3.1万
31351 ななしのよっしん
2017/02/07(火) 20:28:36 ID: efTjGlb9cy
>>31350
通信手「カラドコルグからカリブリヌスへ、当艦は規定航路を通り第38泊地に向けて航行中。」
無線「カリブリヌスからカラドコルグへ、了解。」
スケープゴート「てっきりカルペは閣下たちと残ると思ってたのに」
カルペ・ディエム「貴様こそ、まさかこの艦に来ていたとはな。……カフォージ、此処ではなんだ、貴賓室へ移るぞ」
スケープゴート「ちょっと!待ってよ」
【ブリッジ後方の扉の奥へ】
31352 ななしのよっしん
2017/02/07(火) 20:54:58 ID: +tFvNkOQcc
>>31351
カフォージ「ほ、それもそうじゃの。
いい加減外の景色にも飽きたしの」
(柵から降りると)
(自分の影に沈んでいく)
31353 ななしのよっしん
2017/02/07(火) 21:08:51 ID: efTjGlb9cy
>>31352
【広い貴賓室の大きなソファー群】
スケープゴート「ここなら最高幹部の悪口も言いたい放題だね!」
カルペ・ディエム「……カフォージは、どうしてわざわざ此処に来たんだ?」
【それぞれ違う島に腰かけている】
スケープゴート「そういえば爺さん、コールブランドとかと仲良かったっけ?」
31354 ななしのよっしん
2017/02/08(水) 18:43:16 ID: +tFvNkOQcc
>>31353
カフォージ「特に理由などないぞ?ただ、あっちに居るよりかは退屈しそうにないでの」
(部屋の隅で壁に寄りかかりながら)
カフォージ「コールか?奴は儂を前線に引っ張り出した張本人じゃからな。
全く、こんな年寄りを働かせるなど酷い奴じゃわい」
(にやにや笑いながら)
(言うほど悪し様に思ってはいないようだ)
31355 ななしのよっしん
2017/02/08(水) 20:59:42 ID: efTjGlb9cy
>>31354
スケープゴート「正直言って……っと、ここから先はこの部屋でもマズイかな」
【きょろきょろと見回す】
カルペ・ディエム「カフォージ、身を守る為に部下を呼べるなら連れてきていい。いざという時、証人に出来る奴をだが」
【立ち上がり、スケープゴートの向かいに座りなおした】
スケープゴート「同じ十臣でも、閣下や不死鳥には話せないもんね」
31356 ななしのよっしん
2017/02/10(金) 20:44:10 ID: +tFvNkOQcc
>>31355
カフォージ「ああ、心配いらんわい。ほれ」
?????「呼んだか、翁」
(カフォージが呼びかけると、地味な見た目の男が足元の『沼』から頭を出す)
カフォージ「一応聞き耳立てとけ、ルハムジル」
ルハムジル「言われなくてもわかってるよ」
(それだけ返事を返すと、再び沼に沈む)
31357 ななしのよっしん
2017/02/10(金) 21:19:04 ID: efTjGlb9cy
>>31356
スケープゴート「そんなところに隠すなんて、趣味悪いなぁ~」
カルペ・ディエム「お前が言うか?」
【そしてカフォージに向き直る】
カルペ・ディエム「あの吉岡邪気の離反の一因に、ゼロ・ジ・オールが関わっているのは、知っているだろう?」
スケープゴート「今回のコレ、あの時に派閥争いに負けた奴らの悪あがきだって話をしたくてね。」
31358 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 16:54:44 ID: +tFvNkOQcc
>>31357
カフォージ「か!」
(突然、噴き出す)
カフォージ「かかかくははは、全く、暇人ばかりじゃのう?」
(おい)
(そして、肩を震わせ笑いを堪えると)
カフォージ「ま、儂も暇なんじゃがな」
(おい)
31359 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 18:30:31 ID: efTjGlb9cy
>>31358
カルペ・ディエム「我らカノッサ十臣とは、かつて始まりの3名のもとへと馳せ参じた
10人の異能者になぞらえた、現役を退いた英雄とされている。……あくまで教導書ではな」
スケープゴート「実際は、僕ら全員が参加した『楼閣砦攻略戦』を最後に最高幹部に実権を奪われた者たちを封じ込める重しってとこだよね」
カルペ・ディエム「中心である者達のうち、水泡は楼閣砦で戦死、コールブランドらはすぐさま手をまわして役職を得た。……そしてアルカナの本部襲撃により、遂に元凶のゼロ・ジ・オールも復権した」
スケープゴート「結局、重しの下には僕やカルペ、爺さんみたいに、比較的こっちよりだったって奴が残されちゃった」
カルペ・ディエム「その結果、こんな仕事をさせられてる」
