M∀LICE

M∀LICE（マリス）とは、遊戯王OCGのテーマである。英語名は「Maliss」

概要

2024年8月24日発売「デッキビルドパック クロスオーバー・ブレイカーズ」にて登場。

このパックには新テーマとして「竜華」「ライゼオル」「M∀LICE」の3テーマが登場。このうちライゼオルとM∀LICEは非常に強力なテーマであったため、登場から約半年間OCGの環境を支配した。

闇属性・サイバース族でLモンスターが登場しているため、既存のサイバース族Lモンスターと相性が良い。その上、このテーマは他のサイバース族と異なり除外状態を駆使して展開する。

メインモンスターの共通効果は以下の通り（例外有）。

このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：（固有効果１）。
(2)：このカードをリンク先とする「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスター（に固有効果２を付与する）。
(3)：このカードが除外された場合、３００ＬＰを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
このターン、自分はＬモンスターしかＥＸデッキから特殊召喚できない。

(2)の効果でテーマのLモンスターに効果を付与しつつ、(3)の効果で自身が除外されても蘇生可能。
但し、(3)の効果は名称ターン1効果であり、「ふわんだりぃず」「クシャトリラ」と異なり除外状態からの回収手段が乏しい点に注意したい。

リンクモンスターも除外された場合、900LP払って蘇生＋効果適用が可能となる。

罠カードはフィールドのM∀LICEモンスターを除外させることで、セットしたターンでも発動可能。
これによってサクリファイスエスケープ＋除外時の効果に繋げるプレイングが可能となる。

名前の由来はMalice（英：悪意）＋Aliceであり、元ネタはルイス・キャロル作「不思議の国のアリス」、マルウェア（Malicious＋Softwareの造語）、暗号通信の方向(Alice and Bob)など色々。

デッキ構築

M∀LICEは除外からの蘇生時の縛りを考えるとLモンスターを中心に採用していきたい。その上でサイバース族御用達の《スプラッシュ・メイジ》を採用することを考えると、EXデッキはサイバース族のLモンスターが中心となる。非サイバース族には誘発ケアが可能な《召命の神弓-アポロウーサ》が用いられる。
《アクセスコード・トーカー》で墓地のM∀LICEのLモンスターを除外させることで、そのモンスターを蘇生させるプレイングも可能。

メインデッキもM∀LICEカードと汎用サイバース族が中心となる。例外として「ビーステッド」モンスターは相手ターンで墓地のM∀LICEを除外して蘇生させる起点役として有効。

魔法カードであれば2枚ドロー＋闇属性除外の《闇の誘惑》、サイバース族をサーチする《サイバネット・マイニング》、任意のカードを除外する《封印の黄金櫃》が候補に入る。
罠カードは《霊王の波動》との相性が良いが、一部サイバース族モンスターの効果が発動出来なくなるので注意。

《ディメンション・アトラクター》《次元の裂け目》《マクロコスモス》による除外適用も、M∀LICEなら除外状態からの蘇生に繋げることが可能。

リミットレギュレーション

OCGでは2025年4月に《M∀LICE＜P＞Dormouse》と《ディメンション・アトラクター》が制限カードに指定。更に7月の制限で《召命の神弓-アポロウーサ》が禁止カードに指定された。

半年間環境を席巻した割には規制が緩いと思われるかもしれないが、同年3月に登場した「デッキビルドパック ジャスティス・ハンターズ」の3テーマが環境を支配している。反面、M∀LICEはライゼオルと共に環境トップから陥落した（2025年6月時点）。

マスターデュエルでは2025年7月4日に登場。

カード一覧

メインデッキのモンスター

＜Ｐ＞はポーン（兵隊）。チェスにおいて最も低価値の駒。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｐ＞Ｃｈｅｓｈｉｒｅ Ｃａｔ/Maliss <P> Chessy Cat》
効果モンスター
星３/闇属性/サイバース族/攻1500/守 300
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：自分メインフェイズに発動できる。
手札から「Ｍ∀ＬＩＣＥ」カード１枚を選んで除外する。
その後、自分は２枚ドローできる。
(2)：このカードをリンク先とする「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターが戦闘で破壊したモンスターは墓地へは行かず除外される。
(3)：このカードが除外された場合、３００ＬＰを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
このターン、自分はＬモンスターしかＥＸデッキから特殊召喚できない。

