富山地方鉄道とは日本の民間鉄道会社及びその鉄道・軌道路線の総称である。多くの関連子会社を持ち、富山地方鉄道グループとしてグループ会社を形成している。本記事ではグループ会社も併せて説明する
鉄道、市電(路面電車)、路線バス、高速バス、貸切バス、タクシーなどを運営する非常に多角的な会社である。また、ボウリング場、ビルなども運営している。
※以下、富山地方鉄道が運営する鉄道と地鉄あるいは鉄道と、路面電車は市電、グループ全体に関しては地鉄グループと呼ぶことにする。
現在、営業する鉄道路線は本線、立山線、不二越・上滝線(不二越線、上滝線となっているが運行上は一つの路線)の3本である。JR城端線、氷見線など県内西部にローカル路線を多く持つJRに対し、こちらは東部中心である。路線図から分かるとおり、上滝線は立山線に岩峅寺で合流する。本線と立山線は観光路線としても需要が高い。
鉄道車両、駅舎など古風なものが多く、一部の駅舎は映画のロケなどに使われたことがある(ただ、老朽化が進んでいるため絵になる駅はあまり多くないかもしれない)。車両には14760系などオリジナルのものもあるが中小私鉄の経営上、大手から譲り受けたものを魔改造していることも多い。リサイクルってエコだよね。
JR各線とともに通勤通学に使われる貴重な足として使われる鉄道であるが、不二越・上滝線や立山線はおおむね朝夕のラッシュアワー時以外、1時間に1本(ラッシュアワー時は2本)。田舎なのでどこの路線も似たようなもんではあるが・・・。その点、本線は電鉄富山~上市間でほぼ毎時3本以上、上市~滑川間で毎時2本以上の運転が確保されており、特に電鉄富山~寺田間はラッシュアワー時に毎時5~7本の運転となるなど、他の中小私鉄と比べてかなり高頻度の運行が確保されているので安心である。ただし滑川~宇奈月温泉間は前述の各線とほぼ同等の運転頻度となる)。
またかつては、国鉄→JRの特急・急行列車、更には国鉄を介して名古屋鉄道(名鉄)の「北アルプス」が本線や立山線へ乗り入れていたことがある。当時は「サンダーバード」に用いられていた681系も、富山地方鉄道への乗り入れ実績を有している。
全線のほとんどの列車が電鉄富山発着である。観光特急では、本線の宇奈月温泉と立山線の立山の間を結ぶものもある。
2012年には、富山地方鉄道を舞台とした「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」が2011年12月3日全国ロードショーで公開された(富山では11月19日に先行公開された)。
.早 越 西 電 新 経 電 電
中 浜 月 .中 魚 鉄 魚 田 鉄 鉄
滑 滑 加 加 中 津 魚 津 石 黒
西滑川 川 川 積 積 村 津 田 部
. ●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●
. ┃ ┃
. .新 越 越 越 ●中加積 東三日市 ●
稲 庄 .東 中 中 中 越 ..相. ┃ . ┃
荷 田 .新 荏 三 舟 寺 中.. ノ ●新宮川 萩生.●
町 中 .庄 原 郷 橋 田 泉 木.. ┃ . ┃
◆━◆━●━●━●━●━●━◆━●━●━●上市. . 長屋●
電 ┃ ┃ ┃
鉄 ○大泉 ▼稚子塚 舌山●
富 ┃ ┃ ┃
山 ○南富山. ▼田添 .若栗●
┃ ┃ ┃
○朝菜町. ▼五百石 栃屋●
┃ ┃ ┃
○上堀. ▼榎町 浦山●
┃ ┃ ┃
○小杉. ▼下段 下立口●
┃ . ┃ . ┃
┃. ▼釜ヶ淵 下立●
○布市. ┃ ┃
┃. ▼沢中山 愛本●
┃ . ┃ ┃
○━○━○━○━○━━━◆━▼━▼━▼━▼━▼ 内山●
開 月 大 上 大 岩 横 千 有 本 立 ┃
発 岡 庄 滝 川 峅 江 垣 峰 宮 山 音沢●
. 寺 寺 .口 . ┃
●本線 宇奈月温泉●
○不二越・上滝線 ▼立山線
地元では一般的に市電(市内電車)と呼ばれているものである。地鉄が郊外まで伸びているのに対し、市電は現在は中心部を走っている。特に環状線は富山駅前、大手モール、グランドプラザ、荒町と市内のど真ん中を回っている印象が強い。
戦前の一時期は市電の名の通り、富山市の直営となっていたこともあるが、1943年に交通統制で富山地方鉄道へ譲渡され、現在に至っている。
大きく分けて1系統(南富山駅駅前方面)、2系統(大学前方面)、3系統(環状線)がある。2系統の終点は文字通り富山大学前で学生の足となっている。
環状線は2009年12月に開通したばかりの新路線である。新路線に伴い新車両も導入され、「セントラム」の名称で親しまれている。この路線の経営方式は車両・路線は富山市が保有し、地鉄グループは運営のみ行う、全国初の上下分離方式の路面電車として運営されている。
鉄道、路線バスの例に漏れず車両が古かったが、最近は新車両導入で改善されている。
2014年頃をめどに、JR富山港線をライトレール(LRT)化した富山ライトレールと直通運転を行う予定がある。
富山市内を最も広範囲にカバーする交通網が富山地鉄の路線バスである。このため電車が一切通ってない場所では非常に重宝されている(例えば、富山駅から富山空港へのアクセスはタクシーなどを除けば路線バスしか無い)。また、電車が本数をが少ない時にカバーとして使われることもある。但し、運賃が高い。車両は新車の導入が進んでいる。
地鉄グループは高速バスも運営している。路線はいずれも出発地は富山で目的地は東京、大阪・京都、名古屋、金沢、新潟、仙台行きがある。
それ以外にもホテル、タクシーなど多くの事業を行なっている(行っているのは主に子会社であるが)
関連子会社には立山黒部アルペンルートを運営する立山黒部貫光などもある。
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最終更新:2024/04/28(日) 11:00
最終更新:2024/04/28(日) 11:00
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