31360 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 18:56:32 ID: +tFvNkOQcc
>>31359
ルハムジル「世知辛いっすねぇ」
カフォージ「小僧は黙っとらんかい。
……ま、儂からすればこれで十分なんじゃがのお?最近は節々が痛むでの」
(足元から聞こえてくる声を遮りつつ、)
カフォージ「おぬしらとしちゃ、やはり許せんのかの?若いのう年の割には……」
(そしてまた笑う)
31361 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 19:22:59 ID: efTjGlb9cy
>>31360
カルペ・ディエム「確かに、私を教導部門から追放し最高幹部に近しい組織に作り替えた事は許せる事では無いが…」
スケープゴート「あれ~、それって機関至上主義で非敵対組織にも社交性の無い兵士教育を推し進めたせいじゃなかったけ?」
カルペ・ディエム「お前は、機関の構成員を自身に『取り込んだ』為に諜報部門を追放されたがな」
スケープゴート「……とまあ、僕らは別にあっちに敵愾心そこまで無いから、ぶっちゃけ拘らないんだよね」
カルペ・ディエム「が、カノッサが今のままで良いとも思えない。例えばカフォージには、聖戦に参加した部下が居たな?」
31362 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 19:45:26 ID: +tFvNkOQcc
>>31361
カフォージ「そうさのう、ジル。ティンケットとギハルトのやつはどうした」
ルハムジル「さあ、知りませんなぁ。どこぞをほっつき歩いてるんじゃないですかね?俺ら基本仕事ないですし」
カフォージ「まあ儂が仕事回しておらんからのう。
……と、まあこんな感じじゃよ。それがどうかしたかの?」
31363 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 20:40:07 ID: efTjGlb9cy
>>31362
カルペ・ディエム「聖戦に参加した者は破格の待遇がなされたと言っていい。」
スケープゴート「統制会を倒してから聖戦の前までに僕らの世代はほとんど死ぬか引退しちゃったからね、
そのポストは恰好の恩賞ってわけさ!」
カルペ・ディエム「カフォージの所のは運が良かったが、彼らはほとんどあちら側に持って行かれた。」
スケープゴート「喜劇王の技術開発部の精兵、あの『鉄槌』も天使様々に持ってかれちゃったしね。折角、悪魔に奪われないようコントロールする為の奴を用意させたのに!って嘆いてたっけ」
カルペ・ディエム「彼らを活躍させるあまり、彼らのモデルとなった『人食み鸞』を『失望の鸞』と呼ばせて怒らせもしたな。」
スケープゴート「それで『不死鳥』に改名したんだったね。」
31364 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 21:12:05 ID: +tFvNkOQcc
>>31363
カフォージ「面倒なやっちゃのう……。どいつもこいつも生き急ぎすぎじゃて」
(と、そこで笑いが顔から消えて
カフォージ「わしらなんぞ、縁側で茶でもすすっとればええんじゃ」
31365 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 21:33:24 ID: efTjGlb9cy
>>31364
スケープゴート「そうそう!だから僕らみんな、本部が襲われても最高幹部が世界樹と戦っても参加しなかったからね」
カルペ・ディエム「…そういえば鉄槌は天使どもがしくじって、裏切ったらしいな。
かつての城塞騎兵団の代表、七美徳を思い起こさせる七大罪の名前にはいやな宿縁を感じたが……」
スケープゴート「あとあと、聖戦以降は真逆なんだよね!」
カルペ・ディエム「カフォージ、今回ハイペリオンに同行したクレメンシーという奴には会ったか?」
31366 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 21:45:10 ID: +tFvNkOQcc
>>31365
カフォージ「いや、そういえば話したことはないの」
ルハムジル「俺は少し見ましたがね、ありゃ曲者ですぜ。
敵にしても味方にしても面倒そうなやつですよ」
31367 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 22:18:57 ID: efTjGlb9cy
>>31366
カルペ・ディエム「クレメンシー、能力が白兵戦むきでは無いと戦闘部隊を追われ、喜劇王の技術開発部に拾われた男。その才を見抜いた喜劇王は沖田の名を与えたそうだ」
スケープゴート「そんな聖戦に参加し損ねた奴が、次の大決戦『ジブラルタル戦役』に志願して参加!