(1)の効果は手札からM∀LICEカード１枚を選んで除外しつつ2枚ドロー。
(2)の効果はテーマLモンスターが戦闘破壊したモンスターに対し除外を適用する効果。

探索用自律AI・Ｍ∀ＬＩＣＥの一体で、常に笑顔を崩さない個体（ザ・ヴァリュアブルブックEX5より）。

元ネタは「不思議の国のアリス」に登場する「チェシャ猫」。
ITにおける「ポップアップ」「ブラクラ」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｐ＞Ｗｈｉｔｅ Ｒａｂｂｉｔ/Maliss <P> Chessy Cat》
効果モンスター
星３/闇属性/サイバース族/攻1200/守 300
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
同名カードが自分の墓地に存在しない「Ｍ∀ＬＩＣＥ」罠カード１枚をデッキから自分フィールドにセットする。
(2)：このカードをリンク先とする「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは０になる。
(3)：このカードが除外された場合、３００ＬＰを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
このターン、自分はＬモンスターしかＥＸデッキから特殊召喚できない。

(1)の効果は召喚・特殊召喚時に墓地に存在しないM∀LICE罠カードをセットする効果。
(2)の効果はテーマLモンスターの戦闘ダメージを0（自身のみ）にする効果。

探索用自律AI・Ｍ∀ＬＩＣＥの一体で、真面目な性格（ザ・ヴァリュアブルブックEX5より）。

元ネタは「不思議の国のアリス」に登場する「白ウサギ」。
ITにおける「ロジックボム」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｐ＞Ｄｏｒｍｏｕｓｅ/Maliss <P> White Rabbit》
効果モンスター（制限カード）
星３/闇属性/サイバース族/攻 900/守 300
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を除外する。
このターン中は自分フィールドの「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスターの攻撃力が６００アップする。
(2)：このカードをリンク先とする「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターは効果では破壊されない。
(3)：このカードが除外された場合、３００ＬＰを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
このターン、自分はＬモンスターしかＥＸデッキから特殊召喚できない。

(1)の効果はデッキからM∀LICEモンスターを除外する効果。これにより追加のM∀LICEモンスターを呼び寄せてL召喚に繋げることが可能。
(2)の効果はテーマLモンスターに効果破壊耐性を付与する効果。

探索用自律AI・Ｍ∀ＬＩＣＥの一体で、大人しい性格をした個体（ザ・ヴァリュアブルブックEX5より）。

元ネタはは「不思議の国のアリス」に登場する狂ったお茶会メンバーの「眠りネズミ」。
ITにおける「DoS攻撃」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｐ＞Ｍａｒｃｈ Ｈａｒｅ/Maliss <P> March Hare》
効果モンスター
星３/闇属性/サイバース族/攻 600/守 300
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードが手札に存在する場合、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分の手札・墓地からこのカード以外の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」カード１枚を除外し、このカードを特殊召喚する。
(2)：このカードをリンク先とする「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターを相手は効果の対象にできない。
(3)：このカードが除外された場合、３００ＬＰを払い、
自分の除外状態の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

(1)の効果は手札・墓地から他のM∀LICEカードを除外し、自身を手札から特殊召喚する効果。この効果は相手メインフェイズでも使用できるため、相手ターンでの妨害に繋げることも可能。
(2)の効果はテーマLモンスターに対象耐性を付与する効果。
(3)の効果は自身が除外された時、除外状態のM∀LICEモンスターを回収する効果。

元ネタは「不思議の国のアリス」に登場する「三月ウサギ」。
ITにおける「Keygen」にも該当する。

リンクモンスター

＜Q＞はチェスにおけるクイーン。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｑ＞ＷＨＩＴＥ ＢＩＮＤＥＲ/Maliss <Q> White Binder》

