成功により大軌本体が百貨店経営に乗り出す方針となり、三笠百貨店閉店・退去させその跡に作ったのが大軌百貨店である。
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