奈良県とは、古の都である。かつては大和と呼ばれた。
近畿地方の内陸県。大阪府や京都府へ就労者や学生を送り出すベッドタウンが多い。
人口(人) 1,292,467(推計、令和6年2月1日現在)
基本的にゆるやかな田舎風土であるが、自動車道、国道バイパス、JR、近鉄と交通網が充実しており、大都市の京都、大阪、そして神戸、名古屋にも鉄道一本で行けるため、わりと便利で都会的な生活が送ることができるので人気がある。
風土の大半は山林で、特に県の南部は国内屈指の秘境エリアでもあるため、県北部の盆地地帯、県面積の2割ほどのエリアに、県人口の9割近く、約130万人近くが住んでいるという、可住地の人口密度は相当高い県である。
2010年が平城遷都1300年にあたる事にちなみ、マスコットに奈良県の顔である「鹿」と「大仏」をモチーフにした「せんとくん」が選定されたが、キャラがカオスすぎる、大仏様への侮辱ではないかなど批判が相次ぎ、奈良県のいろいろな団体、個人からキャラクターの発表が相次いだ。
古事記(「大和は 国のまほろば たたなづく 青がき 山ごもれる 大和し 美 (うるわ)し」が特に有名)、万葉集などが編纂されるなど、日本文学の原点が生まれたことでも有名。古い家屋や寺が多く現存しており、今でも人が使用している物が多い。
世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」「古都奈良の文化財」「紀伊山地の霊場と参詣道」と3件(「紀伊山地……」は構成の1/3ほどだが数が多い)も登録数あり、日本一の多さになっている。
元は教派神道とされていたが、現在では神道ではなく各種宗教を名乗っている『天理教』の総本山があり、奈良県、特に天理市にはその信者が多い。また天理教は一年に一度世界中から大量の信者を召集するため、天理市には彼らのための住居や施設が多くある。
神話では神武天皇が橿原神宮で即位したのが日本の始まりとされている。
三世紀から四世紀ごろ、この地方の豪族が急速な強大化をとげる。彼らは周辺地域を制圧し、日本国の礎となるヤマト王朝を築いた。その後、現在の橿原市や明日香村の一帯にたくさんの都が作られる。
特に694年に完成した藤原京は、中国風の都市計画をとりいれた本格的な都として栄える。710年には平城京遷都。この後、宗教勢力が政治に介入し始める。784年、宗教勢力の政治介入を避けるために都が長岡京へ移される。これ以後、奈良に都が置かれることはなくなり隣の京の都が大きく繁栄するように。ただし長年根付いていた仏教などの強力な宗教勢力はそのまま残り、農民を支配し続ける。
平安時代から室町時代において、特に目立った事件は起きない。この時代に関しても、吉野に反中央勢力(南朝)が長年に渡って置かれ続けていた事、奈良時代の寺社仏閣が依然として強大な勢力を誇っていた事には注目されるべきである。
戦国時代には寺社の影響力の下、大和国人同士での小競り合いが続き、長らく大和を統一する勢力が生まれなかった。その為、松永久秀等多くの武将たちが侵入してくる。が、ほとんどは強力な支配勢力になれず、豊臣秀吉の時代になってようやく平定される。江戸時代は幕府の直轄地(奈良奉行、五条代官)がおかれ、郡山藩や高取藩などの中小藩が存在していた。
明治維新後、かつて首都が置かれていたという理由で「奈良府」が設置されるも、あまりにも存在感が薄かったため「奈良県」という形に落ち着いた。と思ったら明治9年に堺県に編入されてしまい、さらにその堺県も大阪府に編入されて明治20年に再設置されるまで10年以上奈良県が消滅していた時期があった。(下図)
明治4年 | 明治9年 | 明治14年 | 明治20年以降 |
19世紀後半から鉄道が整備され始め、寺社仏閣の多い奈良県は観光地として栄えていくこととなる。特に1940年の紀元2600年祭のときには天皇家と縁の深い橿原神宮に多くの参拝客が訪れた。
昭和の初期から、奈良県は大阪府のベッドタウン化の兆しを見せ始める。その後ほとんど被害もなく大東亜戦争(太平洋戦争)が終結すると、高度経済成長に乗って一気にベッドタウン化が進む。