◤	▲	◥
◀	ロ	▶
◣	▼	◢

リンク・効果モンスター
リンク３/闇属性/サイバース族/攻2300
【リンクマーカー：上/左/右】
「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスターを含むモンスター２体以上
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードが特殊召喚した場合、
自分・相手の墓地のカードを合計３枚まで対象として発動できる。
そのカードを除外する。
(2)：自分メインフェイズに発動できる。
自分のデッキ・墓地から「Ｍ∀ＬＩＣＥ」罠カード１枚を自分フィールドにセットする。
(3)：このカードが除外された場合、９００ＬＰを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、自分は１枚ドローできる。

(1)の効果は自分・相手の墓地のカードを3枚まで除外する効果。
(2)の効果は自分メインフェイズにデッキ・墓地からM∀LICE罠カードをセットする効果。
(3)の効果で自身を除外状態から蘇生しつつ、1枚ドローが可能。

探索用自律AI・Ｍ∀ＬＩＣＥの上級個体であり、下級AI達の上司にあたる存在（ザ・ヴァリュアブルブックEX5より）。

元ネタは「鏡の国のアリス」の「白の女王」。
ITにおける「バインダ」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｑ＞ＲＥＤ ＲＡＮＳＯＭ/Maliss <Q> Red Ransom》

◤	▲	◥
◀	ロ	▶
◣	▼	◢

リンク・効果モンスター
リンク３/闇属性/サイバース族/攻2300
【リンクマーカー：左/右/下】
「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスターを含むモンスター２体以上
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：このカードが特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「Ｍ∀ＬＩＣＥ」魔法カード１枚を手札に加える。
(2)：このカードのリンク先にモンスターが存在する限り、
相手フィールドの効果モンスターの元々の攻撃力と守備力は入れ替わる。
(3)：このカードが除外された場合、９００ＬＰを払って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、デッキからサイバース族モンスター１体を除外できる。

(1)の効果はM∀LICE魔法カードをサーチする効果。
(2)の効果はリンク先にモンスターが存在すると相手効果モンスターの攻守パラメータが入れ替わる効果。
(3)の効果で自身を除外状態から蘇生しつつ、デッキからサイバース族モンスターを1体除外することが可能。

デジタル社会の暴走により突如として現れた大穴（バグ）（ザ・ヴァリュアブルブックEX5より）。

元ネタは「鏡の国のアリス」の「赤の女王」。
ITの「ランサムウェア」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｑ＞ＨＥＡＲＴＳ ＯＦ ＣＲＹＰＴＥＲ/Maliss <Q> Hearts Crypter》

◤	▲	◥
◀	ロ	▶
◣	▼	◢

リンク・効果モンスター
リンク３/闇属性/サイバース族/攻2500
【リンクマーカー：上/左下/右下】
「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスターを含むモンスター３体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：自分・相手ターンに、自分の除外状態の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」カード１枚を対象として発動できる
（このカードのリンク先にモンスターが存在する場合、この効果の発動と効果は無効化されない）。
そのカードをデッキに戻し、フィールドのカード１枚を除外する。
(2)：このカードが除外された場合、９００ＬＰを払って発動できる。
このカードの攻撃力を倍にして特殊召喚する。

(1)の効果は除外状態のM∀LICEモンスターをデッキに戻しつつ、フィールドのカードを1枚除外させることが可能。リンク先にモンスターが存在かつ除外状態のテーマカードが存在する場合、《スキルドレイン》適用下でも除外可能。
(2)の効果で自身を除外状態から蘇生しつつ、自身の攻撃力を倍にすることが可能。

探索用自律AI・Ｍ∀ＬＩＣＥの決戦仕様上級個体であり、他のAI達の上司にあたる存在。
部下へ「UNDERGROUND」の探索任務を出す他、部下たちで対処が出来ない障害を確認した場合は自ら出向く事もあるという（ザ・ヴァリュアブルブックEX5より）。

元ネタは「不思議の国のアリス」の「ハートの女王」。
ITの「クリプター（暗号化）」にも該当する。

魔法・罠カード

《Ｍ∀ＬＩＣＥ ＩＮ ＴＨＥ ＭＩＲＲＯＲ/Maliss in the Mirror》
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
(1)：相手フィールドの表側表示モンスター１体を対象として発動できる。
自分の手札・フィールド（表側表示）から「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を除外し、
対象のモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
(2)：このカードが除外された場合、自分の墓地の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」カード１枚を対象として発動できる。
そのカードを除外し、除外したカードと同じ種類（モンスター・魔法・罠）の
「Ｍ∀ＬＩＣＥ」カード１枚をデッキから手札に加える。

