アルバコアとは、以下のものを表す。
- ビンナガ(ビンチョウマグロ)の英名「Albacore」。
- 英軍の複葉雷撃機「フェアリー アルバコア」。名前は1に由来する。
- 哨戒艦「アルバコア(SP-751)」。名前は1に由来する。
- 米海軍ガトー級潜水艦7番艦「アルバコア(SS-218)」。名前は1に由来する。
- 米海軍実験潜水艦、アルバコア(AGSS-569)。4とは別物だが、4の機関長の未亡人が進水式に参加している。
- 1から名前を取ったグランブルーファンタジーの星晶獣の一体。
- 4の潜水艦をモチーフにしたSTGアプリゲーム「アズールレーン」の登場キャラクター。→アルバコア(アズールレーン)
ここでは4の米海軍ガトー級潜水艦7番艦と6について記述する。
『太平洋の鮪』
SS-218。USS アルバコア。
1942年2月17日、コネチカット州、エレクトリック・ボート社にて進水、同年6月1日就役。
生まれはアメリカ艦のご多分に漏れず無闇矢鱈に多いガトー級77姉妹の七番目、全長95.2m、水中排水量2460t。3インチ砲一基、21インチ魚雷発射管10門を搭載した、極普通の、何の変哲もない、言うべき特徴といえばせいぜいガトー級と扱われた最初の一隻(六番艦まではタンバー級扱いで建造)という程度の潜水艦。
マグロの一種「ビンナガ」を意味する名を冠し、平凡に働き、輸送船の数隻でも沈められれば御の字だったはずのその艦艇は、数々の日本軍艦船を葬った潜水艦として、後世にその名を残すことになる。
他のガトー級潜水艦と別に変わるわけでもないその装備やらなんやらの説明はWikipedia先生にお願いするとして、この記事では<アルバコア>の数奇な戦果を追っていくこととしよう。
『深く静かに潜航せよ』
1942年12月18日。遠征で資源採掘に出るためマダン上陸作戦を支援するため水雷戦隊(<磯波>、<涼風>、<荒潮>、<雷>)を率いて、特設巡洋艦<護国丸><愛国丸>を護衛していた大日本帝国海軍軽巡洋艦<天龍>。
道中、船団は連合国軍の潜水艦によって雷撃を受ける。標的は輸送艦だった。
その魚雷は本命の輸送艦ではなく、護衛の<天龍>に命中。2時間半後、<天龍>は沈没してしまった。
日本軍にとって、初めての米軍潜水艦による軽巡洋艦喪失だった。
天龍を葬った「潜水艦」こそが、この<アルバコア>だったのである。
アルバコアは<磯波>と<涼風>の反撃を振り切り、逃げきった。
これが、日本海軍にとっての悪夢、潜水艦アルバコアの戦果の始まりである。
『パラオの大潮』
<天龍>の非業の死から約2ヶ月後、1943年2月20日、パラオのマヌス島沖。
輸送船護衛の任についていた駆逐艦<大潮>と駆逐艦<朝潮>。その時潜水艦の攻撃に遭い、<大潮>は魚雷の直撃を食らう。航行不能となったため、<朝潮>が曳航を試みるも、その甲斐空しく翌21日に船体が真っ二つにへし折れ、<大潮>は沈没。<朝潮>は妹の最期を看取る形となった。
お 前 の 仕 業 か !
駆逐艦<大潮>は、軽巡洋艦<天龍>に続き、悪夢のマグロの手によって海の底へと葬られてしまったのである。
『きけ、さざなみの声』
<大潮>の悲運の最期から約11ヶ月弱。1944年1月14日、パラオ諸島東方。
駆逐艦<漣>と駆逐艦<曙>は船団護衛中、連合国軍の潜水艦の襲撃に遭う。
そして<漣>に魚雷が命中。<漣>の船体は三分され、轟沈してしまった。
<曙>も<朝潮>と同じく、へし折られ沈んで逝く同型艦の無惨な姿を、目の前で見せつけられてしまった。
ま た ア ル バ コ ア か !
何と、またしてもアルバコアの仕業だったのである。
<天龍>、<大潮>に続き、<漣>まで食いちぎられてしまったのだ。お前はサメか。
『ビッグ・フェニックスを追え!』
<漣>が三枚おろしにされてから約5ヶ月後。
1944年6月19日、日本とアメリカの一大決戦の一つ、マリアナ沖海戦が勃発。
結果は日本の大敗=連合国軍の大勝であり、この海戦において、日本軍は空母<翔鶴>、空母<飛鷹>、そしてマリアナ沖海戦が初陣だった最新鋭の空母であり、旗艦だった<大鳳>を失っている。
<飛鷹>は米空母<サラトガ>他の航空攻撃によって、<翔鶴>は米潜水艦<カヴァラ>の雷撃によって撃沈されたのだが、<大鳳>はというと・・・
も は や 何 も 言 う ま い。
今度は僚艦<カヴァラ>と共に第一航空戦隊(一航戦)に襲いかかったアルバコア。
こうして<大鳳>は<天龍>、<大潮>、<漣>を葬った潜水艦の手で、<翔鶴>と同じ海で散っていった。
これが<アルバコア>が撃沈した最大の獲物である。マグロだってフェニックスを落とせるのだ。
『潜水艦アルバコア浮上せず』
最終的にアルバコアは11隻の日本艦船(うち戦闘艦4隻)を撃沈。
従軍星章9個と殊勲部隊章を受けている。
そんな<アルバコア>も、生きて終戦を迎えることはできなかった。
命日は1944年11月7日。日本沿岸、北海道函館市(当時は椴法華村)の恵山岬灯台沖で触雷、沈没したとされている。
<アルバコア>の最期を見届けたのは特設掃海艇<第七福栄丸>だそうである。
ついにマグロ好きの日本人の網に掛かった……ということなのだろうか?