とはいえ、1960年の奈良県の人口は70万代であり、日本でもワースト5(鳥取、福井に次いで人口が少なかった)に入る人口の少なさだった。この過疎県が発展したのはやはり近鉄の力が大きく、近鉄大阪線、近鉄京都線などの沿線から人口が増加していった。
一方で、JRは完全に近鉄の後塵を拝しており、過去に国鉄特急「あすか」が走ったのみで、2022年現在、沖縄県を除いてJR特急、新幹線が一本も走っていない唯一の県となっている。隣の三重県も同様に近鉄優位のため、奈良県と三重県は「近鉄王国」とも呼ばれている。バスも県内の9割以上が近鉄グループ運営となっており、JRを除いた県内の鉄道・バスほぼ全てを近鉄が握っている。とはいえ近鉄グループが奈良県と特別な関係にあるわけではなく、事実補助金なども出ていない。
現在の奈良県は、日々、大阪や京都に大量の人を送り込み、代わりに多くの観光客を引き寄せる静かな土地であるが、現職の荒井知事の外国人優遇政策(県立施設の一部無料等)や各自治体の外国人に参政権を付与する動きが県民や市民に周知されないまま活発化しており、要注意である。
説明からも分かる通り、北西部は近鉄やJRによって開かれたベッドタウンと文化財の宝庫、一方、北東部と南部は山深い過疎の山村ということがおわかりいただけると思う。
(以下は県庁所在地市を筆頭で、市町村ごとの大きな順、各市町村内の順は五十音順)
言わずとしれた平城京ありし古都。その「古都奈良の文化財」(世界遺産の8つもの寺社)と記事化されているほど。2023年出土した蛇行剣(出土剣国内最大)などの富雄丸山古墳もこの地。梅の名所(月ヶ瀬梅林)で有名な月ヶ瀬村や名阪国道の道の駅針テラス(T・R・S)がある都祁村も奈良市に吸収された。最近2017年12月ではこの地に開業した、スターバックスコーヒー奈良鴻ノ池運動公園店がその美しさで話題になった。
詳しくは奈良市を参照。
近鉄奈良線沿線にある大阪市のベッドタウン、そして学園都市、高級住宅地として発展しており、人口は県内3番目、10万以上となっている。信貴生駒スカイラインで大阪府大東市、八尾市と繋がっている。奈良府民率は県内一高い。高山地区では茶筅が伝統的な産業となっている。生駒山は古の時代から行楽地、保養地、そして信仰の地として知られ、ただ一つ残る近鉄系遊園地の生駒山上遊園地や生駒聖天で知られる宝山寺などがある。
詳しくは生駒市を参照。
大宇陀町と榛原(はいばら)町、室生(むろう)村が合併して誕生した町。室生は女人高野としても、日本最小の国宝五重塔でも、シャクナゲなどの花の寺としても知られる室生寺で名高い。宇陀は薬売りで知られた町で、松山地区には今も薬売りで繁栄した古い町並み(重伝建)が残る。また、この辺りは吉野葛が名産となっている。
詳しくは宇陀市を参照。
近鉄南大阪線が通り、大阪市のベッドタウンとして発展した町で単独市制を果たしている。サッカー選手の楢崎正剛や女優の吹石一恵などの出身地。
詳しくは香芝市を参照。
近鉄橿原線や近鉄大阪線がクロスする位置にある都市で、人口は奈良市に次ぐ。天皇家とかかわりが深く、橿原神宮が明治時代に造営され、初詣の参拝客は県内では春日大社に次ぐ。今井町は日本最大級の古い街並みが密集する重伝建地区で、およそ500棟も伝統的建造物となっている。
そして京奈和自動車道はあとこの橿原市さえつながれば開通なのだが、山程の遺跡が地中に埋まっているため、難航している。また、市街地からは大和三山(皆日本遺産)の畝傍山、耳成山、天香久山が一望でき、国定公園の一つとなっている。
詳しくは橿原市を参照。
葛城山(大和葛城山)の麓にある新庄町と當麻(たいま)町が合併して誕生した都市。近鉄南大阪線とJR和歌山線が通る。當麻寺(国宝、日本遺産)は県内有数の名刹。
五條市と西吉野村・大塔村が合併したために、歪な市域となっている。五條はJR和歌山線が通る、県南部の拠点都市であり、和歌山県橋本市とのつながりが深い。日本一の柿の産地で、五條はハウス柿、西吉野は富有柿で有名。柿の葉寿司の本場の一つで、有名な「たなか」と「ヤマト」はここから始まった。また、ミョウガも特産品として知られる。賀名生(あのう)梅林は奈良三大梅林の一つ。五條新町にも重要伝統的建造物群保存地区がある。