(1)の効果は自分の手札・フィールドからM∀LICEモンスター１体を除外し、相手フィールドの表側表示モンスターの効果を無効にする効果。
(2)の効果は自身が除外された場合、墓地のテーマカードを除外し、そのカードと同じ種類のカードをサーチする効果。

元ネタは「鏡の国のアリス」。
ITの「MITM（中間者攻撃）」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ ＩＮ ＵＮＤＥＲＧＲＯＵＮＤ/Maliss in Underground》
フィールド魔法
このカード名のカードは１ターンに１枚しか発動できない。
(1)：このカードの発動時の効果処理として、
自分の手札・デッキ・墓地から「Ｍ∀ＬＩＣＥ」カード１枚を除外できる。
(2)：自分の除外状態の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」罠カードが３種類以上存在する限り、
自分フィールドの「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターの攻撃力は３０００アップする。
(3)：自分フィールドに「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターが存在する限り、
相手モンスターは「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターしか攻撃対象に選択できない。

発動時に(1)の効果で手札・デッキ・墓地からテーマカードを1枚除外する事が可能。
(2)の効果は、墓地にM∀LICE罠カードが3種類以上存在する場合、M∀LICEモンスターの攻撃力を3000上げる効果。
(3)の効果はテーマLモンスター以外への攻撃を封じる効果。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｃ＞ＧＷＣ－０６/Maliss <C> GWC-06》
通常罠
このカード名のカードは１ターンに１枚しか発動できない。
このカードは自分フィールドの表側表示の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を除外し、
セットしたターンに発動する事もできる。
(1)：自分の墓地・除外状態の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を特殊召喚する。
その後、自分フィールドに「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターが存在する場合、
この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分だけ自分のＬＰを回復できる。

墓地・除外状態のM∀LICEモンスターを蘇生する効果。蘇生後にLPを回復させることが可能。

基本的には相手ターンでバインダーを蘇生させるために使う。

元ネタは「不思議の国のアリス」第6章より「笑わない猫ならぬ『猫のない笑い』」（grin without cat）。
ITの「ブラウザクラッシャー」にも該当する。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｃ＞ＭＴＰ－０７/Maliss <C> MTP-07》
通常罠
このカード名のカードは１ターンに１枚しか発動できない。
このカードは自分フィールドの表側表示の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を除外し、
セットしたターンに発動する事もできる。
(1)：デッキから「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を手札に加える。
自分フィールドに「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスターが存在する場合、
さらにフィールドのカード１枚を除外できる。

デッキからM∀LICEモンスターをサーチする効果。自分フィールドにテーマLモンスターが存在する場合、場のカードを1枚除外可能。

元ネタは「不思議の国のアリス」第7章より「狂ったお茶会」（mad tea party）。

《Ｍ∀ＬＩＣＥ＜Ｃ＞ＴＢ－１１/Maliss <C> TB-11》
通常罠
このカード名のカードは１ターンに１枚しか発動できない。
このカードは自分フィールドの表側表示の「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を除外し、
セットしたターンに発動する事もできる。
(1)：デッキから「Ｍ∀ＬＩＣＥ」モンスター１体を特殊召喚する。
相手フィールドにカードが３枚以上存在する場合、
代わりにＥＸデッキから「Ｍ∀ＬＩＣＥ」Ｌモンスター１体を特殊召喚する事もできる。
このターン、この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、その効果は発動できない。

デッキからM∀LICEモンスターをリクルートする効果。相手フィールドにカードが3枚以上存在する場合EXデッキからテーマLモンスターを特殊召喚出来るが、正規のL召喚と異なり墓地・除外状態からの蘇生が出来ないため注意。

元ネタは「不思議の国のアリス」第11章より「タルト泥棒」（tart burglar）あるいは「裁判開始（trial's begun）」。

関連動画

関連項目

• 遊戯王OCG
• 遊戯王OCGカードリスト
• リンク召喚
• サイバース族