No.98 絶望皇ホープレスとは (ナンバーズキュウジュウハチゼツボウオウホープレスとは) [単語記事]

No.98 絶望皇ホープレスとは、遊戯王OCGのカードの一種である。
（福本伸行の作品やデュエル・マスターズなどでも、ホープレスという言葉が使われたことはあるが、こちらではOC Gカードについて記載する。）

カード紹介(遊戯王カードwikiより一部引用)

No.98 絶望皇ホープレス
エクシーズ・効果モンスター
 ランク4/闇属性/戦士族/攻2000/守2500
レベル4モンスター×2
「No.98 絶望皇ホープレス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターを守備表示にする。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
フィールドの「希望皇ホープ」モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを守備表示で特殊召喚し、対象のモンスターを下に重ねてX素材とする。
この効果は相手ターンでも発動できる。

　アニメ版・漫画版ZEXAL終了後に登場した、まさかのホープメタモンスター。漫画版のホープメタがアンチホープなら、OCGにおけるホープメタは、このカードということなのだろうか。
このカードもナンバーズに含まれており、刻印は右肩にあたる部位に見られる。なおこれは「No.39 希望皇ホープ」と逆の位置。

　自分もしくは相手モンスターの攻撃宣言時にX素材を1つ消費し、攻撃モンスターを守備表示にする効果と、自分もしくは相手のホープをX素材にして蘇生する効果を持つ。前半の効果は素のホープと似て非なる攻撃抑制効果。この効果でホープを守備表示にしても、ホープシリーズの殆どは守備力2000以上のものが多いため、打点補強などのサポートなしでは戦闘破壊できないが、ライトニングのような封殺効果持ちでなければ、一応時間稼ぎはできる。表示形式を変更する事で攻撃を止めるため、「ダブル・アップ・チャンス」と「No.39 希望皇ホープ(またはNo.39 希望皇ホープ・ルーツ)」のコンボも妨害できる(守備表示のせいで再攻撃できない)。
　ホープを意識した効果であるが、遊馬とアストラルにとっての仇敵の一人「No.96 ブラック・ミスト」にとっても厄介な効果で、攻撃力より守備力が高めになっているステータスもあいまって、ブラック・ミストの効果で何度攻撃力を変動させても焼け石に水になってしまう。
　「帝」や「インヴェルズ」のような守備力の低いモンスターであれば返しのターンに戦闘破壊を狙うこともできるが、このカード自体には効果耐性はないため、効果による除去をされる可能性がつきまとう。後半の効果があるので、効果破壊や墓地送りによる除去はあまり痛手にならないが、今やバウンス除去の代名詞になりつつある「鳥銃士カステル」や今なお汎用除去として使用されている「奈落の落とし穴」などを使われるときつい。また、表示形式変更であればマエストロークなども存在するうえ、リンクモンスターには通用しないので、この効果だけを目的に他のランク4を押しのけて採用するのは厳しい。

後半の効果は、自分・相手を問わず、フィールド上のホープシリーズを素材にし蘇生してしまう効果。
　今なお採用率と殺意が高い「SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング」や、「RUM」を要求するがフィニッシャーとして充分な火力を誇る「CNo.39 希望皇ホープレイV」などを相手のターンでも除去できるため、このカードを一旦フィールドに出してから墓地に用意することで牽制できる。
　No.101と同様、エクシーズ素材にしてしまうため、「ナンバーズ・ウォール」や「天命の聖剣」などで破壊耐性を付加された状態でも除去できる。素材を使い切ったものや攻撃宣言済の自分のホープに使い、相手ターンに備えるのも一興。「希望皇ホープ」単体に対しての効果や、「No.39 希望皇ホープ」自身の自壊効果にチェーンして自己再生することで、その効果を回避できる。
　「聖なるバリア-ミラーフォース」に対しても、守備表示で自己再生しつつ「希望皇ホープ」を素材にすることで回避可能。その他、「エネミーコントローラー」のようなコントロール奪取に対してチェーンすることで、攻撃的な効果を持つホープを奪われるのを間接的に防ぐことも一応可能。
　このカードは属性やナンバーこそ「希望皇ホープ」シリーズと異なるが、ホープ同様戦士族。そのため、「RUM-クイック・カオス」「RUM-アストラル・フォース」以外のナンバーズ対応RUMで「CNo.39 希望皇ホープレイV」もしくは「CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー」にランクアップすることが可能。両者はX素材に「希望皇ホープ」を要求するが、効果で自己再生したこのカードは「希望皇ホープ」をX素材に吸収しているため、ランクアップ時点で効果の発動条件を満たせている。このカードを墓地に送ってそれらの効果を使用すれば、墓地に存在するこのカードで返しの除去による被害をある程度抑えることができるため、先にこのカードのX召喚を要求する以外は相性は良好。

　ただ、シンクロ特化デッキや、戦士族以外の種族に重点を置いた種族統一デッキなど、「希望皇ホープ」を採用していないタイプのデッキは珍しくない。そのため、それらのデッキを相手にした場合、このカードを優先的に出すメリットが少なく、素の打点と前半の効果がおとなしいために、他のエクシーズの補助としてもやや力不足になりうる。

　もっとも、「避雷針」のようなピンポイントメタ系のカードのなかでは融通の利くほうではあるので、サイドデッキに一枚用意するか、ランク4エクシーズで何を入れるか迷っている際にお守り代わりに入れておくのも悪くない。
　むしろ「希望皇ホープ」のサポートカードとして、自己再生効果を自発的に使用可能にすることで、より戦術の幅を広げるのが有効な使い道かもしれない。使いようによってサポートカードにもメタカードにもなるのは、「サイバー・ドラゴン」デッキにとっての「キメラテック・フォートレス・ドラゴン」と似たような立場ともとれる。
　「魔のデッキ破壊ウイルス」に対応している他、「最強の盾」を装備することで侮れない爆発力を見せられるので、「希望皇ホープ」中心のデッキ以外でも、"不死武士ビート"のような闇属性戦士族主体のデッキであれば、活躍が見込めるかもしれない。