詳しくは五條市を参照。
よく「ごしょ」市と読み間違えられる。金剛山の麓にある都市で、山麓にはツツジの名所で名高い葛城高原が広がり、一言さん(葛城一言主神社)など神社が多い。全国屈指のラグビー強豪校、御所実業高校があり、ラグビーで町おこしをしているとともに、毎年天理高校と全国大会出場の切符を賭けてデッドヒートを繰り広げている。
詳しくは御所市を参照。
近鉄大阪線沿線の都市で沿線の交通要衝、大和川源流の地。桜井という市名より国内最古といわれる神社、大神(おおみわ)神社や三輪そうめんの方がおそらく有名。また国内最古級の今度は前方後円墳、箸墓古墳(纒向遺跡の一つ)もこの地。他にもボタンの名所、長谷寺や紅葉の名所にして十三重の塔でも有名な談山神社もあり、観光資源は豊富。市南部の多武峰(とうのみね)は乙巳の変(昔の言い方だと大化の改新)や南北朝時代の戦乱など、様々な激動の舞台となっており、歴史マニア垂涎の地である。この地であげた箇所の大半が日本遺産に指定されている。ここの公式ゆるキャラ(ひみこちゃん)はアニメ化され、活躍(?)している。
詳しくは桜井市を参照。
天理教と天理大学の町。天理高校も野球やラグビー、柔道の名門として有名。天理ラーメンはここの体育会系学生向けのスタミナ料理としても定番。近畿随一のイチゴ産地でもある。国内屈指の古社である、国宝石上(いそのかみ)神宮もこの天理にある。県民憩いの温泉場で関西人ホイホイとしても知られる奈良健康ランドもここにある。
詳しくは天理市を参照。
JR大和路線沿線にあり、金魚の町として全国的に有名な都市。金魚が泳ぐ電話ボックスや金魚すくい全国大会なども有名。イチジクも特産する。紫陽花で有名な矢田寺(金剛山寺)があるのもココ。元は譜代大名柳沢氏の城下町であり、郡山城跡も観光地となっている。
詳しくは大和郡山市を参照。
JR和歌山線とJR桜井線の結節点にある都市。かつては木綿の集散地に端を発する繊維産業が盛んで、靴下やパンストなどの生産が盛んだったが、安価な輸入品に圧され、ジリ貧状態。加護亜依の出身地。
日本で3番めに小さい町。町名の由来は古代の荘園名から。かつてはイグサ栽培が盛んで、ろうそくの芯(燈芯)生産が盛んだったこともあり、今も脈々と技術が伝えられている。また、かかしで町おこしを始めており、高さ12メートルに及ぶ聖徳太子のカカシがある。昭和の陶工、富本憲吉の出身地。
難読地名だが、知名度が高いので、かなりの人が読める。また、世界最古の木造建築として知られる世界文化遺産(法隆寺地域の仏教建造物)法隆寺は誰でも知っているが、それがこの町にあることの方が、関西以外では案外知られていなかったりする。同じ世界遺産、法起寺のことも忘れてあげないでください。
詳しくは斑鳩町を参照。
県内のJR駅で最も乗降客が多いJR王寺駅を擁する鉄道の町(近鉄を含めても県内3位)。それゆえ、下手な都市より発展しているといわれており、町なのにDID(人口密集地区)がある。また、かつては一帯の町を合併し、西和市を作る構想があったが、肝心の王寺町が合併を拒否したため、雲散霧消した(小倉北区のない北九州市のようなものといえば、どれだけ合併のメリットがないかおわかりいただけるだろうか…)。
吉野川の中流に位置する町。大阿太高原は近畿随一の梨産地で、戦時中には勝利(かちどき)梨という名前で売って大成功を収めている。
近鉄田原本線沿線の町で、名の通り川の合流点。それゆえ五穀豊穣、水の神様として名高い廣瀬大社が鎮座する。古墳も多い。また、牛島和彦はこの地で生まれた(大阪府大東市育ち)。
近鉄橿原線沿線の町。貝ボタンの生産が盛んで全国の8割を占めている。観世流能楽の発祥地。
鉄道は通らないが、JR王寺駅から近い関係で、西大和ニュータウンが造成され、県内で2番めに人口密度が高い。
名の通り古墳の多い町で、巣山古墳は特別史跡。近鉄南大阪線沿いにあり、真美ヶ丘ニュータウンが造成され人口も急増した。竹取物語の翁「讃岐造」が住んでいたとして宣伝しているがこちらも浸透はいまいち。