なんと騎兵団、新世界同盟と渡り歩き『蒼い男に気をつけろ』と恐れられた『蒼い男』ディス・アジュティスを討ちとったり!」
カルペ・ディエム「だが、ジブラルタルの英雄たちは聖戦の英雄で埋まったポストに有り付けず、こちら側の『非戦闘部門』に迎えられた。」
スケープゴート「沖田の褒章は当時カノッサ十臣の1人、ゼロ・ジ・オールに与えられたクレメンシーの名前のみ。後は、鉄槌が裏切った時に技術開発部を追放されて、いまはその陰謀の手先ってわけ」
カルペ・ディエム「奴だけでは無い、板垣某を捕まえる一連の作戦に参加した若い者ども皆が、そんな評価され損ねた英雄だ」
31368 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 22:25:06 ID: +tFvNkOQcc
>>31367
ルハムジル「うえ、むっちゃ優秀じゃないッスか」
カフォージ「喜劇王のやつめ、相変わらずいい目をしとるのう。
そのクレメンシーという男、一度話をしてみたいもんじゃな」
ルハムジル「やべぇ、俺ら立つ瀬がないじゃないですか」
カフォージ「仕事、探しとくかの?」
ルハムジル「……施設の子守以外なら受けますよ」
31369 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 22:51:07 ID: efTjGlb9cy
>>31368
カルペ・ディエム「少し前に部下を使って、あちら側に通じる者を謀殺までしたらしいな」
スケープゴート「あの保安部隊って所の奴だったかな?異能を持たない奴だけど腕も用兵も抜群だったらしいよ、それなりに」
カルペ・ディエム「保安部隊、閣下が率いた精兵部隊をルーツとする部隊だったな。閣下引退後はすっかり零落れたと聞いたが」
スケープゴート「でも、ゼロも舌を巻いた『不干渉』の邪気眼使いが居るよ?……その謀殺『何処かの誰か』のせいでその『不干渉』使いにばれたらしいし」
31370 ななしのよっしん
2017/02/11(土) 23:35:15 ID: +tFvNkOQcc
>>31369
カフォージ「ほお、切れ者じゃのう?」
ルハムジル「『不干渉』ですか、俺の『通路』とどっちが強いですかね?」
(いつの間にかカフォージの横に立っている)
カフォージ「どちらだってよかろう、そんなもの。
いくら落ちこぼれようとも腕が落ちなければ問題なかろう。本人は納得するかどうか知らんがの」
31371 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 00:23:56 ID: efTjGlb9cy
>>31370
カルペ・ディエム「確か、山神とか言ったか」
スケープゴート「そういえばそんな名前だったね。しかも、今は鉄槌と一緒に居るらしいよ?」
カルペ・ディエム「まさかクレメンシーは、それを見越して鉄槌への敵意を吹き込んだ人工邪気眼使いを保安部隊に参加させたんじゃないだろうな」
スケープゴート「あっ知ってる、コントロール役を再利用したって奴!あっちじゃ鉄槌に劣る駄馬だの言われてたらしいけど」
カルペ・ディエム「良く言う…近頃は何かが起きても碌に兵を動かさなかったというのに」
31372 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 01:27:52 ID: +tFvNkOQcc
>>31371
カフォージ「ほお、鉄槌とな。まだ生きておったんかアレらは」
ルハムジル「山神……あ!?」
カフォージ「どうした」
ルハムジル「いや、なんでもねっす」
(目をそらす)
(さあ何年前でしたっけねぇ)
31373 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 02:11:52 ID: efTjGlb9cy
>>31372
スケープゴート「鉄槌といえば……フェルドキルヒ?だっけ、色んなのと交戦した船とその部隊」
カルペ・ディエム「我らの乗るこの艦らと違い、表のレベルの通常兵器だそうだな」
スケープゴート「それで聖戦の時、ゼロと喜劇王が準備した飛行戦艦が沈めた世界樹の超兵器と戦ったんだもん、乗員にとっちゃ噂通りの断頭台だよ。あれでも最近まで慢心した機関の海戦戦力だったんだよね」