『太平洋の悪夢 ~ガトー級と呼ばれた船~』
最後に、ガトー級潜水艦の主な戦果を羅列してみる(駆逐艦、巡洋艦、潜水艦、水上機母艦、航空母艦のみ、海防艦、敷設艦、特務艦等を含めるとさらに増加。なお、ガトー級による日本軍戦艦の撃沈はない模様)。
艦名 | 由来 | 主な戦果(撃沈のみ) | 備考 |
グロウラー | オオクチバス | 駆逐艦2(敷波、霰) | 駆逐艦退治人 |
ガードフィッシュ | カワカマスの一種 | 駆逐艦2(羽風、海風) | 初代「島風」を撃沈した張本人 |
アルバコア | ビンナガマグロ | 空母1(大鳳)、軽巡洋艦1(天龍) 駆逐艦2(大潮、漣) |
|
バーブ | コイ科の魚 | 空母1(雲鷹) | |
ブルーフィッシュ | スズキ目の一種 | 潜水艦1(伊351)、駆逐艦1(早苗) | |
ボーンフィッシュ | ソトイワシ | 駆逐艦1(電) | |
ダーター | ペルカ科の一種 | 重巡洋艦1(愛宕) | 愛宕撃沈時、「高雄」も大破 |
ドラム | スズキ目の魚 | 水上機母艦1(瑞穂) | |
トリガー | トリガーフィッシュ | 駆逐艦1(沖風) | |
ブルーギル | ブルーギル | 軽巡洋艦1(夕張) | |
カヴァラ | コバンアジ科 | 空母1(翔鶴)、駆逐艦1(霜月) | 現在は記念艦として保存 |
クローカー | ニベ科の総称 | 軽巡洋艦1(長良) | |
デイス | コイ科の淡水魚 | 重巡洋艦1(摩耶) | |
フラッシャー | フラッシャー | 軽巡洋艦1(大井)、駆逐艦1(岸波) | 日本軍艦艇・船舶撃沈トン数No.1 |
ガビラン | トビエイ | 軽巡洋艦1(五十鈴) | バラオ級「チャー」との共同戦果 |
ハッド | サケ類の一種 | 駆逐艦1(朝風) | |
ヘイク | メルルーサの総称 | 駆逐艦1(風雲) | |
ハーダー | ボラの一種 | 駆逐艦4(雷、水無月、早波、谷風) | 異名は「駆逐艦キラー」 |
ミンゴ | フエダイ科の魚 | 駆逐艦1(玉波) | 戦後「くろしお」として自衛隊に貸与 |
パドル | ヘラチョウザメ | 駆逐艦1(帆風) | |
パーゴ | フエダイ科の魚 | 駆逐艦1(野風) | |
ポーギー | マスの一種 | 駆逐艦1(峯風)、潜水艦1(伊183) | |
パファー | フグ | 駆逐艦1(芙蓉) | |
ラッシャー | メバルの一種 | 空母1(大鷹) | |
レッドフィン | レッドフィン | 駆逐艦1(秋雲) | |
ソーフィッシュ | ノコギリエイ | 潜水艦1(伊29) | |
スキャンプ | ハタ | 潜水艦1(伊168) | 「阿賀野」も大破に追い込んでる。 |
タニー | マグロ | 潜水艦1(伊42) |
6の概要
2014夏、グランブルーファンタジーにて水着イベントとして発表された物。それはマグロ漁だった。
何を言ってるのかわからないが実際マグロがボスなのだから仕方ない。闇属性で騎空士達にトゥンヌスブリッツ、大漁カーニバルで襲いかかり、マグロ武器を落とすそれは笑いに包まれ魚の愛称を得た。
・・・だけならよかったのだが召喚獣枠である星晶獣として無事ルリアの腹の中に住まう事になったのだ。最高レベルまで上げやすく性能もイベント産としては良好なので今日も元気に敵に襲いかかる鬢長鮪の姿が見られるだろう。また魚嫌いを克服する為の相手として前川みくのフェイトエピソードにも特別出演。カツウォヌスといい運営は回遊魚に何か特別な思いでもあるのだろうか。
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関連項目
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