近鉄生駒線沿線にあるベッドタウン。隣町平群町との境目側にある信貴生駒スカイラインにより、生駒市、大阪府大東市、八尾市と繋がっている。紅葉の名所、そして風の神様で知られる龍田大社(日本遺産)が鎮座し、河合町の廣瀬大社と対になっている。また、古くから草履や雪駄の産地として知られている。
吉野川中流の町で、一帯の商業中心地。栃原地区では柿を特産する。吉野杉の間伐材を用いた割り箸のシェア日本一。広橋梅林は奈良三大梅林の一つ。この下市も売薬業で栄えた歴史があり、古くから漢方薬原料の栽培が盛んだった。
近鉄吉野線が通る。日本三大山城と謳われ、国内最大規模の山城として名高い高取城跡がある町。また、西国観音霊場6番札所の壺阪寺(南法華寺)もある。製薬業で有名で、富山や鳥栖と並び、売薬系の企業が多い。
近鉄橿原線と田原本線との交通結節点。弥生文化を代表する遺跡であり、独特の楼閣が知られる唐古・鍵遺跡が有名で、ミュージアムもある。桃太郎出身地という、岡山県民に喧嘩を売らんばかりの宣伝も行っているようだが、ほとんど浸透していない。
難読地名の一つ。国宝の縁起絵巻で有名な信貴山朝護孫子寺(世界一大きい寅のはりぼても)が鎮座する地。長屋王の墓があり、島左近ゆかりの地(伝承)からこの2人をマスコットキャラクターにしている。特産は小菊、ブドウ、最近はイチゴ(ブランド名「古都華」)。
近鉄橿原線沿線にある、日本で2番目に小さい町。皮革産業、特にスポーツ用品、特に野球用のグラブやミット、スパイクなどの生産が盛んな町で、ふるさと納税返礼品もスポーツ用品が選べたりする。かつては有名海外ブランドからも発注が来るほどで、全国からも職人が集まってきたほどであったが時代の流れとともに職人は激減。しかしながら、現在も若い職人希望者が全国から訪れる場所となっている。
近鉄吉野線の終点吉野駅があり、ひと目百万本ともいわれる日本一の桜(ヤマザクラ)の名所にして、修験の山としても名高い吉野山で知られる町。そのため、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の奈良県下霊場側最多数を誇る。桜開花シーズン中は多数の花見客で賑わい、玄関口の近鉄吉野駅と吉野ロープウェイは混雑を極める。夏場も川遊びなどで観光客が訪れる。吉野山は文化財の宝庫でもあり、金剛山寺や如意輪寺などがある。また、この吉野も柿の葉寿司の名所(日本遺産)であり、数店が軒を構える。近年は近鉄も吉野の観光に力を入れ始め、観光列車「青の交響曲」を運行。漫画「咲-saki-」シリーズの舞台にもなったことから聖地巡礼を行うファンもおり、企画列車が運行されたこともある。
県の中央に位置し、中央律令国家誕生地といわれ、飛鳥時代の史跡が数多く発見される村。古墳群が有名で、石舞台古墳、キトラ古墳、高松塚古墳などがあり、他に飛鳥寺、西国観音霊場の岡寺に橘寺、飛鳥京跡などがあり、世界文化遺産化を目指す動きもある。大阪・奈良の遠足の定番。日本遺産の建物、一帯になっているところが非常に多い。日本三大奇祭おんだ祭りが毎年2月の第一日曜日に行われる。詳細は記事参照のこと… 球界の妖精、荻野貴司もここで生まれた。
関西随一の避暑地として知られる大台ケ原がある山間の村。国道169号線が通っている。だが、ここは日本屈指の多雨地帯のため、晴れたら本当に幸運としか言いようがないほど曇りや雨が多い。ほかに、道の駅の上北山温泉のほか、秘湯の小処(こどころ)温泉もある。
名の通り吉野川(紀ノ川)の源流域に位置する村。国道169号線が通り、ツアラーが多い。かつて、あわや日本のバイオントダム化しそうになった大滝ダム沿岸に柿の葉寿司の名店(日本遺産)が数軒あり、古くからの製法を今に伝える店も。入之波(しおのは)温泉は紀伊山地に佇む秘湯として人気がある。
県の中心部に位置する山間の村。林業が盛んだが、森林率97%という山中にあるため過疎化が著しい。道の駅のこんにゃくや、深山そばが人気。