カルペ・ディエム「対して、吉岡邪気に殺されたヴァルカンが生前に設立を提案、その右腕だったイヴェリアが創設、そのまた部下が今は率いるカノッサ艦隊は、一時は仕事を奪われ解散させられかけたが本部襲撃以後に
その戦力が再評価され、各地の拠点防衛に抜擢……それらの掃討作戦にも出さなかった」
スケープゴート「分かんないもんだよね」
31374 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 09:51:32 ID: +tFvNkOQcc
>>31373
ルハムジル「……翁、ちと話についていけないっす」
カフォージ「普段から遊びほうけてるからじゃ。たまには支部にでも行って話を聞いとれ」
31375 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 12:47:51 ID: efTjGlb9cy
>>31374
スケープゴート「でも、最近の後手後手っぷりを見てたら、なんか最高幹部会も完全無欠の人外軍団じゃないんだって思えたよ」
カルペ・ディエム「考えは違えど、機関を支えんとする志は同じだ」
スケープゴート「爺さんはどう?」
31376 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 15:34:25 ID: +tFvNkOQcc
>>31375
カフォージ「どう、と言われてものう?わしは今まで通りやってきただけじゃ。これからもそれは変わらんよ。
若いもんを見ながら適度にちょっかいを出すだけじゃて」
(笑いながら言う)
ルハムジル「ありがた迷惑な部分がないわけじゃないけどな」
(そういうと、『沼』に沈んでいった)
31377 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 15:59:09 ID: efTjGlb9cy
>>31376
スケープゴート「若いもんかぁ……ていうか、今の若い能力者って昔より能力の規模や成熟速度上がってない?うちにしろ神威の神罰にしろ、若くて強い奴増えたよね」
カルペ・ディエム「それは今も昔もだろう。魔眼の創始者『魔眼王イービルアイズ』も嘗ては最強の魔眼使いとされたが、後世に統制会の覇王に抜かれたではないか」
スケープゴート「でた、ベテラン懐古の五王時代!爺さんももしかして経験者?」
31378 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 16:34:37 ID: +tFvNkOQcc
>>31377
カフォージ「さぁて、どうだったかのう……。
前線には出てなかったと思ったがの。しかし懐かしい名じゃのう、五王」
31379 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 17:54:22 ID: efTjGlb9cy
>>31378
スケープゴート「カノッサ機関とか統制会が出来る前、異能を持たぬ人の王『平和王』、魔眼の『魔眼王』、神威痕の『神威王』、今は滅んだ異能を使った『帝王』『明王』の5人の王が争った原初の時代!」
カルペ・ディエム「統制会や騎兵団と戦ってた頃には、機関にも五王をこの目で見たって老将が居たものだ」
スケープゴート「平和王と魔眼王と神威王は『表裏の誓文』っての制定したんでしょ?神威とか思いっきり破ってるけど」
カルペ・ディエム「古い組織は五王がその理を固く守った意味が分かるのだが、あれは若い組織だからな」
31380 ななしのよっしん
2017/02/12(日) 18:53:04 ID: +tFvNkOQcc
>>31379
カフォージ「ヒューに、ニシパ。ザビーエにジンじゃな。
ククク、時代を作った者たちじゃったのう……。
神威はそれこそここ十数年の若造も若造じゃしの、若気の至りという奴じゃな……身の程知らずともいうがのぉ」
ほめた!
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ほめるの取消しに失敗しました。