立山黒部アルペンルートとは、飛騨山脈を貫通して富山県と長野県を結ぶ山岳観光ルートである。日本三名山の一、越中立山や黒部ダムへのアクセスルートとなっている。
狭義では富山県立山町の立山駅と長野県大町市の扇沢駅を結ぶ全長37.2㎞のルートを指すが、富山駅~立山駅間(鉄道もしくはバス)や扇沢駅~信濃大町駅・長野駅間(バス)を含めて指す場合もある。
観光を主目的とする一方、地域の環境保護の視点から、立山駅~扇沢駅間は一般車両の走行が禁止され、複数の交通機関を乗り継ぐようになっている。しかも通しで利用すると料金がかなり高く、通常の公共交通としてはまず使用されない。雪と寒さの厳しさもあって通年営業はしておらず、冬季の旅客営業は休止となる。
| 区間 | 距離 | 名称 | 事業者 |
|---|---|---|---|
| 立山駅~美女平駅 | 1.3㎞ | 立山ケーブルカー | 立山黒部貫光 |
| 美女平駅~室堂駅 | 23.0㎞ | 立山高原バス | |
| 室堂駅~大観峰駅 | 3.7㎞ | 立山トンネル電気バス | |
| 大観峰駅~黒部平駅 | 1.7㎞ | 立山ロープウェイ | |
| 黒部平駅~黒部湖駅 | 0.8㎞ | 黒部ケーブルカー | |
| 黒部湖駅~黒部ダム駅 | 0.6㎞ | 徒歩 | - |
| 黒部ダム駅~扇沢駅 | 6.1㎞ | 関電トンネル電気バス | 関西電力 |
| 区間 | 名称 | 事業者 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 電鉄富山駅~立山駅 | 地鉄本線 立山線 |
富山地方鉄道 | |
| 扇沢駅~日向山高原~信濃大町駅 | 路線バス | アルピコ交通 北アルプス交通 |
扇沢駅~日向山高原間は冬期運休 |
| 扇沢駅~長野駅 | 路線バス | アルピコ交通 | 季節運行 |
があるらしい。また、団体バスについてはこの限りではない。団体客の利用は概ね立山駅~扇沢駅に限られる。
客車の下に貨車を連結している。この貨車は、通常外されることなく運行されている。
多客期には増発運転が実施しているが、収容人数が少ないことから積み残しがよく起きており、立山駅まで来たのになかなか登れないとか、美女平駅からなかなか下に降りられないとかはよくあること。「マウントバス」と言うケーブルカーを無視して立山駅と室堂駅を結ぶバスが多客期には運行されることもあるぐらいである。
老朽化が進んでいることもあり、新たにロープウェイを建設する構想があったが、断念された。
実質アルペンルートの6割を占める。
途中通過する立山有料道路は日本で最も距離当たりの料金が高い有料道路となっている。しかし環境保護の為に一般の普通自動車は乗り入れることができず、バスに乗ることが必須となっている。現在、路線バスを順次ハイブリッドバスに入れ替えている。また2012年導入分のデザインは、従来の2色から6色のカラフルなものになった。4月のオープン直後は、かなり高く降り積もった雪の間を除雪された道路が抜けていく「雪の大谷」という景観で有名であり、この期間はバスから降りて道路を歩くことも出来る。
途中、ブナ坂、滝見台、上ノ小平、弘法(7月から営業)、追分、弥陀ヶ原、美松、天狗口、天狗平の各バス停があり、このうち弘法、弥陀ヶ原、天狗平は途中下車可能である。
なお、観光バスや直行バスで室堂に向かう場合は美女平駅の北東にある桂台から立山有料道路に直接入ることになる。また、立山ケーブルカー運休時は立山高原バスが立山駅に直行することになる。
この桂台〜美女平駅間は乗り物を乗り継ぐ場合は基本的に通らないことからあまり目立たない区間であるが、カーブの連続で山の中を通り抜ける区間であるため通る価値はあると思われる。
運行開始当初はディーゼルバスであったが、環境保護のために1996年にトロリーバスに置き換えられ、2025年より電気バスに置き替えられた。
トロリーバスだった時期は法令上「無軌条電車」という鉄道であり、そのため室堂駅は日本最高高度の鉄道駅であった。かつては中間駅として雷殿駅があったが、駅と稜線とを結ぶ登山道が崩落してしまったために営業休止中となり、そのまま2013年に廃止された。
途中に支柱が1本も設置されていないワンスパン方式と呼ばれる方法で設計されている。2012年に搬器が入れ替えられた(3代目)。
雪害防止および景観保護のため、全線が地下を通っている。また、黒部平駅にはケーブルカー初となるホームドアが設置されている(当時はもちろん唯一だったが、後に箱根登山ケーブルカーの早雲山駅に設置されたため唯一ではなくなった)。
黒部ダムの堰堤上を歩く。観光期間は例年4月~11月、観光放水期間は6月末~10月中旬。立山黒部アルペンルート屈指の観光要所であり、土日は多くのツアー客や登山客で賑わう。
1964年の開業時からトロリーバスを運行してきたが、2018年をもって廃止され、2019年から電気バスに置き替えられた。
もともとは黒部ダム建設資材輸送用に作られたトンネルを転用したもの。『黒部の太陽』は、この隧道建設工事がモチーフとなっている。この路線を保有しているのは関西電力であり、トロリーバス時代は関電が日本最大の資本金を持つ鉄道事業者であった。
電鉄富山駅~立山駅。詳細は「富山地方鉄道本線」および「立山線」参照。
富山地方鉄道本線と立山線を経由する。アルペン特急は宇奈月温泉駅発着、電鉄富山発は普通、急行、快速急行、特急が存在する。団体客は立山駅、あるいは室堂駅まで観光バスを利用するため、当路線は利用しないことが多い。
一般の鉄道路線であり、通年営業している。冬に行くと、深い雪の中ひっそりと春を待つ、静かな立山駅が見られる。
冬季は日向山高原~信濃大町駅間に短縮される。長野駅、高山駅、新宿駅を発着する便も時期に応じて設定される。
掲示板
10 ななしのよっしん
2022/11/03(木) 19:47:36 ID: znxszbtT77
この前、長野側→富山側のルートで踏破してきた
逆にして黒部ダムをラスボス的な扱いにした方が良かったかなと思ったが
室堂を1~2時間くらい散策してたら酸欠による頭痛に襲われて
その日はそれ以降の観光どころじゃなくなったから
結果的にこのルートで正解だった
大観峰はその名に恥じぬ絶景だった
11 ななしのよっしん
2023/02/12(日) 02:58:19 ID: 5UZlV1VVPZ
12 ななしのよっしん
2025/08/02(土) 23:33:34 ID: ZvCyjJrtIL
富山地鉄の岩峅寺ー立山間廃止検討か…
コロナ禍以降、物価高やら人手不足やらインバウンドでバスの山岳路線は運賃が以前の1.5~2倍になってるとこも珍しくないけど、鉄道だと簡単には値上げできんからなぁ
団体客とかは地鉄使わないし、富山駅から立山や室堂方面の路線バスが整備されれば廃線も仕方ないかね…
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最終更新:2025/12/11(木) 09:00
最終更新:2025/12/11(木) 08:00
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