バスフィッシングの名所として知られる池原ダムで知られる山間の村。国道169号線と国道339号線の合流地点になっている。不動七重滝などが景勝地。また、東西には酷道ならぬ国道425(死にGo)号線が貫くが、近年の災害続きでまともに通過できる日は限られている。
近畿地方随一のススキの名所、曽爾高原がある村。しかし、すり鉢状の盆地になっているので、高原だからといって避暑地を期待すると、その想像を覆す蒸し暑さに裏切られる。
修験の地、大峯山の山麓に位置する高原の町。洞川(どろがわ)温泉は古い旅館街(日本遺産)が風情を醸し出しており、胃腸薬の陀羅尼助も有名。清流で知られ、また清水が湧き出る場所もあり、イワナやアマゴといった川魚も名物。夏になると関西の避暑地として賑わい、国道や県道が大渋滞する。世界遺産(紀伊山地の霊場と参詣道)熊野古道の一つの道、大峯奥駈道(参詣道側として)のスポット(大峰山もその一つ。大峯山寺は霊場側として)が県内最多。
日本一広い村としてPRしており、平成の大合併のときにその文言が言えなくなるのでないかと危惧していたら、むしろ全国の村はどんどん消えたため、今もなお、その文句は健在である。奈良県の2割弱の面積を十津川村が占めている。世界遺産熊野古道の一つの道、小辺路のスポットがその面積から県内最多となっている。
古も今も吉野杉で繁栄した林業の村であり、あちこちに集落が点在する。また、十津川温泉、湯泉地(とうせんじ)温泉といった温泉地が多く、全国で偽装問題が発覚した頃に源泉かけ流し100%宣言をしている。
日本最長の生活用吊り橋として有名な谷瀬の吊り橋もあり、新聞配達のカブは毎日ここをそのまま通る。また、熊野三山の奥の院と伝わる玉置神社(世界遺産)は鬱蒼としたスギ林に囲まれた神社で、雲海に包まれた幻想的な光景で人気が高い。野猿は人力のロープウェーで、これも観光地として巷の人気を集める。
なお、北海道の新十津川町はこの十津川村が水害を受けた住民らが新たに開拓し切り開いた地であり、今も交流が行われている。
詳しくは十津川村を参照。
奈良のチベットで、奈良県で最も人口が少なく、そして奈良市から最も遠い村。かつて村の公式サイトで、葛城山地をバックにした大阪市街を撮影し、この向こうに天空の村はありますという自虐的なPRをしていた。
実質、奈良県より高野山のある和歌山県高野町と密接な関係を持っている。奈良県からはかなり狭く、酷道マニアが泣いて喜ぶほど狭隘な区間が多いが、和歌山県の高野龍神スカイラインから簡単に中心地に辿り着くことができ、大型バスが離合なく通れるほど道も広い。高野山の奥の院といわれる立里荒神社がある。特産は高野山から伝わり、その高野山に卸していたといわれる高野豆腐や清流を利用したワサビなど。
高見山地の山麓に位置する山あいの村。ニホンオオカミが最後に捕獲された地にちなみ、マスコットもオオカミとなっている。丹生川上神社中社が鎮座(上社と下社も別の町にある)し、降雨の霊験で知られる。
高見山地に面した地味な村。みつえ青少年旅行村が隠れた人気を誇っている。高原地帯にあるため冷涼でその気候を生かした野菜栽培が盛んで、特にホウレンソウは名の知れたブランド産地にもなっている。
県の北東部、名阪国道が通るが、のどかな山あいの村。県を代表する大和茶の茶処でもあり、茶粥や茶そうめんが名物。
日本で最も宿泊客が少ない県となっており、宿泊客の増加も課題となっている。とはいえ、奈良県は最高で40m以上の高層建築を建てられないという景観保護条例があるため、また、基礎工事を行うたびに歴史的に貴重な遺跡ばっかり出てきて(これを無視すると長屋王の呪いにかかる)これが大規模なホテル、旅館建設を妨げている。また、大型ホテルの多い大阪、京都、そしてリゾートホテルが多い三重(特に志摩)や温泉資源に恵まれた和歌山(特に白浜)にまで宿泊客を吸い取られている現状がある。
なお、温泉資源はそこまで貧弱ではなく、古い宿坊が軒を連ね風情を醸し出している洞川(どろがわ)温泉や源泉掛け流し100%宣言をしている十津川温泉を筆頭に、秘境の温泉地も多い。だが、どこも宿泊施設のキャパが少なく、また周辺観光地に遠いため、有効な宿泊客確保には至っていないのが現状である。平地で交通アクセスが比較的いい場所にホテル併設の奈良健康ランド(大和温泉)もあるが、こちらは大衆温泉としての色が強い。
かつて東京で行った奈良の魅力アンケートでは「おいしい食事」が最低ランクかつ回答者の訪問回数に比例して評価が下がったという。
表題の言葉は、かつて志賀直哉が随筆「奈良」に(奈良は)「食ひものはうまい物のない所だ」と記したことから広まったとの一説がある。ただ、志賀は「蕨(わらび)粉や豆腐、雁擬(がんもどき)は評判が良い」とも書き、奈良の食べ物を全否定していない。が、いつのころか冒頭の一文がひとり歩きし、八十年余り経た今も奈良に対する「呪(しゅ)」のようになっている(奈良新聞より)。
ここの記事上記のように郷土料理は比較的たくさんあるが、例えば大阪のたこ焼きといった汎用性の高いローカルフード、新鮮な海の幸、極上のブランド畜産品みたいな訴求力の高い特産品に欠けるからなどなど色々な理由が言われている。奈良県側もこの現状を重く見て、新しい郷土料理を募集したりした。最近ではミシュランが25店舗に星を出し(三ツ星1、二つ星3)、「奈良にうまいものあり!」とミシュラン幹部が宣言した。
一方で、ラーメンに関しては彩華ラーメン、天理スタミナラーメン、まりお流らーめんなど無鉄砲発祥の地であり、個性的なラーメンも多く関西随一のラーメン激戦区である京都にも引けを取らない程。相撲レスラーサイズで有名なレストランチェーン、ベビーフェイスプラネッツも1号店は奈良である。近年は近鉄奈良線の富雄駅周辺がラーメン激戦区として知られている。
鉄道路線は、西日本旅客鉄道(JR西日本)と近畿日本鉄道(近鉄)の2社が存在する。利便性や利用者数は近鉄が圧倒的に優位であり「近鉄王国」の別名もある。県内のJR乗車人員最多は、奈良駅ではなく王寺駅となっている(コロナ禍以前の2019年のランキングで、王寺駅が37位なのに対し、奈良駅はベスト50にも入っていない)。
JRは2006年のダイヤ改正で急行かすが(関西本線)が廃止されてのち、2024年のダイヤ改正で通勤特急らくラクやまと(奈良~新大阪 平日運行)が新設されるまで、18年間定期運行される優等列車が存在しなかった。(観光シーズンは土休日に臨時特急「まほろば」が運行されている)
東海旅客鉄道(JR東海)は奈良県内にリニア中央新幹線の駅を設置する意向であることを表明している。
奈良県内に鉄道が開通したのは1890年(明治23年)のことであり、大阪鉄道(関西鉄道と合併の後、国有化。現在の関西本線)の手によって奈良駅が開業した。しかし、関西本線は生駒山地の南側を大きく迂回しており、1914年(大正3年)に生駒山地をトンネルでぶち抜き、大阪市と奈良市を直線で結ぶ大阪電気軌道(大軌、現在の近畿日本鉄道)が開業すると、所要時間の短い大軌が優位になった。
また近鉄はその広範囲な鉄道網を活かして特急ネットワークを構築しており、奈良県内の主要駅から大阪、京都、三重、名古屋へほぼ乗り換えなしで行くことができる(近鉄奈良線の快速急行を使えば甲子園や神戸三宮へも一本で行ける)。
近鉄奈良線、近鉄京都線、近鉄橿原線の駅である大和西大寺駅は切り替えポイント数日本一として知られるカオス駅。ただここの列車扱いがダイヤのネックとなっていたため、立体交差化事業が進行中。完成は2060年頃と見込まれている。
バスは、奈良交通バスグループ(奈良交通・エヌシーバス)が歴史的経緯から、県内のバス路線の9割近くを牛耳っている。 ほかに以下の事業者も乗り入れているが、走行区間はいずれもそこまで長くない。
このうち、奈良交通バスグループ・近鉄バス・三重交通バスグループは近鉄グループの一員。奈良県内のバスは近鉄王国支配下と言っても過言ではないだろう。
近年不採算路線がコミュニティバスに転換されているため、奈良交通の路線バスが消滅した町村がある。(川西町、三宅町、下北山村など)
在阪テレビ局・ラジオ局の多くは生駒市にある「生駒山」の山上・中腹に送信所を設置している。
以下の放送局が電波を発信している。
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